2018/05/01 のログ
ご案内:「ミレーの隠れ里」にレイカさんが現れました。
レイカ > ここのところ、人間たちの世界での動きが静かだ。
奴隷商人の襲撃は相変わらずあるようだが、里のみんなに危害が加えられるようなことはない。
ほかの里が襲われているといっても…私はこの里を守るので精いっぱい。
別のところに手を回せる余裕なんて、これっぽっちもあるはずがない。

それに、私の手のひらですべてを守れるなんて、そんなおごりはない。
精霊と会話ができるといっても、私の力なんてたかが知れているのだ。

だから、私はできることをやるだけだ。
偽善者だけど、決して私は救世主なんかじゃない。

「……今日も静かですね…。」

精霊たちの声が響く中、私は里から少しだけ離れた場所にいた。
狩りをしている男衆は今は里にいないから、今日は私が里の周りを見回っている。
ドリアードたちの包囲網を張り巡らせ、どこかで動くようなものがいないか。
その人数がどれだけ七日、絶対に情報を逃さないように、耳飾りに手を当てている。

勿論、腰には朱色の笛も常備している。
万が一の場合、彼女に協力も求めることも辞さない。
あの里に危害を加えるのは、すべて私の敵だから。

ご案内:「ミレーの隠れ里」にアッシェさんが現れました。
アッシェ > 遠くの空より 重低音轟く空を切り裂く音がする。
その音は確実に遥か彼方の空よりその里の上空へと突き進む。
黒くて縦にも横にも高さも充分大きくて黒光りする鱗を持つ大きな竜。

群れを成しておらず 単体で羽ばたきの音も多くもなく悠々と飛んでいる。
時折その巨大な存在は 何かを探しているかのような視線を地面へと向けては旋回しだす。

特にその存在は大きさ的に非常に目立つことから 隠蔽工作も何もせずに飛んでいるが、
…その存在徐々にミレーの隠れ里の方へと高度を低くし出した、探し物をすべく?下げ始めたらしい。

レイカ > 「…………?」

なんだろう、すごく大きな…羽音、だろうか。
こんな羽音を出すような鳥はこの国、いやこの世界を見てもかなり少ないはず。
とても大きくて、とても重いものが…この上空を飛んでいる。

「……ドリアード、何が飛んでいるかわかるか…?」

もしも、という意味でも私は警戒心を強めた。
どこに向かっているのかもわからないし、それが一体何なのかもわからない。
とにかく何なのかを知らなければ、対処のしようもない。

しかし、その正体をドリアードから聞けば、私は耳を疑った。
―――――ドラゴン、この世界でも最強と名高い巨大な生物。
黒く光る鱗を持つそれが、ミレー族の里のほうに向かって高度を下げているらしい。
だが、その瞳に敵意はないらしい…。
何かを探しているような動きで、攻撃する意思は薄いらしいが…。

「…………シルフィード!」

果たして通じるだろうか。
ドラゴンならば私の友達である可能性もあるが、あの人のうろこは赤。
黒い鱗ではないために、別の個体だ。
私は、風の精霊に言葉を投げ、上空に風を飛ばした。
もしも、話が通じるならばそのドラゴンに伝わるだろう。
ここに、私がいると。

アッシェ > 少し前に―つい半月前に、配下である竜が商品を少なからず落としたのがこの里付近なのだ。
超高度から落としても割れない様に魔法はかけたつもりだが、超高度から落としている為、
探す範囲が絞れず、止む無く最も大きく最も見た目的に能力的に高い己がこの空域を飛ぶ事になってしまった。

(いや、なんで うちが探さなあかん…)

黒竜 見た目はそら獰猛で覇気極まりない堂々としたものだが 精神はいたって普通のものだった。
人の姿にもなれるし、ただその姿が非常に舐められるので、こういったお外では竜の姿を取るのだ。

探しているのは 大きい樽、それもヒトのサイズでは数m級の木を刳り貫いて作られた樽だ。
森のどこに落ちてしまったのか 正直 見え…眼下に何かが蠢く気配が充満してきた、何かはいるらしい。

