2019/01/18 のログ
ご案内:「ミレーの隠れ里」にクレス・ローベルクさんが現れました。
クレス・ローベルク > 「さて、この辺のどっかに、ミレーの隠れ里がある……と」

蒼い闘牛士服の男が一人、山の中腹辺りできょろきょろと辺りを見回している。
その近くには、男が此処まで運んできたリヤカー。荷台には覆いがされており、中を見ることはできないが、何やらごとごとと何かが動く音と、ぐぐもった声がする。

「魔力感知、は駄目。足跡や足音も、なし……と。ま、想定通りだな」

そう言うと、ばさり、と荷台の覆いを取ると、そこには猿ぐつわを噛まされ、M字開脚の状態で金具で拘束されている、ミレー族の少女が居た。
全裸の彼女の股には、何やら魔石が引っ付いており、それが微弱な振動を以て、彼女を責め立てている。
猿ぐつわを噛んでいるため意思の表示はできないが、その懇願する様な目は、恐れというより、一種の期待に満ちていた。

「特製の媚薬を使って一週間ぐらい焦らしたって聞いてたけど……えげつないなあ……」

男は彼女を抱えて地面に置くと、彼女を地面に降ろした。
そして、

「さ、君の仕事は解っているね?きちんとできたら、イカしてあげるからね」

その少女の猿ぐつわを外してやる。
すると、少女は突如、大声を張り上げた。

「助けてェ!悪い人に攫われるのォ!誰か、誰かぁ!」

幼い少女が助けを求める声。
謂わば、これは疑似餌。
彼女を助けに来た者を捕まえ、隠れ里の場所を吐かせるための。
仮にこれに反応しなくても、それはそれで構わない。
ミレーの隠れ里と思しき場所の候補は、いくらでもあるのだから。