2018/08/27 のログ
ご案内:「ミレーの隠れ里」にレイカさんが現れました。
レイカ > さすがに、皆も2度目ともなると防壁を作るのが早かった。
南の林から、樹木を分けてもらって作った防壁は、以前は2年という歳月をかけて完成させたそれ。
俺を広げるのにも、時間はかかるだろうと思っていたが。

「2回目ともなると、そこまで時間はかかりませんね。」

広げるだけというのもあったかもしれない。
すでに防壁は隙間なく完成していて、1区画にも満たない広さではある物の、侵入を許さないものになっていた。
あとはここに泥を塗って、防火対策をすればいいだけ。

新しく迎え入れたミレー族、子供と大人を合わせて10人ほど。
いろいろと話を聞いてみると、どうやらもともとは20人規模の里だったらしい。
そこを襲われて、その半数は生き残った。
しかし残りの半数は奴隷として連れ去られたか、もしくは殺されたか。

その心のケアを、もともとこの里にいた皆がしてくれている。
まずはしっかりと、立ち直ってくれればと私は思う。

レイカ > それに、この里になってもプラスにはなる。
単純な話だけど、人が多いということはその生産性も上がるということ。
しかもつい先日まで、その技術を磨いていた人たちだ。

人間の世界で言えば、即戦力というやつである。
戦う技術、というよりも魔法を使える人たちは…残念だけど間に合わなかったが。
それ以外の分野ならば、十分戦力なってくれる。

「…商会への取引には十分使えますね…。
あとは…防衛に関して少し話をして……あ、そうだ。
そろそろ冬の季節になりますし、人数も増えますから食糧庫も作ったほうがいいかもしれませんね。」

簡易的な食糧庫ならば確かにある。
だが、それではもうそろそろ…40人規模となったこの里を賄うには小さい気がする。
それに、私一人だけで料理するとなると…はっきり言って、人数が圧倒的に足りない。

避難させてきた人たちの中から、何人か料理担当も抜粋するか。
そんなことを、私は里の自室で考えていた。

レイカ > 「………ん?」

外から私を呼ぶ声が聞こえる。
何かあったんだろうかと、私は一度考えを止めて、そちらへと向かった。

ご案内:「ミレーの隠れ里」からレイカさんが去りました。