2020/10/25 のログ
レナーテ > あと少しだというのに、先程の兵の戻りが遅いと今度は数名の兵士がやってくる。
こうなると最早静かに凌ぐというのは難しくなり、仲間へと支持を出す。
タイミングを合わせて一斉射、その後に出てくるようなら各々好きに撃って迎撃せよと。
カツカツと近づく足音と共に、若干酒に揺られた会話はあの娼婦はどうの、あそこの酒は薄められているだのどうでもいい話。
それが次第に冷めていき、足音が揺ついたものから、確かなものへと変わっていくと空気も張り詰める。
何かいるというのは最早気取られているが、何がどこにいるかは分からない。
その警戒に踏み出す度に射程が近づき、単眼鏡の十字に急所が吸い込まれていく。
そして、此方の光点にも胸が重なった瞬間、念話で命じるのは唯一、撃ての一言。
一斉射に倒れる男達、そして、運良くて数不足で生き残った二人が敵襲と叫ぶ最中、此方が連続で照準を合わす。
胸から頭、再度胸から頭。
確殺のダブルタップで魔法弾を叩き込み、あっという間に黙らせると、ホルダーに収めていた切り札の一つを引き抜く。
メイス状のそれを銃口にセットすると、門の方へと照準を合わせて腰だめに構える。
数名が獲物を構えて飛び出した瞬間トリガーを引けば、弧を描いて飛来するそれは先端に燃料を満載した焼夷弾と化す。
あっという間に門の前に炎の壁を生み出せば、ブレーキを掛けきれなかった男達の悶え死ぬ断末魔が重なり合う。
おまけにもう一つ、今度は榴弾のタイプをセットして撃ち込めば、炎の向こうから飛来した爆弾にたたらを踏む男達が轟音とともに吹き飛んだ。
こうなると最早正面衝突となりかねない中、直ぐ側の道へ先程の鳥が低空飛行で迫り、風邪切落に顔を上げる。

「ギリギリでしたね……」

伸ばされた足に飛びつき、しがみついた瞬間、鳥は一気に機首を挙げる飛行機のごとく上昇する。
空を叩きながら飛翔すると、下がっていく気温に体を震わせながら下の光景を見下ろす。
後数分遅ければ、そこに集まった男達にひどい目に合わされていた事だろう。
狙撃に待機していた少女達も無事撤退した声を聞けば、ほっと白く染まった安堵の吐息を零す。
帰ったらまた別の仕事が待っているが、今は被害ゼロの結果に喜びながら城塞都市の空を後にする。

ご案内:「◆城塞都市「アスピダ」(イベント開催中)」からレナーテさんが去りました。
ご案内:「◆城塞都市「アスピダ」(イベント開催中)」にルインさんが現れました。
ルイン > 城塞都市が占拠されてどれだけの時間が経ったか分らなくなり始めた季節。
一部の騎士団や冒険による偵察や迎撃が行われてはいるが状況は変わっていない。
そんなある日に騎士団に交じり遠めにアスピダを偵察する。

「変わりはないですよね。せめて何か動きがあればいいんですけど…」

望遠鏡で眺めても見えるのは城壁周辺までで中はもちろん見えるはずもなく。
こうして自分の目で確認をしても時折に聞く報告と変わりはなく。
どうしたものかなと困った顔で羊皮紙に確認した範囲でメモを書いては遠目に見える城塞都市に目を向ける。

ご案内:「◆城塞都市「アスピダ」(イベント開催中)」からルインさんが去りました。