2020/06/24 のログ
ご案内:「◆城塞都市「アスピダ」(イベント開催中)」にティクスさんが現れました。
■ティクス > 【継続となります】
ご案内:「◆城塞都市「アスピダ」(イベント開催中)」にグライドさんが現れました。
■ティクス > 一旦、としか言えないが。それでも僅かな間隙程度、自由を回復。
…男が追い付いてくる頃には。直ぐにでも立ち上がれるよう、足に力を入れながら。
「そう。結構、大事な話だと思う――よ。お互いにとってね。
……私達にとっても。自分の上に居る者の、得体が知れないっていうのは。どう考えたって問題だし…
アンタ達だって同じだ、倒しても倒しても戻って来る。蘇ってくる。…延々繰り返したって損するだけ、でしょ?
こういうのはえてして。カラクリを突き止めない限り、終わらない物と決まって…る」
だから。お互いにとって、実情を探り出す事は。決して損はないのだと主張する。
少なくとも…例え、国軍ではないと言え、男に戦闘を続行する意思が有るのなら。
倒しても倒しても意味が無い、いたずらに戦力も何もかも浪費していくだけ…そんな愚は嫌う筈と。
そういう意味では、それこそ、再び戦端に関わるという相手に。
損をしないという、即ち得と言える筈の事象を伝えつつ。
「言ったでしょ。そういう約束をしてるって。…残念だけど、相手は守秘義務。
ただ、アンタ達と同じ側。…旅団とは敵対する側。そっちの人間だって事だけは言っておく。
…で。もう一度言うけど、結果、『騎士』への対抗手段が見つかれば。それこそ、得だと思うけど――…?」
勿論、言葉の合間にも、少しでも動きたい。そう考えているものの。
残念ながら、向けられた男の瞳は。こちらの僅かな動きすら、見逃してくれそうにない。
だからどうにか、という心持ちで、言葉を続けていたのなら。
ふと、こちらへ投げ渡された物。それは…
「――地図?…あぁ、其処に…」
この男が居るのだろう。より正確には…単身など有り得ないから。
先に退いた傭兵達と共に、駐留していると。そういう風に考えた方が良いのだろう。
そんな物を渡された事を、ほんの少しだけ考えれば。…直に、微かな溜息を吐いて。
「…そうだね。捕まって連れて行かれるんじゃなく――仕事ついでに、こっちから、なら。
一応面目は立てられる。そういう風に譲歩する……よ。
けど。…っは、行って、何をさせるつもり?何をしたら、アンタの言う『得』になるの?」
■グライド > 「俺様も、一度首を突っ込んだ以上は今回だけで退きはしねぇ。
だがよ、殺っても殺っても墓穴から這い出て来ちまうんじゃキリがねぇからな
その秘密とやらが知れるんなら、当然ながら好都合って訳だ。」
(――そう、其れに関しては女の言葉と同意見だ。
幾ら戦果の度に報酬が与えられるとて、命が幾つ在っても足りやしない
女が敵地にて何かしらの情報を探って居ると言うのならば
其れが戦端に影響を与える可能性は大いにありうるのだ
だが――誰から其の依頼を受け、どの様な形で王国に還元されるのか
其ればかりは未だ、女は口にしていない
無論、もし女の言葉が本当ならば、間諜で在ると高らかに宣言なぞ出来ぬのは判るが
――此処で、大人しく言葉を信じて、ただ退けと言うには。)
「―――――……俺様のキャンプだ。
他の連中は居ねぇ、元々、この山脈に足を延ばす時の塒だからな。
嬢ちゃん一人で来るも、仲間と来るも好きにしな。
その代わり、真っ当に話も出来ねぇんなら、相応の挨拶はするがよう。」
(――相手の予想とは、反して。
本来魔獣討伐や、商隊護衛の際に足掛かりとして居た場所故に
他の連中を読んで騒げる様な、きっちりとした場所では無い
其れこそ、最低限の物だけを抱えて、何時でも撤収できる程度の野営場所
そして、地図に示された場所を、今でも、或いは後にでも確かめれば
要塞には決して近くはない、と言う事が判るだろう。)
「その辺のこたぁ、今言っても仕方ねぇさ。
此処で交渉と勘定なんざ詰めてたら、何時首が胴体とオサラバしちまうか判らねぇからな。
だが…所詮は傭兵の考える事だぜ、難しい事じゃねぇのは確かだ。」
(だから――言うのだ。 今は「見逃してやる」と。
戦場のど真ん中、今も会話を続けながら、周囲への警戒は怠れぬ
