2015/10/22 のログ
ご案内:「無名遺跡」にアルバトロスさんが現れました。
■アルバトロス > (強さを求める、という目的の他に、知らないものを知りに行くという目的が追加されたのが少し前のこと。鍛え直してもらった鎧と剣を装備して、男は無名遺跡へとやってきた。以前は知らなかったが、古代時代の財宝というものが眠っている、とのことだ。)
「………何が出てくるか。」
(ゆっくりと歩を進めながら、時折飛び出してくる魔物を剣で斬り倒す。まだ遺跡に入ってから数刻と経ってはいない。故に、出てくる魔物も弱いものが多い。それでも、男は警戒を緩めることなく遺跡の奥へと進んでいく)
■アルバトロス > (古代時代の財宝や魔導機械というものを見たことが無い男は、一体どのようなものだろうかと一度足を止めて考えてみる。だが、そもそも学問を修めていない男にとって、古代時代がどのようなものだったかというところから始まる。)
「…見てみれば分かる、か。」
(想像できないことを想像することに時間を遣うよりも、奥へと進んだ方が有意義だと思った男は再び歩き出す。暫く歩いていると、襲ってくる魔物が下級から中級のものへと変わるのが分かった。この先に財宝があるのかは分からないが、進んではいるらしい)
■アルバトロス > (やがて、少し広い場所へと出た。どれだけ遺跡の中を進んだのかは分からない。ただ、確実に強くなる魔物に、男は僅かに高揚感を感じていた。流石に無傷でというわけにはいかなかったようで、鎧のあちらこちらの装甲が破損してしまっている。兜も半分が破損して頭部を露出してしまっていた。)
「此処まで来るのは、初めてかもしれないな。」
(広い空間。まるで何かがいることを告げるような雰囲気に剣の柄を握り直す。そして、視界に入る台座と…その上に置かれた何か。どうやら、何らかの武器のようだが…破損が激しく、そのままでは鈍以下の代物だった。そして、それを手にしたと同時に背後から気配を感じた)
「壊れているのか? …このままでは使えないな。 ………だが、財宝と言うのは分かった。」
(振り返ると、一体の鎧を着込んだ人形が立っていた。)
ご案内:「無名遺跡」にヨゾラさんが現れました。
■ヨゾラ > (酷い遺跡だが、何だか迎撃戦という物もたまには興がそそる。一日魔王と言うのか、
進んでくる勇者を宝で釣ったりだとか、魔物を嗾けたりすると言うのは割かし興がそそる。割かし。
まぁ紆余曲折あって、別段魔族に肩入れするわけではないが、ちょっとしたエンターテインメントとして遺跡の一角に潜んでいたわけだが。
広間へとたどり着いたお客様は可愛い女の子でも男の子でもなく、所謂ガタイの良い男であった。)
「―――。」
(何かあるじゃないか。オートマタ、と言うのだったか。この世界では魔導機械というのだったか。
大広間とも言えよう空間につまりボスキャラみたいな、所謂大物を配備するのは、これもまた一種の興であろう。
たかだが鉄の鎧を着こんだ人形ではあれ、それは下級や中級の普通の魔物とは比べ物にならない戦力を持つ。
その理由の一つとして、その人形は生命の観念がないから。つまり中枢機関が壊れるまで死なない。
壊れたら死ぬんだが。結局。あと対機械の攻撃には凄く弱いのもあるか。
こうした所謂冒険者に襲いかかってその装備品を売り飛ばして安金を稼ぐのもまた仕事だが、
あの黒い鎧を除いてあまり高値で売れそうもない。合計4500ゴルドくらいかしらと勝手に見積もる。
その機械人形のまた後ろ側に、異界の着物を着こんだ、智慧が高そうな青肌の下級魔族が潜んでいるのが見えるかもしれないし、見えないかもしれない。
何分少々異質な気配は、機械人形のソレではなかったのやもしれない。
ともあれ、今は概ねこの遺跡に潜む魔族の一人として数えられて間違いはない存在だ。)
「―――。」
(ちょっとした魔導機械使役魔術の演習。
機械人形にプログラミングされた如く、全く捻りのない動作に依る拳骨が繰り出される事だろう。)
