2015/10/23 のログ
ヨゾラ > 「―――。」

(意外と効いたらしい。だが、それでもやっぱり動けるみたいなので困りもの。流石ガタイが良い男ではあるか。
人形は砕けない。砕いたとして尚も動く。そんな人形はまた一発全く同じ威力の電撃の魔法をぶっ放した。
魔導機械なだけはあって、というかこの辺は製作者の趣味らしい。
本来はこれで捕まえた女を電気責めして凌辱する為だったのだが、割とこっち方面でも役に立つものである。
思い出したように遅れて人形は一歩一歩と距離を詰め始める、作り物めいて、その実作られただけの魔導機械。

幸い、広間だ。

位置を上手く取って走り抜けることが出来れば、入ってきた道を辿って離脱するのは容易いだろう。)

アルバトロス > 「ぐぅうううううああああ!!」

(痛みが引いてきたと思えば、今度は目の前の人形が同じような魔法を放ってくる。今度は剣で防ごうとするものの、鋼の剣で雷を防げるはずもない。そのまま感電して、先ほどと同じ激痛を味わう羽目となる。意識をそのまま飛ばしそうになるのを堪えて、此方へと一歩一歩と近づいて来ている人形を見据える。なんとか、出口が横にある位置にまで移動ができた。)

「………。」

(このまま駆けだせば逃げ切れるだろうか、と男は考える。人形からは逃げれるだろうが、問題はもう一人の方だ。出口へと慎重に移動しながら、人形の攻撃に備える)

ヨゾラ > 「―――ィ、ウィ…。」

(参った。結構頑張って作ったトラップというか、魔道人形のプログラミングだったのだが。
やっぱり場所が悪いのか。それともサイズも悪かったのだろう。端正な作りだが、それゆえに小さい。
電撃二発ぶっとばして痛覚を刺激するのだが、まだ動いているのだから驚きものだ。人間であることも少々疑わしい。
赤色に光る、現代兵器で言えばセンサーアイとも言えようそれが出口へと向かう男を捉える。
捉えるのだが、この広間に置かれた罠であるという性質上、出口を出てしまったら追ってはいかないし、
ある程度以上に持ち場を離れる事はしないようになっている。
追撃とばかり、また雷撃の閃々が放たれるが、距離は先程よりも長い。射線さえ先に見切れたなら避ける事も容易いだろうし、
そもそも外れる可能性だってあるだろう。)

「―――。」

(やさぐれてやる気のなさそうな青肌の下級悪魔族の姿をした何か。
単にやる気がなくなったのか、気紛れだったのか。
見ているだけで手出しはして来なさそうだ。位置も邪魔な位置には立っていない。
機械人形の追撃だけ掻い潜れれば、問題なく出口へと駆け出せよう。)

アルバトロス > 「……ッ! ふッ!」

(既に疲弊した身体に電撃を2発を喰らってしまっている。今だけは、魔族の血による再生能力に感謝をするべきかもしれない。だが、次に電撃を受けてしまっては持たないだろうことは自分が良く分かっている。どうやら、もう一人の方はアレ以上手を出してくるつもりがないように見える。人形が追い討ちの雷を放つと同時に走り出す。唯一、当たりそうになった一つへ、破損した兜を投げつけて身代わりにする。)

「…無様だが、これが何かを知るまでは死ねないのでな。」

(振り返ることなく、そのまま走っていく。来た道を全速力で戻れば、遺跡の入り口から脱出するだろう。満身創痍なれど、生還を果たした男は、そのまま街へと向かっていくのだった)

ヨゾラ > (雷霆。その射線を遮る鉄塊。全ての閃々は外れて、避けられて、防がれた。
つまり、のうのうと逃げられたと言う事だ。あの財宝が何だったのかは兎も角、
たった一人の冒険者に、あれだけ魔物を嗾けた上に、そこそこ高機動の魔導機械まで使って。
まあ自分は見ていただけなのだが。見ていただけだが、何となく腹が立つ。
あの強靭な肉体の男に、ではなく―――)

「…ゲームオーバネェ…。役ニタタナイワァ…コレ。」

(―――この、ポンコツに。否、手を加えたりプログラミングしたのは自分だったのだが、
元々これは、この遺跡にあったもので。原型は別のヤツが作ったのだから。
迎撃戦、楽しいと思ったのだが。…色々と、駄目だった。失敗したら面白くない。
一杯食わされた。彼が離脱した少しあと、
八つ当たりとばかりに機械人形を豪快に蹴りあげた音を、聞いた者は少ない。)

ご案内:「無名遺跡」からアルバトロスさんが去りました。
ご案内:「無名遺跡」からヨゾラさんが去りました。