2022/09/26 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中 道の近くの温泉宿」にロイスさんが現れました。
ロイス > 九頭竜山脈のすぐ横を通る山賊街道は、温泉宿が点在している。
治安の悪い場所ではあるが、湾港都市ダイラスの近くを通るだけあって、人気が多く、故に温泉宿もかなりの繁盛を見せている。

そして、治安が悪く、しかも人が多いとなればそれを取り締まる仕事の需要も現れるわけで。
昼間から露天風呂に入っているロイスもそんな仕事の帰りに温泉宿に寄った口だ。

「いいお湯だなあ……」

王都にある温泉宿は、あまり良い噂を聞かない。
だから、彼にとっては久々に気を抜いて入れる温泉だ。
風景もいい。ちょうど、崖の上にあるこの温泉は、柵越しとはいえ綺麗な森林風景が一望できる。

「(値段はちょっと張ったけど、その甲斐はあったなあ)」

そんなことを考えながら、もう少しこの湯と風景を楽しもうと、温泉の縁に体を預けてのんびりと寛いでいる。

ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中 道の近くの温泉宿」からロイスさんが去りました。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中 秘湯」に流々さんが現れました。
流々 > ここは湧き出た天然の温泉。
いわゆる秘湯と呼ばれる類の場所。

そこに一人の娘が浸かっていた。
ふぅ、とその整った顔立ちから吐息を漏らして。
気持ちよさそうに伸びをして。

「……よき……」

満足そうに呟く。
嗚呼、これでお酒があればどれほどいいだろうか。
そんなことを思いながら、ぬくぬく、と秘湯を堪能していた。

ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中 秘湯」にフリージア・ゴールドバーグさんが現れました。
フリージア・ゴールドバーグ > 「参ったわね~。
こんなの貰っても一人でどうしろってのよ。」

アタシはフリージア・ゴールドバーグ。
そんじょそこらにいる冒険者の一人。
ちょっと人と違うのは色々呪われてたりするってことくらいかしら。

で、今日は物騒なことで名高い山賊街道の山の中に珍しい温泉があると聴いてきたのだけど。
途中で出会った行商らしい人にお酒を売り付けられちゃったのよね。
温泉にこれです!みたいな勢いで。

異国の酒って聞いたから買ってみたのだけど。
温泉入りながら酒ってアタシもよくやるけどさ。
これって徳利とおちょこだっけ?
ボトルじゃないのは凄い珍しい。
銘柄は知らないけど、たいていこういうのって度がきついのよね~。

なーんて思いながら温泉に入ると、綺麗な人が先にお風呂を楽しんでいた。

「こんばんは。 いいお風呂ですよね。」

アタシは徳利とおちょこのセットを風呂の縁に置いてから、ゆっくりと湯につかる。

流々 > 「……っ」

突然声をかけられびっくぅ、と身体が跳ねた。
こんな秘境の温泉に人が来るなんて思ってもいなかったからだ。
声をかけられれば、そっちに気をやってから、ほっと吐息を漏らす。
魔物の類でなくて良かった、と言う安堵の吐息である。

「……こんばんは」

口数は少なく、けれど鈴を転がしたような声音で返して。
ふと視線がいくのはその四肢。ではない。
温泉の縁に置かれた徳利とおちょこ。
故国のお酒である。
鬼である自身はお酒に滅法弱い。酔いには強いのだが。
いいな、とかそんな思考がよぎりながら目線を冒険者らしき娘に戻した。

……けど、ちらり、ちらり、とお酒に目がいくのは仕方ない。

フリージア・ゴールドバーグ > 「あ、ごめんなさいね。」

ま、いきなり声掛けられたら驚くわよね。
しかも裸だし。
アタシでも驚くもの。

「アタシは冒険者やってるフリージア・ゴールドバーグって言うの。
別に取って食ったりはしないから安心してね。」

う~~ん、これは可愛い子だわ。
なんとなく人間じゃないっぽいけどそんなことはどうでもいいものね。
それにしても、視線を感じるわね。
そっか。 たしかこの酒ってこっちの人らの文化圏の酒よね。