(ん? 風が来はったわ、降りれっやろか? ほな 降りよか)

グル?と首を傾げてから その巨竜はゆっくりと邪魔にならない様に旋回というか羽ばたきを以て空中停止をした。
降りたら 巨体故に難しいかと思って降りようとはせず。

その距離にまで地面に近づいていけば 此方も見下ろしやすい場所に?一人の森の人を見つけた気がする。
あとの気配は多分 森の住人だろう 精霊か何かの。

竜の姿なので声はどうしても重低音の大音量になってしまうが、

『大きな液体入りの樽を探して居る 見た事はあるか否か!』

会話はする気はある、という意味を込めて 問いかけを発す黒竜が一柱。

レイカ > 「…………っ!!」

私の耳は、別によくもなければ悪くもない。
普通に会話するには不便はしないけれども、耳を澄まさないと小さな音はよく聞き逃したりもする。

だけど、そんな普通の耳を持つ私では、ドラゴンの大音量の声は大きすぎる。
耳をふさぎ、その上からくる圧力に身をかがみこませて耐え。
その声が終わると、私は恐る恐る耳を離した。

…鼓膜は、どうやら破れていないらしい。
自分の周りの音が聞こえているから、耳はどうやら無事のようだ。
だが、それでも耳鳴りはひどいけれど。

しかし、重低音でかなり違うけれども…なんだか聞いたことがあるような声な気がした。
ドラゴンであっても、敵意がないのであれば食われることはないだろう。
私はもう一度風に、声を載せて飛ばした。

『残念ながら、私はそのようなものに心当たりなし。
されど、里の人間ならば何か知っているやもしれず。
詳しい話を聞きたいゆえ、この先の広場にて待つ。』

我ながら、報告書のような問いかけだとは思う。
だが、大きな液体入りの樽などといっても、そんなものは残念ながら私は心当たりはない。
ただ、里の狩人集ならばもしかしたら何か知っているかもしれない。
詳しい形状を聞かせてもらうため、私はそう声を風に飛ばし。
一足先に指定した広場へと向かった。

アッシェ > 普通に喋ると 竜の姿の場合 大音量。
竜の姿は威厳と覇気に溢れ 存在が既に派手にして辺りを恐怖のどん底に陥れる勢いもあるが、
明らかに失敗したと気づかされたのは 目の前の森の人が耐えている姿を見たからだ。

(怯えさせてどないする 意味がなかよ)

然し 竜の姿では声の音量が絞れない 大きさに付随して声がでかくなっていくのだ。
敵意?ないな、普通にない、やる気スイッチが入らないと敵意は無論殺意も出てこない。
竜は森の民が再び風の声を出してきたのでそれを聞くのだ。

(広場 降りられるとええなぁ… 無理やったら 人の姿に為ろか)

竜はそう思案すると ゆっくりと移動を始めた、そうじゃないと移動速度が早すぎて抜く恐れすらある。
極力ゆっくりとじりじりと飛ぶというかホバーリングしつつ移動をして、やや遅れて竜は指定された広場に降り立つのだ。

『声喧しかったら 外見 変えてもええか?声搾れんの。』

返答次第で 黒い竜はあっさりと瞬きより早く人の姿を取ろうと提案する。如何だろうかと対応を窺おう。

レイカ > 「はぁ………。」

ドラゴンがその姿で、普通にしゃべれば大音量となる。
それが上空からならば、確実にプレッシャーとなって襲い掛かってくる。
恐怖というよりも、完全に空圧による重圧で、私は身を屈めていた。

だが、わかっているつもりだ。このドラゴンに敵意はない。
ミレー族をどうにかしよう、なんていう考えがない限り、私は朱色の笛を吹いて抵抗しようなどとは思わない。
あの、黒いドラゴンが敵意がないだけでも、私は助かった。
エルフで、精霊の力を使えるといっても、世界最強種族に立ち向かえる力なんてない。

