2023/06/27 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にラディエルさんが現れました。
■ラディエル > 強い日差しを避けて、街道脇の木陰に腰を下ろす。
防寒具ではなく、日よけのために羽織ったマントはごわついて体型が解り難く、
被ったフードは大きく作られ過ぎているのか、俯けば顔の上半分が完全に隠れる。
加えて、膝を立てて座り込み、小さく纏まっている今、
男女の別すら、遠目には判別し辛くなっているかも知れないが―――――
明け方、ラディスファーンをこっそりと抜け出し、
一人旅をするにはあまり向かない、山賊街道の側を選んだのは、
何となく、王都を避けたかったからか―――――あるいは。
「………に、しても。
やっぱり、夜に出てくるべきだったかもな……」
危険度は増すけれども、他人に行き会う確率は更に減る。
今の己には他者の存在など、賊だろうが善人だろうが、毒にしかならないのだから、
出来る限り、他人に見咎められない所へ潜り込んでしまいたいのだ。
捕虜と言うのか戦利品と呼ぶのか、とにかく、攫われてから数日。
共に攫われた連中のことは、街に置いて来ていた。
もともと、仲間という訳でもない、と思っている。
環境は悪くないようだから、身の振り方など自らで決めれば良い。
己は―――――これが、己の決断だ。
安全だろうが快適だろうが、逃げ出すのが、己の。
■ラディエル > ふと、鼻先を擽る風が僅かにひんやりと感じられた。
「―――――雨でも、降るか?」
のんびり日よけをしている場合では、無いかも知れない。
そっと息を吐いて立ち上がり、軽く尻を叩いて土埃を落とし。
ひと気の無い街道を、再び辿り始め――――――――。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からラディエルさんが去りました。