2016/07/31 のログ
ご案内:「ミレーの隠れ里」にエアーティさんが現れました。
エアーティ > 先日のドレイクの墓場の一件で、リミッターを全て解除し、理性をかなぐり捨て、破壊と殺戮、そして暴虐の限りを尽くしたエアーティ。
次に正気を取り戻した時は、あの日から1ヶ月近くの時間が過ぎ去ってしまっていた。

流石に魔力を放出しすぎてしまったのか、中々本調子に戻らないエアーティ。
極上のエサを求めて、久しぶりに王都の貧民地区へと戻ってきた。

貧民地区で得られた情報は、一つ。
近場に小規模なミレー族の新たな集落が発見されたこと。
エアーティは魔力の補給のため、単身そこに乗り込む…。

「ここか…」

目的の場所に到着するも、周囲には鬱蒼とした森林が広がるばかりで、集落なんてものは見えない。
エアーティは懐から取り出したのは、ミレー特有の魔力を感知するという、ミレー族の骨で出来た指針。
貧民地区の裏道具屋で手に入る、ありふれた物だ。

骨の指針は虚空を指すと、激しく震え始める。
それを見て、エアーティはニヤリと笑う。

「なるほど、な…」

エアーティの両掌が黒いオーラで包まれ、虚空に手を伸ばす。
両掌が見えない壁のような何かを捕らえる。ミレー族の結界だ。
エアーティはそれに爪を食い込ませて…

「おおおぉお…ウオォオオッッ!!」

気合を込めて、左右に結界を引き裂く。
幻の景色は消えて、目の前にミレー族の集落が出現する…。

エアーティはそれを確認すると、武器を構えて、正面から集落に侵入していく。
「さて… 行くか」

エアーティ > 集落に一歩踏み込んだ途端、頭上から2人のミレー族の戦士が、槍を突き出しながら強襲してくる。
「!」
瞬間、エアーティは跳躍する。
強靭な足腰からなる跳躍力は、ほぼノーモーションでも、
降りてくるミレー族の頭上を取ることが出来てしまう。

「おおぉおおっっ!!」

片手でそれぞれのミレー族の頭を掴むと、そのまま勢いをつけて落下。
ミレー族の頭を地面目掛けて強かに叩きつける。
頭蓋骨が砕けたのだろうか。ミレー族の見張りはそのまま血を流し絶命した。

「さて、頂くとするか…」

掌の紋様が妖しく輝くと、
エアーティの両腕の筋肉がまるでポンプのように蠢きはじめ、
2人のミレー族の死体から魔力を奪い取りはじめる。
強大な魔力を奪っていくたびに、消耗していたエアーティの肉体は徐々に生気を取り戻していき、血色もよくなっていくように感じられる…。

やがて魔力が失われた死体はカラカラに干からびたミイラのようになってしまい、エアーティはそれをゴミのように地面に放った。

「まだ満足できねえ… 全員片っ端から… ん?」

突然集落の中心部から花火のようなものが打ちあがる。
それは一種の信号弾であり、周囲の集落や組織に、危機を伝えるためのものだろうか…

エアーティ > 「…」

打ちあがった信号弾を見て、しばし考えるエアーティだが…。

「まあ、いいか」

気にしない事にした。
例え今の信号弾を見て増援が来たとしても、
そいつらもエサにするだけなのだから。

エアーティは集落の探索を始める。
住宅の殆どはもぬけの殻だ。
先ほどまで生活していたような痕跡は残っているものの、肝心の住人がどこにもいない。
既に逃げ出してしまったのか、あるいはどこかに隠れているのか。

エアーティは信号弾が打ち上げられたと思わしき中央の建物煮へ向かう。
集落の教会のような建物だったのだろうか。
天井には穴が開いていて、日の光が差し込んでいる。
その下には、まだ煙が上がっている筒のようなもの・・・おそらく信号弾を打ち上げた大砲だろう…が置かれていた。
もちろん、住民の気配はない…