2016/06/03 のログ
ご案内:「ミレーの隠れ里」にセイン=ディバンさんが現れました。
■セイン=ディバン > 九頭龍山脈、その奥にて、銃声が木霊する。
音の主は黒い外套に身を包んだ男。対するはその数50はくだらない人と魔物の混成勢力。
「チッ、くだらねぇ」
男が散弾銃に弾丸を込めながら毒づく。その隙を見た醜いゴブリンが突撃してくるのを、左手のリボルバーで無理矢理止める。
「おらおら、どうした!! ビビってんじゃねぇぞ雑魚共!!」
周りを囲む敵に罵声を浴びせる。こんなことになった原因。
ギルドの仕事でミレーの隠れ里への物資の輸送を行っていた男だったが、いざ荷物を渡した直後、隠れ里に襲撃者が現れた。
人と、それに率いられた魔物の群れ。どうやらミレー族を捕まえ、売るのを生業としている商人もどきのゴロツキのようだった。
「ったく。群れなきゃ女子供もおそえねぇ半端もんどもが」
さすがに目の前での略奪を良しとできるほど、この男も外道ではなく。
仕方無しに里を護るために一人敵と戦い始めたのが発端で。
■セイン=ディバン > 四方八方から群がる敵に、散弾銃を喰らわせ、リボルバーで牽制しては散弾銃をリロードする。時折飛来する矢、魔術を回避してこれの繰り返し。
「統率もろくに取れちゃいねぇわ、そもそも作戦らしい作戦もなしに突っ込んでくるわ」
弾丸の雨をばら撒き、死体の山を築きながら男は相手の戦力を値踏みする。
正直に言って、楽勝というにも程がある。その程度の相手だ。
ここ最近出会った冒険者や騎士の女性たちのほうがよっぽど骨がある。
「おーら、よっ!!」
空中に放り投げた袋を、リボルバーで狙い打てば周囲に無数の金属と炎がばら撒かれる。
即席で作った仕掛けの爆弾だが、効果はあったようで敵は混乱し、右往左往している。
「なんだなんだ。ミレー族を虐げることは出来ても一人の冒険者も倒せねぇのか!! 情けねぇなぁ!!」
顔に凶悪な笑みを浮かべ、男は更に敵への蹂躙を続けていく。
里のミレー族はすでに退避させているので、大暴れしても問題は無い。
■セイン=ディバン > 戦闘開始からしばらくの後、ミレーの隠れ里を襲った襲撃者は一人も生存を許されることはなく。
男は、助けたミレー族に礼を言われるも、そそくさと里を後にした。
真正面から礼を言われるのは慣れていないし、おもがゆいからであった。
男が気にした点は、人が魔物を率いていた点であった。
どうにも、利害が一致すれば人と魔物も手を取り合うのだな、と他人事の様に考えながら、男は帰路についた。
ご案内:「ミレーの隠れ里」からセイン=ディバンさんが去りました。
ご案内:「ミレーの隠れ里」にオーベさんが現れました。
■オーベ > ミレーの薬師と物々交換や情報のやり取りをしようと隠れ里を訪れる
しかしまあ、都合悪く薬師は忙しくしばらく里の中で時間を潰していて欲しい、と言われてしまったから、
里をプラプラと歩いてみたりもするのだが、隠れ里、という位だから然程、広くもなく見て愉しいような物が
あるわけもなく、里の外れの家の軒先にぽん、と腰を下ろした
「長閑…というか…なんというか…」
天気はよく日差しも心地良い
ふわり、と欠伸を浮かべながらぼんやりとしていれば、物珍しいのか、わらわらとミレー族の子供たちが周りを
囲み始め遠巻きに此方を見てくるので、他にすることもなく、手招きして呼び寄せれば暇つぶしに付き合ってもらう
簡単な手品などを見せれば、わぁ、と喜んでくれるので気分もいい…否、良かった
「オジさん、ではないよ。せめてお兄さんにしてくれ…」
ミレー族の歳のとり方について詳しい訳ではないのだが、この一言はショックであった…
暗澹たる気持ちのまま、急かされるので手品を続けたり、放浪してきた世界の話などをし続ける
■オーベ > こうして子供たちに囲まれると気がつく事があった
ミレーと一言に言っても、その見た目は様々で、獣のような耳を持つ者、人間と然程、見た目の変わらぬ者、
魔族と見紛うような者まで様々で、どうやら単一の種族ではないような印象を持った
その辺り、深く調べるのも面白そうだ、と思っている間にも、外套を引っ張られたり、耳がないよ?と
黒髪をわしゃわしゃとかき乱されたり、されるがままであったりする
既に手に持っていた杖などは、小さな男の子に抱えられてあっちへ行ったり、こっちへ行ったり、
持ち逃げされてしまい、僕にも貸して欲しい、と追いかける子供らから逃げまわっている
「…助けて欲しい…」
と。小さく呟けば、自分の影に潜り身を隠した召喚獣の鼻で笑う声が聞こえてきたような気がする
いやいや、こう言う時こそ、護衛の仕事だろう、等と思っているうちに自分の履いていたブーツの片方が、
ぴょーんと山なりに飛んで行ったり来たりを始めた