2015/10/16 のログ
ご案内:「無名遺跡」からロトさんが去りました。
アルバトロス > 「がは、ッ…う、ぐぅ……は、っ…!」

(一度目よりも強く、さらに防御をしていない所への一撃は男の予想を上回る威力を誇った。殴り飛ばされたのは胴体部分だと言うのに、両手両足に思うように力が入らない。視界も揺れて、何処かおぼろげなものになってしまっている。それでも、この騎士を斬り伏せれば満たされるような気がすると、必死に立ち上がろうとする)

「………ぐ、ぅううう!!」

(立ち去る足を掴もうをすれど虚しく手は空を切り、支えを一つ失った身体は崩れ落ちる。短く呼吸を繰り返しながら地面に這いつくばりもがく。)

アルバトロス > (しばらく虫のように両手両足を動かしていたが、限界が来たらしく糸が切れたように意識を手放す。殴られたことによる怪我も目覚める頃には治癒していて。目覚めた後は地面に転がった剣と盾を拾い上げて、一先ずは遺跡から立ち去るのだった)
ご案内:「無名遺跡」からアルバトロスさんが去りました。
ご案内:「無名遺跡」にルシアさんが現れました。
ルシア > ここは冒険者の修行にもってこいみたいだね!
とりあえず行けるとこまで行ってみよう!
(シャツと短パンの動きやすい簡素な格好で)
(長く赤い髪をポニーテールに縛った少女は遺跡に脚を踏み入れる)

ご案内:「無名遺跡」にテルヴェさんが現れました。
テルヴェ > 魔族が住まい、一部は彼らの気まぐれで作り変えられているという噂の遺跡。
とはいえ浅層となれば、盗掘者の出入りも決して少なくはなく、おおかた荒らし尽くされており、危険度は比較的低い。
当然実入りも少ないであろうが。

深層を目指して進めば、やがて侵入者のあなたは奇妙な光景に遭遇するであろう。

ダンジョンの通路の中程に、何かが音もなく、宙に浮いている。
布鎧の上に革鎧を着込んだそれは、やや小柄ではあるが、人間の身体に見えなくもない。
そちらにお尻を向けたまま、地上から1.5mほどの高さに固定されるかのごとく、浮遊している。
四肢はときおりピクピクと動き、それがただの肉塊やゴミではなく、生きている可能性を示唆している。

ルシア > うーん、でもお宝もモンスターもいなくてつまんないなぁ
こんなんじゃ修行になんないよー
(まるで危険な目に逢いたいとでは言わんばかりの態度で)
(遺跡の地上部はあらかた散策し終えると、階段から下に)

おぉ、ちょっと雰囲気変わったかも……
(地下にもぐると……未熟な自分でもその空気の違いを感じ取り)
(そして期待していた「普通でないこと」が目の前に現れる)

……何アレ?
(空中に人が浮いている、それも遠目からにも大柄ではない、自分よりも小さいぐらいの子供のような)
(警戒心より好奇心が勝り、それへと一目散に近づいていき、手を伸ばすと……)

テルヴェ > 宙に浮かぶ物体に手を伸ばす。……しかし、その手が物体に触れることは叶わなかった。
触れる1mほど手前で、ルシアさんの手はブニュ、と生暖かく密度のある何かに包まれる。
力を込めても、まるでそこにゴム膜でもあるかのように、それ以上先に手が伸びることを力強く阻むであろう。
かといって手を引っ込めようとすれば、今度はルシアさんの肘から先を強く握るようにして引っ張り返してくる。
何かに包まれた手を動かすと、その周囲の空気が歪んだように見えることだろう。

ご存知であろうか。
目の前に居るのは《ゼラチナスマター》、ダンジョンの掃除係を勤めるスライム系モンスターである。
その身体は完全に透明で、静止していれば空気とほぼ等しい屈折率を持つため、前もっての視認は極めて困難。
宙に浮いている小さな人体は、ルシアさんより先に来てゼラチナスマターに取り込まれたどっかのアホである。
小柄な冒険者をまるごと包んで宙に浮いているように見せ、なおも1m以上の厚みを持つこの個体は、相当大きな質量を持つと思って良い。

そして、この遺跡に住まうモンスターの例に違わず、こいつも魔族の改造を受けており、《女好き》の特徴を持っているようだ。
女性の気配を感じたためか、その全身が活発に蠢き始める。といってもその様子は僅かな視界の揺らぎと空気の蠕動でしか感じ取れないであろうが。

さあ、どうする。

ルシア > なんでこんなトコに子供が浮いて……うわっ!
(それに触れるのはあと1秒後ぐらい、と頭が認識していた時)
(何もないはずの中空で何かに手が触れる……というより包まれて)

な、何?何なのこれ!?
(反射的に手を抜こうとしても抜けないどころか引っ張り返され)

わわわっ!!なんかいるぅっ!
(半そでの露出した腕全体をその「見えない何か」が纏わりつき這い回るような感触に驚き)

こ、このぉっ!
(とりあえず肩にかけていたバッグからナイフを取り出し、自分の手の周囲に突き立ててみる)

テルヴェ > ルシアさんの振るったナイフは、何か柔らかく重い物に突き立てられる感触を返してくる。
先ほど宙に浮かぶ子供に触れようとした手と同じように。
しかし、それだけだ。やはり、何もないように見える中空にてナイフの動きは止まり、そこから押し込むことも抜くことも叶わなくなる。

ぷちゅ、ぷちゅ、ぷちゅ。
生肉同士をこすり合わせるような不快な音が、周囲のあちこちから響く。ゼラチナスマターの興奮が増し、不可視の肉が跳ねている音だ。
そして、ルシアさんの手を包み込んでいた圧力が、徐々に肘、二の腕、腋へと這い登ってこようとしているのを感じるだろう。
前の犠牲者の身体もじわじわと寄ってきているのを見れば、ゼラチナスマターの全身があなたに向けて覆いかぶさろうとしていることは想像に難くない。

スライム系モンスターの常として、肉体のどこかに必ず『コア』があるはずである。それを破壊すれば、粘体はすべて活動を停止し、死に至る。
しかしルシアさんがそのことを知っていたとしても、少なくともルシアさんの視界に、そのような器官は見られないであろう。
どこを見まわしても、ほぼ完全に透明な肉塊ばかり(見えないけど)。

ルシア > んなっ!?ナイフまで!
(途中から刺さらなくなったばかりか抜くことも出来なくなり)
(このままじゃこっちの手も捕まってしまうと慌ててナイフから手を離す)

わっ!やばいやばいやばいっ!
(手を包んでいく肉のような感触はどんどん上へ上へと向っていき)
(とうとうそれは肩にまで達し、敏感な脇の下に張り付いてくすぐるような感触で)
(ここまで来ればどんなに察しが悪くとも、この見えない肉のようなものが自分を取り込もうとしているのは容易に想像できて)

く……こうなったら……
(体がこれ以上飲み込まれる前に……と自由な方の手でシャツの裾を捲くり、細いウエストと窪んだお臍が露出したかと思うと)
んんんっ!!
(片手で苦労しながらも首を抜いてシャツを脱いで……年齢と顔の割りに立派に膨らんだ乳房も露出させ)
んぎぎっ!
(直接手で触れずに見えない肉をその脱いだシャツで押しやるように)
(シャツを犠牲にし、上半身裸になってでも腕を抜いて脱出を試みる)