おちおち話も続けられねぇ、なぞと笑い飛ばしながら――盾を、女へと向けて構える。
突進では無い、堅牢な防御の体制。
だが其れは――まるで、其処に撃ち込んで来い、と言わんばかりの)。
■ティクス > 「だろうね。…一度仕事を請けたんだ。途中で放り出せば、信用を失う…次雇って貰えるか解らない。傭兵ってそういう物だろうし。
――どう思われても構わないけど。…死人だか、人形だか解らない、そんなモノに。命を預ける訳にはいかない。
そう考えているって事だけは、信じて……よ」
(此処さえ乗り切れば、と考えている節が有るのも本当なので。
疑われているのなら、それはそれ、仕方がないと考えていた。
それでも敢えて言葉を重ねるのは。仮に騎士達が『モノ』でしかないのなら…という部分。
実際少女が過去に出会ったのは、生きた本物の『騎士』だったのだから。
かつてと今とが違うなら。考え方も受け取り方も、その侭では居られないと。間違いなく考えており。
ついでに、傭兵という職種に対する私感には。幾分偏見も混じっているのだろうが…強ち間違ってはいないだろう。
雇われ商売は、それ即ち信用商売。誰からも信用される事のない、真逆の立場に居るからこそ。裏張り出来るのだ、そういう口振りで。
「――そぅかい…っ、ふ。てっきり、アンタ達のお相手とか?させられるのかと思った…良く有る事だし。
……冗談。むざむざ被害を増やすような事。する訳ない……じゃない」
(一旦交渉に及んでおいて、後から裏切るとしても。リスクがあまりに大きすぎる。
もし男の言う通り、キャンプとやらを複数人で取り囲んでみたとしても。返り討ちに遭う人数が増えるだけの事だろう。
転がした話をそのまま継続する方が。利口な人間のする事なのだ、と。
こちらが単身赴く事は、そうやって口にしつつ。
相手の方も男一人しか居ないらしいというのは、想像していなかったのか、へぇ…と小さく声に出る。
どうしても、今回の攻城戦の為に設えられたキャンプなのだと、そう考えてしまっていた為に。
そして、傭兵のような者達が数多く集まった場に、女一人、取引で出向くなら。
どんな扱いをされてもおかしくはないと、覚悟はしていた…というより、当たり前に横行している事として、計算に入れていたのだろう。
幸い、そちらの心配はせずに済む……多分、だが。
ざっと地図上の場所を流し見れば。詳しい事は後回しにしたのか、読み込もうとする間に不意を打たれる可能性を危惧したのか。
くるくると丸め込んで仕舞い込み。
「全くだね。…いい加減撤退をお薦めするよ?
でないと――噂の騎士様達が。ほら、もう――」
直ぐ近くまで迫っている、もう視界に入りつつあるぞ、と。
「見逃してやる」のは、こちらもまた同じなのだ、と言わんばかり。
勿論相手も警戒を忘れてはいないのだから、背後の戦線から砦へ、取って返してくる気配達には。気付いているのだろうが。
そして事実、騎士の影が迫り始め。
同時に、這々の体で戻って来る盗賊達が、砦の近辺を視界に収める頃になれば――
盾を構えた男と。其方にボウを向けた少女とが。対峙している光景を、目にする事となるだろう。
直前まで二人が手を止め、会話していたのだという気配など。微塵も感じさせないように。
■グライド > 「勿論、全ては命あっての物種だがな。
……俺様は、普段盗賊の言葉なんぞ、適当に聞き流すぐらいにしか聞いちゃ居ねぇが
命が掛かってる連中の言葉ぐらいは、聞くようにしてんのさ。」
(雇われ仕事が信用商売なのは、傭兵に限った事では無いだろうが
日雇いに近い生き方であるが故に、一層、信用が関わって来るのは確かだ。
そういう意味では、相手も近しい物が在ると、思う
荒くれの集いで有るが故に、何時裏切り、裏切られが起こらぬとも限らない
素性も正体も知れぬ者と徒党を組む事が、どれ程厄介かは
逆の立場であったなら、と考えれば薄ら寒い物が過る。
故に――信用、して置こう。 今は、だが。
荒唐無稽にしては、筋が通って居るのも在るし、勘、と言うのも在る。
何れにしても、今此処で、城塞の中にまで踏み入って女を追い回すのは阿呆でしかないのだ
故に、続いた女の軽口には、ふ、と小さく笑い飛ばし。)
「お相手が好みなら、何時でも歓迎してやるぜ?
