2018/06/22 のログ
■リス > 「ええ、私も聞いております。
在庫とかが足りないとかあれば、相談いただければ、融通できるともいます。」
陸文洞のお酒はこちらも取り扱っているので、もし必要ならば分けますよ、と。
業務提携という形で考えればいいのでしょうと、笑ってみせる。
差し出されたお水にお礼を言って一口、口をつけて湿らせる。
ふふ、と笑ってみせよう。
「商売人に情報は命ですよ?売り物の売れ行きとか調べないといけませんし。
それに……必要なところに必要なものを売りに行くために。」
今回に関しては、もっと別な理由になってしまっているけれどと肩を竦める。
会って話をして、彼女がテロリストではないと確信ができる。
これは直感のようなものであるが、だ。
そして、残念ながら魔法の素養は薄い。
アッシェに教わって頑張って、変質した翼とか角とかを隠しているレベル。
彼女が見ればわかるだろう、動き方とか素人のそれであるのだ。
喧嘩したことない普通の町娘、それがこの娘(人間辞めました)
「承りました。
では、その織物、木彫り細工を買い、それを代金として、そちらのほしいものを融通しましょう。
あと、奴隷に関してですが心外です。
トゥルネソル紹介は、ちゃんと奴隷市場で売られている奴隷を適正に買い、王国の法に従った売り方をしております。
そんじょそこらから無理やり引っ張ってきたりはしません。誓います。」
彼女の言葉に、ぷく、と頬を膨らませる。
ちゃんと、奴隷を買い付ける専用の店舗だってあるぐらいなのだ。
無理くり捕まえて、奴隷にするなんて違法行為するわけないじゃないですか、と。
一筆書いてもいいですよ、と白紙の魔法の誓約書を、胸元から取り出してもみせよう。
「ただ……これは提案ですので聞くだけにとどめておいていただいて構いません。
逆に考えてに、わざとうちの奴隷という扱いにしてしまえば、奴隷商人に狙われることはなくなると思います。
何かあった時に、ウチの宿舎に逃げることもできるようになりますが。」
と、これは提案であり、飲む飲まないは其方のつごうですから。
そういう手段があることだけ、覚えておいてくださいまし、と軽く笑う。
■レイカ > 商品に関しては、私もどの程度までそろえてもらえるのかはわからない。
しかし、あの馬車の規模を見るだけならば、おそらくかなりの品数を融通してもらえそうだ…。
もちろん希望的な観測も備わっているが。
「そうですか……、いえ、アッシェさんの知り合いであり、竜雪さんの母様ならばそれは…。」
必要ない、というところで彼女の提案を聞いた。
そうだ…考えてみればトゥネルソルは企業、そして奴隷売買も行っている。
奴隷商人たちは、無理矢理引っ張ってくるのは得意。
しかしそれはあくまで、弱者に対し力を振りかざしているだけに過ぎない。
大きな企業である彼女らを敵に回したくはないはずだ。
私は、その後ろ盾の大きさにさらに期待してしまう。
…この後ろ盾、絶対に引き留めなくてはならないだろう。
「……いえ、ご提案ありがとうございます。
この森は、私がある程度の防衛網を張ってはいるのですが…限界がはやりありまして。
もし何か事があった際に、どのようにして皆を逃がそうか…非常に困っていたところなんです。」
奴隷という扱いに、皆はいい顔をしないかもしれない。
しかし、この商会の評判を調べればわかることだが…彼女の口ぶりからして、間違いなく信用できる。
私は、すっと右手を差し出した。
「……これから、よいお付き合いができそうです…。」
■リス > 「では、内密な話にしておきますので、これはほかの人に漏らしてはいけませんよ?」
という事で、品物のカタログをそっと差し出す。
商品の値段は、ほぼ底値であり、採算は本道に度外視である。
一応、店舗も一般的な値段よりは安くなっているが、捨売りと言っていいレベルである。
そして、一枚の鉄製のカードが挟まっていた。
「このカタログから欲しいものを見繕ってくれれば、それを運びます。
買いに来た時は、これを出してください、それが合図です。」
基本は此方が持っていく形になるだろうが、急に必要になることもあろう。
その場合はこのカードの出番である。
いちいち顔は覚えられなくても、このカードを出せば、この里のものだとわかるようにしておけば、急遽の時でも値段は安くできる。
ほかのお客様に知られちゃったら大変ですから内緒ですよと、もう一度笑ってみせる。
「いえいえ、支援するというのですから、出来ることはできる限り。
ぶっちゃけ、一蓮托生の状態ですから、家族みたいなものです。
ああ、提案の件はよく話し合った上で、みんなが納得する状態でお願いしますね?」
ええ、もし此処が王国十三師団に蹂躙され、捕縛された場合。
なにかしてもしなくても芋づる式に、トゥルネソル商会全体が捕縛の対象になるのは目に見えている。
なら、全力で支援する以外の選択肢はない。
右手を差し出されれば、その右手に握手を返してみせる。
「毎度、ありがとうございます。
戦力が必要な時とか、私は喧嘩は無理ですけど、娘とかを呼んでくださいまし。
アッシェに比べれてはかわいそうですけど、それなりにお役に立てると思いますから。」
ほかにも、何かご要望ありましたらご忌憚無くお願いしますねと、にこやかに笑おう。
■レイカ > 「ええ、もちろんです……。しかし、こちらの欲しいものを本当に熟知しておられるのですね。
情報戦では、リスさんに勝てる気がしません。」
なんて、私も冗談めかして笑って見せた。
明日が商いをしているだけあって、彼女の情報戦、そして話術は本当に飲まれてしまいそうだ。
見せてもらったカタログを見る限り…安いなんてものじゃない。
この里で必要なものがほとんど、定価よりも6割…いや。
採算なんて絶対に取れないと、素人の私でもわかるくらいに安い。
彼女も知っているのだ、物資が少ないこの里でこれらを買うことは非常に難しいことを。
だからこそ、こんな捨て値で……。
支援の話、どうやら本気の度合いが桁外れらしい。
「ええ、本当にありがとうございます…!
