2023/02/12 のログ
メイラ・ダンタリオ > 染色という言葉があるように、薬草染や炭など色づける方法がいくらでもある。
賊の疑似色は山脈では馴染がないものの、海沿いに街を構える王都と港湾都市では珍しくもない
白い貝殻を細かく磨り潰して練ったものだった。

メイラの赤い瞳が、ギラギラと狂気で狂喜な強気を以って
それらの疑似的な白さ 遠くからでは見つけずらい色
剣ですら漆で錆び止めするかのように刃の部分以外を白く塗りつけている。

徹底化されたことで城門以外からの侵入やうろつきを行うそれ
狩人や地走りにも似たえげつなさの中、メイラはただ一人黒い
遠くで見れば黒い者が虚空に大剣を振るっているようにしか見えなくとも

時折その鉄塊が振いあげると共に、桃肉色の断面と上に向かって円を描く赤
それで対峙している何かがいると示せるだろうものの 今は単騎。
だがそれが、メイラの体内でアドレナリンを沸かせ、周囲を気にせず大物を振るえるという環境が
メイラの自由度を底上げしており、肩身が何も狭くないという状況を造っていた。
賊らも、血でも浴びれば一発で白装束の意味が無くなってしまう中
逃走の意を示す者もいるが、メイラの重量級をものともしない走行
軽足な賊でも何人かが阻み何人かが逃げるしかできない。

逃げながら止め 止めながら“二つに分かれる”ことを繰り返す。


「ハァァァ 見えにくいったらないですわねェ。」

ご案内:「◆城塞都市「アスピダ」」にアクラさんが現れました。
アクラ > 眼下で行われる蹂躙劇
白一色の鳥は枝の上でそれ眺めている

飛び散る敵と飛び散らせるメイラの雄姿
その姿に思わず鳥に変身したアクラは考える


(本当に戦わなくて良かった、、、)


かつてはメイラ・ダンタリオを打倒し売り払うと考えていたがそれがどれだけ無謀な事だったか嫌と言う程理解できる
装甲している間にもまた1人、人が肉塊に変わってしまう

窮地になれば手助けするかと最初は考えていたが寧ろ近付けば邪魔になるだろうと今の所は状況を見守る

メイラ・ダンタリオ > 狙う一撃 攻撃を行う為に狙う合間
いつもよりも 狭く 短い 白と黒の対峙。
大剣を握りしめるそれが赤いものを切っ先から垂らしながら、数体が最終的に逃げる決断を下し
数体が目の前に出てくるという、捨て身。

逃げる方が重要なのは、誰でもわかる。
しかし覚悟を決めた決死や捨て身は、真っ二つにしてもきっと軌道にいるならば
それは上半身だけでもしがみついてきそうなほどだった。

悪あがきは実に厄介だ。
雪を掬い、握らずに目の前に掛けてくる眼潰し
懐のダガーを投擲してくる。
足ですら雪を蒔く。

殺すんじゃない 時間をかけようとしている。
勝たずに負けない勝負というそれは、実に泥くさくしつこくへばりつく。
こういう戦い方をされる側は、実に発揮しにくい。

だからメイラも殺す気で振るうのではなく、動けなくする振いを行った。



      「シ ィッ―――!!」


   バリッ  という歯軋りと共に、速度を優先にした両手握りの右から左手と
   地面を抉るような一撃がバンッと薄い三日月型に抉りながら、数体の両足を切断した。


「フンッ。」


振い抜く大剣擬きから、血潮が掃われる。
ビシャリと曲がった髭のような形で血の跡が残りながら目の前には呻く両足無し共。
目の前を見ると、既に視界から半分紛らわしくした背中が消えていく。
足跡は残っているものの、途中からは意味もないだろう。


「寒いと便利ですわね。 その血も、この山の中では段々と細くなる。」


死ねない 生かされる 待つのは聞き出しの拷問と分かる結末。
一人が舌を噛む間に、もう二人の口に握りこんだ雪を突っ込んだ後
千切る布でもなんでも入れて、引きずり始めるだろう。
足さえきつく結んでしまえば、二人は吐くまで陣地で何かしらをされてしまう。



「さて、この二人が温かいうちに戻りませんと。
 ここで死なせてはただの消費ですもの。王に叱られてしまいますわ。」


一人で入り込んだ場所での 城門でも城壁戦でもない幕間の出来事
陣地に戻るころには、アクラと合流を果たし、引きずる手伝いをさせながら
陣地で体を温め直すことだろうか。

ご案内:「◆城塞都市「アスピダ」」からメイラ・ダンタリオさんが去りました。
ご案内:「◆城塞都市「アスピダ」」からアクラさんが去りました。