■アルバトロス > 「これは渡さないと言いたげだな。だが…せっかく此処まできたからには、貰っていくぞ。」
(中身が空洞ではないというのは、兜の奥から赤く光る目のようなものが見えたから。だが、それが生身の何かではないというのは、整い過ぎている立ち姿のせいだ。なるほど、これが魔導機械の一種かと判断すると剣を突きつける。盾は、此処までで既に破壊されてしまっている。両手で持とうにも、先ほど手にした荷物のおかげでそれも出来ない。)
「…此処で死ぬまで、というのも悪くはない。が…」
(この入手した物が一体何かを知るまでは、それは出来ない。明らかに格上の相手に死闘を挑むのを止める。いつの間にか、人形の奥にもう一つ影が見える。見たことの無い服だが、恐らく手助けをしてくれるような都合の良いものではないだろうと判断する。)
「…ふんッ!!」
(人形から繰り出される拳。何の変哲も無いそれを剣の峰でいなし、そのまま回転して横薙ぎに剣を振り払う。そして、一歩大きく後退する。討伐ではなく、離脱。男の目的ははっきりしていた。だから、一撃が通じていてもいなくても構わなかった)
■ヨゾラ > 「―――。」
(離脱、それは良い判断だったのだろう。宝物をもっともっとと求めたら死ぬ。ダンジョン探索で死亡する定石。
何か一つ掴んで、自分が無理だと思ったのであれば、すぐさま離脱。
そういうのがダンジョン経営する側にとっては、一番イヤなタイプであると言えるし、
そう言うのが冒険者としては、一番賢いタイプであると言えよう。鈍の剣は、誰の物か知ったことではない。
一体それにどれ程価値があるかも分からないが、あからさまにこうして守っているんだから、
大体魔族の偉いさんが釣り餌にして、磨けば凄く鋭くなるだとか、神聖の属性が付いているだとか、
財宝と呼ばれるに相応しいだけの何かがあるのだろう。
一方着物の異形は目が合った気がしたので、ニッコリ笑って「ミグルミオイテケ!」と、嫌に甲高い声を出した。
悪びれもせず、自身がこの遺跡に潜む一員である事を仄めかす。)
「―――。」
(ガチャン。単純すぎる純化された拳骨は、全てが単純すぎた。当たり前の様にあしらわれ、当たり前の様に反撃を喰らう。
そして、当たり前の様に後退を許す。ただ、魔物と違うのはうめき声の一つも上げないし、怯むこともしない点だ。
例え横薙ぎで鎧が欠けて、その機関部に刃が差しかかろうと、物理法則に従ってノックバックするに留まる。
下手すればアンデットなんかよりもしぶとくて鬱陶しい。鬱陶しいのだが、それだけだ。
あくまで相手の目的は離脱なのだから。幾等鬱陶しかろうが全く意味がないのである。
やっぱり魔導機械をプログラミングしたり、部下を使役するのは向いてないらしいと自嘲する異形。)
「―――ビッ。」
(ただ、こちらも魔族として一応は折角働きに来たんだし、金目の物だけ取られて帰られるのも、癪に障る。
良い感じに人間を痺れさせる、痛覚を刺激する程度の非常に微妙な嫌がらせらしい電気の魔法の閃々が追い討った。
鎧を着てはいるが、欠けてるし、多分何処かに当たるだろうという判断。)
■アルバトロス > 「………やはり、並み大抵の攻撃では無駄でしかないな。」
(剣の刃が上手い具合に鎧の装甲の隙間へと入り込み、中の人形へ剣撃を与えても、呻きもしなければ怯みもしない。今の自分には、目の前の人形を叩きのめす手段すらもないらしい。ならば、やはり離脱するのが得策だと男は再認識する。入ってきた通路を横目で見遣る。もう一人目が何をしてくるかは分からないが、来た道を戻るというのが一番手っ取り早い。何とか掻い潜る方法を模索する)
「…ッ! ぐぅッ!!」
(その時、鎧の隙間を縫うように何かが身体へと当たる。直後に全身を駆け巡る激痛に苦悶の声を漏らした。何かしてくると思ってはいたが、魔法を使ってくるとは思っていなかったと、痛みを堪えながらじりじりと移動する)