2020/06/25 のログ
■グライド > 「――――なら、例え嘘八百だったとしても、今は乗る価値が在る。
どっちみち、今の王国にゃ突破口なんざ無いんだろうしなぁ。」
(ならば、こんな些細な口約束で有ろうとも、乗り込んでみる意味は在ると言う物だ
後は、この場で話せる言葉は決して多くない。
戦場でさえ無ければ。 だからこそ己が隠れ場所を一つ知らせたのだ
場合によっては、一時的な退避場所としても利用出来た場所を
敵方である相手に告げる事が、其れなりに手札を切った行為であるかは汲んで欲しい所で。
――果たして、軽口の応酬に
染まった女の頬を確かめられる程の余裕は、在ったか、否か
何れにしても、一度判断した後の行動は早い。
森へ飛び込む刹那、己が脇へと突き刺さった矢を見れば
思わず、ひゅう、と乾いて掠れた口笛が小さく響いた事だろう
大きな戦闘にて、所詮は傭兵の一人を大部隊で追いかけるとも思えぬし
実際其の後、森の中を暫く、足を止めずに突っ切って行く中で
追っ手の気配が感じられぬ事に気づけば、一先ず息を吐くのだ
当然――其れなりの危険を冒した、自覚は在る。
下手をすれば、二度と顔を合わせなかったやも知れぬ相手へ
けれど、半ば無理矢理作った接点が、今後如何生きるかも判らぬ
だが、戦場にて、大局としては痛み分けでしかない戦の結末に於いて
次に繋がる何か、を得て帰る事は、大きな収穫と言える筈だ
――一度本隊へと合流を果たし、傭兵としての報酬を得た後で
物資を補充し、次の大規模な戦闘が、少なくともこの部隊では起こらぬ事を確かめた後
己は、一人傭兵の集いを離れ、再び森へと入る。 山の、隠れ場所へ向かう為に。
勿論、女が何時訪れるかは判らぬ。
戦の後と言う事を考えれば、暫くは出歩けぬのやも知れぬ。
だが、其れならば其れで、骨を休め、傷を癒せば良いだけの事なのだ
生憎――待つ事は、苦では無いのだから)。
ご案内:「◆城塞都市「アスピダ」(イベント開催中)」からティクスさんが去りました。
ご案内:「◆城塞都市「アスピダ」(イベント開催中)」からグライドさんが去りました。