2015/11/28 のログ
ご案内:「無名遺跡」にリラさんが現れました。
■リラ > (―――日頃のメンテナンスは欠かせない……否、細部は兎も角大枠は自動化されている以上、己が一々出向く必要は、その実、あまり多くは無い。しかして自衛反応として己の迷宮が入り口を変える事すらも任せた身の上は、時に面倒な事が発生したりする。例えば―――)
んー……上層が繋がる分には、わりと『勝手にしろー』って感じなんだけどねぇ……
(此処は遺跡の中でもそれなりに潜った位置ながら、とある事情で周囲の敵性モンスターの数が激減している状態にある。理由は単純にして明快、己の所為、である。己が歩いてきた方からは微かに薔薇の芳香が漂うものの、此処までくれば土や苔の匂いと混ざり、余程注意を向けるかカンの良い者でもなければ即座に見抜くのは難しいだろう。そして、そこまでの才覚を持つ者なれば……この、不自然な『安全』にも疑念が沸くかもしれない)
■リラ > 結界範囲が掠るのは、ちょーっと、んー……まぁ結界そのものが壊れたとかじゃなさそうだけど、さぁ……
(本来ならば上層階―――魔物の出没傾向に露骨な偏りが生じ、迷宮にも作為が見受けられるであろう場所が『他』と繋がり冒険者を招く。己の意図した挙動は此方である。遺跡郡の中に拠点を構えたのもそんな理由ではあるのだが、時折『地中にある通路』と言う事で坑道等と繋がってしまうのはご愛嬌。―――掘り当ててしまった鉱夫にとっては悲惨だろうが、そんな事に構う程の優しさは持ち合わせて居なかった)
あーもー……また居るぅ……!
(見受けたのは、亜人らしき存在。目下、己の拠点に発生しているのは己にとっての本命と言うべきお楽しみスペースの中層階が、ひょんな事から近接していた遺跡と繋がってしまったのだ。それも、折悪く亜人の住処となった場所……下手をすれば己の『お楽しみ』が奪われかねぬとばかり、影を伝って配下を放つ。奥まった所で重く粘質な音と聞き取り辛い呻き声なのか叫び声なのか、ともあれ、亜人と従者の生存競争が始まっていた)
むぅ……戦争とかの余波、かなぁ……迷宮が元気になるのはラッキー、ってトコなんだけどさー……
■リラ > ―――国同士がどーのこーのしてても、私にはそこまで関係無いなーって放置してたけど……
(ううむ、と、暢気に腕を組みながらも耳は放った配下の奮闘へと幾分かは傾けられている。劣勢になるようであれば追加を放つ魂胆ではあるのか、足元の影も良く見れば不自然な波打ちを起こしている事も判るだろうし、当人的には『メンテナンス中』である以上、周囲にも幾体かの護衛は忍ばせて居る。それが故に、遺跡内だと言うのに堂々としたもの、となって)
変に傾いて入り口が制御不能になっても困る、かぁ……んー……少しぐらいは突いて魔力傾向の採取、とかしておかないとかなぁ……
(判りさえすれば、それをサンプルとして迷宮に取り込めば良い。そうして更なる自動化、効率化を図れば己にとっては都合が良い結果となる。問題は……)
……おもいっきり真正面からの戦争って、どーにも面倒くさいんだよ、ねぇ……
(己の有する能力的にも、やや不向きである。手勢を只管用意した上で突撃させるだけならばまだしも、相手方に熟練者が多くなると悪戯に損害を増やす―――ひいては、己がただ疲れるだけに終わる可能性もあるのだ)
あ、とりあえずのは終わったかな?
(主がそんな事を考えているとは知らぬのだろう、亜人退治を命じられた従僕が響かせる粘質な音だけとなり、不協和音のような声が途切れたのを聞き留めると、また、繋がってしまった遺跡の方へと足を向けて)
■リラ > さ、て……とぉ……
(己が、適度に歩ける距離範囲は掃討し終えただろうか。軽く探知の術式を起動してみるものの、隠蔽されて居なければ目下問題として見ていた亜人は掃討し終えた―――とは言え、更に進めばもっと居るだろう事は想像に難く無いのだが)
『入り口』の辺りだけ片付けておけば良いよねぇ……多分?
(ぱん、ぱん、と軽く手を打ち鳴らし、くるりと踵を返すは薔薇の芳香の、その根源。……侵入者をエサにした娯楽の為の中層階は、この娘の趣向の所為で『其処から出た直後の対亜人』は己としては機嫌が悪くなる取り合わせであり、その危険度となると引っ掛かるモノも引っ掛からないだろう、なんて下心込みである)
……後で此処は塞いで、もーちょっとマシな所からのショートカットコースも作っておこっかなぁ……面白そうだし?
(侵略のリスクとは無論、隣り合わせ。しかして痴態や媚態との取引であれば娯楽―――歪な割り切りをした迷宮の主は、その足を拠点へと向ける。かくして、一晩か二晩か……亜人生息域に不自然な偏りが産まれる事となったこの一帯、中層への近道、ともなり得てしまう区画ではあるが、亜人が勢力圏の修復を果たす頃には己の迷宮もまた、この場所の入り口を閉ざす事になるだろう。その為の『修復』に、と、己は此処から暫しの時間を使う事となる筈で―――)
ご案内:「無名遺跡」からリラさんが去りました。