2017/08/26 のログ
ご案内:「ミレーの隠れ里」にレイカさんが現れました。
レイカ > 「…………ふん。」

私は、命乞いをしている連中を見下ろしながら鼻を鳴らした。
この里の防壁が完成してから最初の侵入者は、ここのうわさを聞き付けた奴隷商人の一団だった。

結界で隠されていないミレー族の里があるなんて、そんなもの。
商人たちにしてみたら、金銀財宝がここにありますよと言っているようなものだ。

だが、彼らは見落としていることがある。
それは、この里には守り人がいるということだ。
私はこの里の守護者、そう簡単にここのミレー族をさらわせたりはしない。

そして、私は侵入者に対しては非常に冷酷だ。
命乞いをしている彼らを一瞥して、私は後ろを振り返った。
そして、そのままゆっくりと右手を上げる。

「……逃げたければ逃げるがいい。」

もちろん、逃がすつもりなんかない。
この森のドリアードにはすでに話を通している。
彼等には、この森の糧になってもらうつもりだ…。

何日も何日も、この薄暗い森をさ迷い歩き飢えてもらおう。
そうして苦しみ、息絶えてこの森の中で…誰にも看取られずに。

私は、里の中へと戻っていく。
もう彼らに戦う意思も、そして武器もない。
もう安全だと、皆に伝えなければ…。

ご案内:「ミレーの隠れ里」からレイカさんが去りました。