2018/12/04 のログ
カナム > 「いつもじゃないよ。でもたまに思い詰めた顔してるからさ。」

そう言って梯子を下り...ようかと思ったがそうしなかった
大丈夫、その言葉が耳に残る

「ねぇお姉ちゃん。
僕はここでのお姉ちゃんの役割も分かってる。
それにそうしないといけないっていうのは頭では分かってるんだよ?」

でも、頭で理解できるのと納得しているのは違う

「ミレー族の皆も好きだけどさ、僕はお姉ちゃんが笑ってるのが好きなんだ。
だから...僕をもうちょっと頼りにしてほしいな。
里の運営とかはできないけど戦いになればこの里を守る事だってできる。
皆だってただ殺されるぐらい弱くないんだ。」

だから、1人で抱え込まないでよ...
そう言葉が漏れる
抱え込んだ分を少しでも支えたい
そう思って...

レイカ > 「……………カナム君は、時々大人っぽいことを言いますね。」

梯子を下りようとして、降りなかったカナム君。
その言葉が、どこか…本当に私を支えようとしてくれている。
男前で……すっかりこの里の一員になったカナム君。

頼もしいな…私はそう思った。
今はまたどこかに行ってしまったあの人と、どこか被る。

「……カナム君は、この里の皆が弱くないと…そう思いますか?
私は…この里が本当はとても脆くて、あっという間につぶされるような、そんな脆弱なものにしか見えないんです。だから……必死になるんです。」

偽善だとか、そんなことはもう言わない。
私はこの里を守りたい…けど、一人だけじゃどうしようもない。
彼の頭を撫でながら…大丈夫、ともう一度つぶやいた。

「…私には心強いカナム君がいますから、大丈夫です。」

カナム > 「大事なことはちゃんと伝えないと。
言わないと伝わらないでしょ?」

言わなくても伝わるなんて幻想なのだ
伝えたいことは正直に言葉にしないと伝わらない
後で後悔したくないから言いたいことはきちんと伝えるのだ

「逃げるだけだったら、動物でも人でも弱い。
でも皆ここを好きで守りたいって思ってる。だから皆は弱くないよ。」

抗う意思が有れば強くいられる
ここに住む者達は奪われるだけの弱者じゃない

「うん、最強の僕が居るから頼ってよね。
お姉ちゃんが思ってるより僕って頼りになるからさ!」

頭をなでられながら笑顔を浮かべる

レイカ > 大事なことは伝わらない…ちゃんと言わないと。
そう、私たちは超能力者じゃない、言わないとわからない。

だから、カナム君は言ってくれた。
伝えたいから言ってくれた…私はそれに答えなければならない。
本当は不安で…みんなを守っていることで、私は自分を保とうとしていること。

…だけど、それは今はまだ…私の胸の内だけに。

「ふふっ、じゃあその最強のカナム君は、ちゃんと野菜も残さず食べられますよね?」

私はやぐらから降りて、食堂のほうへと向かった。
小麦粉や肉類なんかを集めて、里の子供たちや、大人も少し集めて。
皆で、たくさん饅頭を作るために。

ご案内:「ミレーの隠れ里」からレイカさんが去りました。
カナム > 「...最強だから野菜は食べなくても良いかなーって?」

勿論そんな言い訳通るはずもない
大事なことは伝わったのだから今はこれで良い
いつか心の底からレイカが安心できる場所を作りたい

そう密かに思いながら後に続いた

ご案内:「ミレーの隠れ里」からカナムさんが去りました。