明日にでも、皆を集めてこの事案をしっかりと話したいと思います。」
本当に心強い後ろ盾ができた。
品物のことといい、支援物資は本当にこの里ではなかなか手に入らないものばかり。
医療品、そして衣服に非常食…。
畑を耕すための道具もしかり、何でもそろっている。
しかも、カードがあれば安値で売ってくれる手配まで…。
本当に、至れり尽くせりだった。
「…何も見返りができないのは悔しいです…。
もしも、私にできることがあれば何でも言ってください…、できる限り力になります。」
商売のことはわからない、だけどもし困ったことがあったら。
かつて培った、私の技術でもなんでも、彼女に貸し与えると約束しよう。
■リス > 「基本的に戦をするところに必須なのは食料水日用品。
更には武器防具と言うのは……今のご時世のこともありますから。」
情報網というレベルではない、この国は戦争中でもあるのだし、そこで必要なものといえば言わずもがな。
小さな里であれば特に。あとは、木材などの建築素材だろう。
木々がそのまま建築資材というわけでもないのだし加工とかも必要なのだから。
情報というレベルではないですわ、と軽く笑ってみせる。
「いえいえ。
全ては人の縁ですよ、アッシェが、竜雪がお世話になっているのですから。
その恩に報いると考えていただければ。」
ね?と笑いかけて、続ける全ては貴女の人徳、私はそれに引っ張ってこられただけですよと。
まずは、彼女らが欲するもの、農耕用具、医薬品、衣服に食料。
では、最初はそれを手配しますね、と。
「先物買いですよ?
見返りは今は考えずに全力で生きてください、発展してくださいな。
街になったら、そうですね、ここに支店を立てさせて専売にしてもらいましょうか。
おや、私のほうが儲けてしまいそうです。」
少女はくす、と笑って首をかしげて。
そうそう、と指を立てる。
「なんでもする、なんて言っちゃダメですよ?
今はお仕事モードなので自重してますけど。
私は、女性を伴侶にする女ですから?
レイカ様の美しい方がなんでもするなんて言っちゃったら。
もう、弱いところ色々つついてベッドに連れ込んで愛し合いたくなっちゃいますから。」
軽々しくなんでも、と口にしちゃダメですよ?と、もう一度言ってにっこり笑いましょう。
■レイカ > 「……確かに、この国は万年どこかと戦争状態ですからね。
それに…いえ、これは言わないでおきましょう。」
さすがに、魔族の脅威があると言おうとしてやめた。
以前誰かに言われたことだが、魔族がしていることをそのまま立場を逆転させたら。
結局は、人間も大差ないのではないかといわれた。
その言葉が、ずっと耳に残って消えない。
魔族を恨む人はたくさんいるが、私は思う…。
人間こそ、魔族なのではないかと。
「………わかりました、この里を…ミレー族のためではなく。
皆の未来のために、発展させていきます。」
それが彼女への、一番の見返りなのかもしれない。
儲けさせてあげようではないか、明日を…そして未来を生き抜くために。
「……なるほど、そうでしたか…。
ご心配なく、私は同性愛であってもそんなに偏見を持つ女ではありません。
もっとも、そんなに簡単に股を開く女でもないんですけど…ね?」
でも…。いや、これは言うまい。
そろそろ夜分も更けてきた、今からでもまだまだ話したりないことはあるが。
今日は彼女との顔合わせと、初の商談ということでそろそろ切り上げようか。
もうすこしだけ話を煮詰めてから…。
余談だが、あの母娘はトゥネルソル商会に付き添ってもらうことにした。
激しく感謝されたが…母娘は一緒に生活するほうがいいに決まっている。
■リス > 「戦争はいろいろ売れますが、私としては平和がいいですね。」
とはいえ、この国の内情を鑑みると……平和なのがいいのか首を傾げざるを得ない。
戦争のことは気が重くなるので言葉を止めることにした、彼女もそれ以上の話はしたくなさそうに思えるから。
「はい、お待ちしております。
レイカ様なら、きっといい里を作り上げていただけると私は思います。」
彼女の返答に、ありがとうございますとお辞儀を一つ。
損をしてもいい、最後に儲ければいいのだ、この物件は優良物件だから、全力で支援していこう、少女はそう思う。
そして、夜も更けてきたという彼女。
細部の煮詰めを行おうという言葉に同意し言葉を交わす。
「それでは、大体はこのへんで。
何かありましたらいつでも連絡下さいまし。」
後からでも、いつでもお伺いして相談に乗りますから。
少女は笑って立ち上がる。
レイカ様の厚意で、奴隷娘の母親は引き取ることになった。
しばらくは養生させてから、食事と教育を行うことになる。
母娘は非売品となったのは、言うまでもなく、この里にいつでも帰れるように。
そんな商談の一夜――――。
ご案内:「ミレーの隠れ里」からレイカさんが去りました。
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