他の連中が居ない分、たっぷり可愛がってやるさ、腰が立たなくなるまでな。
……っと…ったく、御互いに疲労困憊ってトコかい。 あの騎士連中を除いてよ。」
(いつぞやの夜を、思い返させるような唇で軽口を返した、けれど。
ふと、迫る気配に、舌打ちをした。 ――引き返して来た盗賊と、騎士の隊列
思って居たよりも早かったなと、ほんの僅かだけげんなりした声で喋ったが
ならば、と、其の戦力に囲われて仕舞う前に――奔る。
丁度、戻って来た最前列の物見役には、対峙して居た盾兵と弓兵の内
此方の気配に気づいた盾兵が、脱兎し始めた様に見えたろう
城塞と、戻って来た隊列とに挟まれぬ様、横に――山脈の間隙へ、飛び込む様に)。
■ティクス > 「其処は同じ。――前に一回死にそびれてるからね。どうせなら…なるたけ、拾った物は大事にしようと思ってる。
幸い…命を賭けても良い、命を賭して護りたい、だなんて綺麗事とは。無縁の生き方してるしね」
男の言葉に頷いてみせる。命が掛かっている、だからこそ、どんな手でも使ってみせる。
それが今この瞬間であり、男との取引という選択なのだと。
傭兵は、信用されねばならない為に。盗賊は、最初から信用されていない為に。
互い一度でも裏切ったのなら、大きな代償を払う事になるだろう。
…それでも尚、裏切りと無縁では居られないのも。共通だろうか。
実質少女の言動も。現在の、騎士団長を頭目に据えて納得している者達からすれば。裏切りと捉えられかねない。
それだけのリスクを冒しているのだという事も。出来れば、加味して貰いたいものだと。
仲間達が近付いている為、万が一聴き取られる事を考え、言葉にする事こそしないものの。察しろ、と言わんばかりの眼差しで。
「万が一欲求不満でも陥ったら、その時は考えておく――かもね。
無理矢理でも交換条件でもないのなら、こっちにだって、選ぶ権利が有るって事…でしょ?」
本気と冗談、その割合比率には。両者の間で差が有ったかもしれないが。
いずれにせよ、あまり本気とは捉えられそうにない、お互いに軽めの口調だった…筈。
但し、素面でさらりと流せるような訳でもなかったらしく。少女の頬にはほんのりと紅く色が乗る。
それこそ自分で言ってのけたように、大勢の慰み者になる事にも、慣れっこの筈なのだが…それでも。
前回、男と重ねる事になった一夜は。なかなかの体験だったという事なのだろう。
そして、凶器ではなく軽口がぶつかり合った所で…退いてきた者達に包囲される前に、男は走り出した。
男が山間、木々の狭間へと飛び込む直前。直ぐ脇を掠めるようにして、目の前の幹へと矢が突き刺さる。
勿論それは。最後まで演技に手を抜く事のない少女が、追撃してみせたかのように放った物。
『僅かな所で狙いを外した』という風に見える位置を狙って撃った矢を最後に。
幸か不幸か、それ以上男が追撃される事は無いだろう。
…多分、少女が二枚どころか三枚四枚は有ろうかという舌を働かせた結果。