2020/06/11 のログ
ご案内:「◆城塞都市「アスピダ」(イベント開催中)」にティクスさんが現れました。
■ティクス > 一つ、約束をした。
それを果たす為にも、今は戦場に立っている。
最前線ではなく、徒党を組んだ中程辺り。前にも、後にも。何か在れば援護を行える位置にて。
…じっと。前方を睨めている。
「…分かってる。最初から全部、突き止められるなんて。思っちゃいない…」
騎士。如何なる奇縁からなのだろう、旅団と共存する事となった彼等の戦いぶり。
今はそれを観察していた。
…割と優勢…なのだろうか?今夜の所は。盾を並べ槍を掲げる甲冑姿の戦列が。王国側を押し返して見えた。
ご案内:「◆城塞都市「アスピダ」(イベント開催中)」にグライドさんが現れました。
■グライド > (王国側の、主力たるべき戦力が消えた
そして、翻って敵方の戦力として再び現れたのだ
腐っても大国である王国側にも地力が在るとは言え
動揺、疑心、圧力、恐怖――様々な要素が、今は旅団に有利に働く
防戦気味となって居る王国側では、特に敵方の騎士が掲げる旗が
何よりも大きな動揺を齎していたのが、ありありと見て取れる
虚仮脅しである、と一笑に付す事が出来ないからこそ
本来の戦いを、本来の力を十二分に発揮できていない騎士が、多く居た
――そんな中で、寧ろ、普段通りの力を発揮できていたのは、騎士よりも傭兵の方だろうか
金さえ貰えるならば、誰が相手であろうと関係無いが故の強み
王国側の戦線が、其れでも大きく揺るがずに済んで居るのは
前線で押し返そうとする、荒くれども達の影響が大きかった。)
「――――――足を止めるなボウズ! 考える暇がありゃあ剣を振れい!」
(其の、中に。 巨大な盾のみを腕に携え、全身を金属鎧で固めた、巨躯が一つ
前線を押し返す事こそ出来ぬまでも、踏み止まらせる為に退く事無く
弓を、そして槍を、其の盾で払いのけ、叩き落し続けていた)。
■ティクス > そして。人は、解らないモノに恐怖する。
は、と瞳を見開いたのは。
投石の集中砲火を受けた、騎士の鎧が一つ。砕けるようにばらけたからだ。
其処に中身は存在しない。或いは、その瞬間迄は存在していた「何か」が、討たれると共に消えたかの如く。
前線に出ている他の盗賊達から聞かされてはいたが。
矢張り実際目にしてしまうと。どう考え、どう理解すれば良いのか。まるで解らない光景だった。
そして砕けた鎧は、また暫くすれば。戦場に還ってくるのだと言う。
実体の無い死霊じみた存在を相手にし。
またそんな常軌を逸した存在が、本来ならば人間だった、味方だった…
誇るべき騎士団だった筈。それもまた、王国側を鈍らせているようで。
「――って。…彼奴、あの時の…」
そんな中で。同じ騎士への憧憬だの、国による背信を見過ごしてしまった後ろめたさだのも無く。
だからこそ踏み留まって暴れているかのような、王国側の傭兵達の中。
一際目立った姿を見出して、舌打ち。
以前。色々な意味で痛い目を見せてくれた大盾の傭兵だ。
戦列を組む騎士達を、盾に。…大型ボウの狙いを定めていく。
■グライド > (敵方の騎士達の練度は、相当に高い
此れが味方であったならば、どれ程に心強かったであろうと
騎士ならずとも、察する事が出来るからこそ、自軍の動揺にも理解は及ぶ
だが、其処で動きが鈍れば、死が待って居るのは己の方だ
鎧が叩き割られ、まるで中に何も無かったかの如くに崩れ落ちて行く様相を
先刻から何度も目の当たりにしたせいで、自分達が相手取って居るのが
「そう言う存在」で在ると、すっかり慣れて仕舞った。
また、木矢の雨を盾で防いだ直後、詰めてきていた騎士の頭を、其の盾で思い切り殴りつければ
吹っ飛んで行った兜、そして、抜け殻の様な鎧が、ガシャンと崩れ。)
「寄せられる時は寄せやがれ野郎共! 此の儘擦り潰されてえのか!」
(――ほんの僅か、戦線に変化が起きた。
波が打ち寄せ、そして引いて行く様に、旅団側の前線がほんの少しだけ、下がる
其の瞬間、多少強引にでも、盾兵の付近に居た傭兵の集団が、前へと踏み込んで行く
当然ながら、敵方の前線にも同じように盾兵が構えているが
其処に向けて、黒い塊となって一気に圧を掛ければ
人と人、盾と剣、そして、盾と盾がぶつかる、けたたましい音が響くだろう)。
■ティクス > 「相変わらず――言うね。流石本職」
此処まで届く大音量。男の、同胞を鼓舞する為なのだろう台詞に。唇を歪める。
傭兵。盗賊。まるで別物だが。生き延びる為に何が必要なのか。そこに対する認識は共通らしい。
ある意味、こんな戦場で。かつて暁天騎士団と呼ばれた者達の存在は。間違い無く異質。
何せ死なない。…生きているのかも判らない。
バラバラになろうが、擦り潰されようが、焼き尽くされようが。蘇ってくる。
もちろん普通に、騎士団の噂を聞いて後から参加した、生きた人間の騎士も居るのだが。
盗賊団側、メインとなっているのは矢張り。そんな異形の存在達だった。
何だか。無くなったご先祖が枕元に立ってきたかのような。青ざめた顔の王国兵達も居るのだが。
彼等にとっては、実際にそういう認識でもおかしくない。
必然、なまじ王国軍に縛られているでもない傭兵達の活躍が目立つ中。
…前線の拮抗を崩し、踏み込んでくる彼等。
「――!!」
前に出る、戦列を押し込む、その途端。
凹んだ形になった騎士列の左右から。次々、傭兵達の側面へと射掛けられる矢。
少女を含む、後に詰めていた盗賊団達の射撃だった。