2018/05/16 のログ
ご案内:「ミレーの隠れ里」にレイカさんが現れました。
■レイカ > 風邪を感じられる場所は、この森の中ではいくらでもある。
耳飾りに手を当て、しっかりと耳に押し当てながら、私は風の声を聴いていた。
ここのところ、王都に関しての話しか聞こえてこなかった。
話題はもちろん、例のミレー族のテロ集団のこと。
貴族や王族を主に狙っているらしいが、そのせいで…。
「……憎しみは、憎しみしか生まない…か。」
私は誰とにもなくつぶやいた。
そんなことわかり切っている、だからこそ私は里の皆がその集団に参加しようとしたのを、必死に止めた。
今ではみんな、そのことを言わなくなってくれたが。
心の中では何を思っているのかはわからない。
もしかしたら、まだ参加を願っているのかもしれない。
だからこそ思う、彼らには一刻も早く冷静になってほしい。
何を思っての行動かは知らないが…そのせいで傷つく者もいるということ、できれば気付いてほしいけれども。
ご案内:「ミレーの隠れ里」にディールさんが現れました。
ご案内:「ミレーの隠れ里」にワルセイ・イダーヤさんが現れました。
ご案内:「ミレーの隠れ里」からワルセイ・イダーヤさんが去りました。
■ディール > 隠れ里からそうは離れていない位置。この里、或いはこの里以外にも影響を齎すだろう水源地付近に黒衣の男が近付いていた。ミレーの里の正確な位置は知らないが。
それでも、手当たり次第に水源地に近付き、水の道沿いに歩いていれば偶然と言っても良いほどにミレーの里のすぐ近くまでその気配が近付いてきている。
「ふむ。川の流れの割には人が寄り付かないと言うのも中々面白い物。地図には何も無いはずでしたが。」
若葉を踏みしめ、そして手にしている地図に所々の注釈をつけながら。
憎しみを煽り立てるために行動を始めた魔族が。災厄を撒き散らす目的かはわからぬが近付いていた。
■レイカ > 「………っ。」
その、風の精霊が何かを感知してくれた。
どうやら里の水路を誰かが発見したらしい。
その人物が、的確に里のほうまで近づいているという。
風の会話をもう少し聞いて、王都の情報を集めたかったがこちらのほうが重要だ。
私はすぐにその場から走り、里の入り口のほうまで急いだ。
少し離れている、けれども時間は十分稼げるはずだ。
相手がどんな意図を持っているのかわからない以上下手に手を出すつもりはない。
ただし、その意図が敵意であったならば…。
「里の人には外に出ないように伝達を、ドリアードに伝えなさい。」
今は子供たちの相手で、里の皆はほぼ中にいるはず。
そろそろ防壁が見えてくるころだろうか。
里の皆で作った、少しの力では絶対に砕けない太い木の幹をがっちりと組んだ防壁が。
■ディール > 時間は間に合うだろう。相手は確りと此方の位置を特定して速度を上げている。
此方は地図を一々確認しながら地図に文字や記号を書き加えながら歩いているのだから。
木々のドライアードから伝えられるのは黒い陰の塊のようなナニカが近付いている、と言う情報か。
それともう1つ。登山者であればバックパックを保有しているのは珍しくないが、そのバックパックから漂う甘い臭いに木々はあまり好意的ではなかった。
「………おや?こんな場所に砦や城塞等有りましたでしょうかね?」
太い木の幹は森では珍しくも無い。だが、それが意図的に組み合わされ、重ねられ。随所に手をくわえた痕跡が見える高い壁が見えれば、ミレーの隠れ里よりは過激派の拠点などを先に連想していた。
こつ、こつ、と。己の拳が太い木の幹を小突く。一般人よりは力があるが、それでも個人の腕力では限界があるだろう。
「ふぅむ。……吹き飛ばしてみるのも面白いのかもしれませんね。」
■レイカ > 「………敵か。」
ドリアードたちは、その人物に対してあまり好意的じゃない。
おまけに、焦ったような声で「吹き飛ばされる」などという言葉を聞いた。
それならば一層、私の中ではその黒い塊は敵と認識される。
袋の中にある甘い匂いには気を付けよう。
おそらく薬か何かだろう、そしてその薬を持ち歩く理由もない。
私はその人物に追いつくと、ある一定の間合いを取り、弓に矢をつがえた。
「……それは困るな。吹き飛ばすとまた作り直す羽目になる。
あまり手荒なことはしないでくれるか…?」
■ディール > キリ、という音は弓の弦が引き絞られた音か。其れに気がつくと、音のした方へと顔。のような黒い塊が視線を向けていた。
革袋の中にあるのは興奮作用を濃く煮詰めたような一種の麻薬だ。
興奮作用と言っても、それは性的な興奮ではなく血を求める狂戦士の様に猛り狂わせる薬。
水に混ぜ込むにしても、里の近くで混入した方が効率が良い為に此処までの道のりでは使われなかった。
「作り直す?おや。過激派の拠点かとも思いましたが違いましたか。とすると、人間以外の集落と言う所でしょうか。作り直す時の物音が遠くまで響かねば良いのですがねぇ。この近くには人里も少ないとはいえ存在する。亜人の売買をする様な人間がネットワークを持っていなければ良いのでしょうが」
聞こえて来る声は女性の物か。先ほどの音と併せて考えるなら、自分は弓の標的にされている。もっとも、こちらから相手は見えない。
あくまで会話の主導権を相手に渡さない為のハッタリを向けている。
相手の矢が外れれば壁は吹き飛ばされる「かもしれない」
矢が命中しても、最後っ屁とばかり壁が吹き飛ばされてしまう「かもしれない」。
「どうでしょう?吹き飛ばすのを止めるのと引換えに、貴女が森から姿を見せるというのは?」
■レイカ > 「…振り返ればいいんじゃないか?
あいにく私は姿を見せずに、弓を射かけるような短絡的なものじゃない。」
…なるほど、この口調から察するにここが何なのかわかっていないらしい。
だが、明らかに敵意を持っている人物にここが何かをわからせる必要なんかない。
壁を吹き飛ばされるかもしれまいが……やって見せろ。
見えていないのだろうか、この里の中央にとん挫している大木からあふれている魔力に。
「このあたりの人の集落は、山を下りなければない。
亜人を売買するような人間はいるけれども、ちゃんと対策は練ってある。
…この里を作ったのは私だ、あいにく情報はこっちが握ってある。」
周囲の地理くらい把握済みだ。
吹き飛ばすだけの威力を秘めているか同課はさておき、確かにガタイはいい。
黒い塊が何なのかはわからないが、声を出すということは明らかに意思を持っているということか。
はったりは情報で覆すことなんか、簡単だ。
が、相手の切り札は少々面倒かもしれない。
ここは……手っ取り早い方法を選ぶとしよう。
「…残念だが強制的に退去してもらう。
里を吹き飛ばされて、その音でここの里の位置がばれても面倒だからな。」
その言葉を最後に……。
彼は、森の出口へと立っているだろう。
森、そして木の精霊ドリアードのテリトリーであるこの場所は、森全体が私の領域。
最初から…私は姿を見せるつもりなんかなかったのだ。
ご案内:「ミレーの隠れ里」からレイカさんが去りました。
■ディール > 「おやおや。」
気がつけば森の出口?のような場所に転移をさせられている。
相手の方が上手ならいたし方無い話。
そのまま森に足を向けるのではなく、違う水源地へ向かい足を進めだす。
ご案内:「ミレーの隠れ里」からディールさんが去りました。