2018/11/30 のログ
ご案内:「ミレーの隠れ里」にラファルさんが現れました。
ラファル > 名前のない隠れ里の外周部、その場所にひょっこり現れるのは、ひとりの少女であった。
 金髪を左右のツインテールに結び、冬になるというのに、幼い体には胸元を隠す細いベルトと、ショートパンツのみ。
 子供は風の子というがちょっと行きすぎじゃないかというような幼女がそこに居た。
 背中には少女の背中を隠す位の大きなバックパックを背負っていて、そのバックパックの中に大量に荷物が入っているのか重そうに膨れ上がっている。
 そんな重さが気になる様子もなく、とことこ、と隠れ里の中に入っていく。

「やほぅ!来たよー」

 門の近くの門番に、勝手知ったる顔で挨拶をする少女。
 なんどもなんども足を運んでいるからか、既に門番なども少女の顔を覚えていて和やかに。
 昨日母親が里の長に許可を得ておいてくれたもの、それを果たしに来たのだ。
 今までずっと準備はしていた、だから、許可が得られれば行動は早い。

「ということで、改めて。
 この村の周囲にトラップを作るからね!
 設置し終わったあとは、場所は伝えるけれど、あまりであるかないようにお願い!」

 今は、瞑想しているらしい里長に声をかける必要はないので、村の人に軽く説明してから、言ってくるね、と門を出る。

ラファル > しばらく歩いて、再度戻ってくるのは村の外周部、そこを更に進み、ドリアードたちが守る森の中へと。
 昨日のうちに話は通してくれているのだろう、ドリアードたちがこちらを見ているのが分かる。
 魔法として行使はできないけれど、風の精霊を共にする少女は、ドリアードたちが見えるし、意志の疎通することもできる。
 ニコニコ笑いながら、軽く手を振ったりして、森の中に、罠を作ることを説明する。
 森ということもあるので、火を使うものは使わないし、使う気もない。

 まず、作るのは上から。
 地面にいっぱい仕掛けるのはありだけれど、先にやると後で足の踏み場所がなくなる。
 なので、頭上から岩が落ちてくるもの、とか、既に折れている木をまとめて尖らせて、振り子でぶん殴るわなとか。
 そういったものを先に作っていくことにする。

「るんたった、るんたった~」

 時折。超解説、ドラゴンでもわかるトラップ指南書なる、師匠からもらった書物を再確認。
 それを元に、少女は罠を作るのだ。

「あ、動物取る罠も作っておいたほうがいいかな。」

 時期的には遅いけれど、捕まえればあの村の食料の足しになるし、と。

ラファル > その思考はともかくとして、まずは上の方からを作っていかねばならぬ。
 一回使って終わる罠に、なんども使える罠。それらを組み合わせて、威力を増していく。
 一つの罠が起動すれば、連動して別の罠が発動するように。そして、罠が発動したら、それをトリガーに罠を再始動できるようにセットされるように。
 しかし、全部一度に起動するわけではなく、細かく大量に。
 必要なのは必殺ではなくて、足止めでもある。適度にダメージを与えて動けなくしたり。
 只々、動けなくするための罠。
 あれやこれや、と考えたり、罠を作っていたり、時間はあるけれど無限ではなく。
 急がなくてもいいというので、凝った作りになっていくのは仕方があるまい。
 持ってきた材料も有限なので、今回は持ってきた材料を使いきったら終わりにしよう。
 何気なく、この森の中も広いので、全部使い切っても足りないのだから。

 ――――少女は黙々と罠を作っていたのだった――――

ご案内:「ミレーの隠れ里」からラファルさんが去りました。