「……ええ、できればお願いします。
あと……もしやとは思いますが、アッシェさんじゃないですか?」

…おかしい、このしゃべり方。
やっぱり、私は聞き覚えがある。少し前になるけれども。
確かその時は、里の入り口で出会ったドラゴンの親子だったが。

アッシェ > 全長70mってそこそこ竜としては大きい方だと思う。
大きさで強さとかは図れないのが竜の世界というもので、自分より大きい竜もいるし。
制空権握り放題の竜は広場に着地はした、多少の地響きを以て。

ミレー族はモフモフが多い もふもふは正義だ あわよくば尻尾と耳をモフらせてくれ、
そんな欲求はしていない!(いつかはしたい)話はズレたが竜は人の姿を取る事にした。

ぼんっと煙を撒き散らし その煙に包まれて竜は変化をする。
煙が腫れたかと思うとそこにいたのは。

大分小さくなった見た目少女の黒髪の子供?が竜のいた場所にいる。
喋りは竜の姿から変わっていないが 声音は甘ったるい蕩ける様なものに変貌してた。

「ほれ。かんりょうぉ。
 んんん、いつ会ったん? うち 記憶がある様な、ない様な。
 あと、樽知らん?酒樽探しとんの。」

その場でぴょんぴょん飛び跳ねて この位の大きさの、と樽の大きさを言おうとしているが ぶっちゃけその大きさに届いていない。

レイカ > 「ええ、会いましたよ。ミレーの里の前で。
確か、お子さんを連れていませんでした?」

忘れられているのか、それとも惚けているのかはさておき。
私はちゃんと覚えている、里の前で確か、子供と一緒にいたのを。

煙の中から現れた黒髪の…少女?
こんなに幼かったっけ…と、私は少しだけ首をかしげた。
いた、小さいといえば私も十分小さい部類に入るが。

「酒樽ですか……?さっきも言いましたが、私には心当たりが…。
でも、里の人ならもしかしたら、心当たりがある人がいるかもしれません。」

私の里では、お酒を飲む人は少ない。
どのくらいの大きさなのかはともかく、そんなに大きな酒樽なら、見つかればすぐに報告が来るはずだ。
この人ならば、里のことも知っているし信頼もできる。
連れて行っても、問題はないだろう。

アッシェ > 「……… ああ! 思い出すのに少し時間かかってもーた すまん。
 子供…あーうん、竜雪やろな…今は子供二人おるん、子供も黒いのと赤いのとだから逢ったらよろしくしたって。」

すっごく思い出すのに時間がかかった、久しく逢っていないと忘れるのだ。
あと、前に会った姿は恐らく人の姿にすると赤い方ではと思う。
黒い姿が基本なのだが 気分によっては赤い姿を取る事がある。
姿が違うと時々そっちの記憶が薄れててよく物忘れが発生するのだ。
今後は忘れないようにしなければ 本当に。

すまんすまへん、と頭を下げて謝罪のような仕草をしたかと思うと。

「…流石に割れてしもーたかも…
 超高度から落ちて居るしなぁ…もうバラバラになって居ったら諦めるわ…。
 里て、もふもふの里? 聞いてくれん?たのんます」

ミレー族の里を間違って覚えてしまっている。
もふもふは正義だと思い込んで 危害を加える気は微塵もない。
彼女ならば 結果はどうであれ 探してくれるかもしれない そんな期待に満ちた瞳を向けて

ご案内:「ミレーの隠れ里」からアッシェさんが去りました。
レイカ > 「黒と、赤ですか…?」

アッシェさんは場合によっては黒と赤で共存でもしているのだろうか。
確かにしばらく会っていなかったので、忘れられても仕方がない。
出来れば定期定期に遊びに来てほしいものだが…私もそうしょっちゅう里にいるわけじゃない。
むしろ、いないときのほうが珍しくないので、仕方がないだろう。

酒樽が割れているのかどうかも、里に行けばもしかしたらわかるかもしれない。
モフモフ…というのが、ミレー族のことを指しているのかは不明だが。

ここからなら、里はそんなに離れていない。
私は、里への道を案内しつつ、アッシェさんと久しぶりに会話を弾ませた。

ご案内:「ミレーの隠れ里」からレイカさんが去りました。