「ここで会ったのもご縁だし。
お酒、飲んじゃう?
ツマミの類は持ってきてないけど。」

ちょうどおちょこは二つあった。
アタシは答えを聞く前に手酌でお酒を注ぎ、酒の入ったおちょこを女性に差し出す。

「遠慮しないで飲んでね。アタシの飲むから。」

流々 > 「……流々……」

名乗られたのなら、名乗り返さねばならない。
そういう因習に生きた娘はぽつん、と呟くように名乗りを返して。
人間ではないのはその額にある2つの角で明白。
こちらの国では見ない種族ではあるが、オーガの類とも思えない様子で。

「! ……ほんとに?」

お酒大好きな娘っこはそれに反応して。
耳や尻尾が仮にあったのなら、それを全力でぶんぶんしてそうなわくわくした、あるいはうきうきしたような様相だ。
表情は変わりないが、雰囲気だけでそれを察せた。
おちょこを受け取り、嬉しそうにしながら、お酒を注いで。
くぴ、と一口飲んで、ふにゃり、と幸せそうに笑い。

フリージア・ゴールドバーグ > 「流々って言うのね。
良い名前じゃない。
異国かどこかから来たって感じかな?
その角、あまり見たことはないけど知ってるわよ。」

アタシはお猪口を手渡してから、ついでに隣に腰掛ける。
流々はお酒で嬉しそうにしているし、これはあげないとね。
で、アタシも自分の分を継いだのだけど。
この徳利、見た目より酒が入っていると言うか。
二杯目入れたのに振っても減った様子が無いと言うか。
幾らでも飲めそうな気さえする。

「ほんとほんと。
それより、お酒飲み足りないでしょう。
ほら、まだまだお代わりできそうよ?」

嬉しそうに飲んでる姿を見るとこちらも嬉しい。
だから少なくなったお猪口に早速二杯目を入れてあげちゃう。
アタシも一口飲んだけど、予想通り結構度が強いわね。

流々 > 「……ん、ありがと」

良い名前と言われてこくん、と頷いて返して。
純白の肌を微かに上気させながら。
異国の出と問われればそれにも頷いて返して。
角のことを知っていると言われればどこか緊張気味だった肩筋からも力が抜ける。
こちらの国に来てからはオーガだとか言われて襲われる事も少なくなかったからである。

「……ん。うん。ありがと」

おかわりできそうと言われれば次々とくぴくぴ、と飲み込んでいき。
減る気配のない徳利、度はきついけれど飲みやすいお酒。
流石に酒に強い少女でも、頬を紅くして、酔いが程よく回ってきてしまい。

フリージア・ゴールドバーグ > 「安心した?
アタシはまあ、冒険者ってのもあって種族とかに拘らないから。
いい人なら皆大歓迎。」

お酒を飲んでいい感じの流々の隣でにこにこと。
見た目よりもあどけない感じがとってもいい。
肌の色も雪のようね。

アタシはお酒はあまり強くないからいっぱいで限界だったけど。
流々はお酒に強いのか、なんだか次々飲んでいる。
でも流石に飲み過ぎたのか、ちょっとふらつきだしてるような。

「ね、お湯の中でそんなに飲んでると大変よ?
近くで宿取ってるから、ちょっと休憩していかない?」

これはまあ本当のこと。
宿と言うよりは山小屋を借りているのだけど。
一応こんな物騒な地域でも人目に付かないような造りになっている。

流々 > 「……ん……うん……」

安心した、と言われれば、頷いて返し。
その様子もどこかふらついてるような気配がして。
顔も赤らめたまま、ふら、とふらついてぽふん、ともたれかかってしまい。

「……飲みすぎた、かも」

そう言うほどかぱかぱと空けてはいないはずなのだが。
休憩していかないか、と問われて、酔いで頭が回っていない娘はこくん、と頷いて。

「ん……休む……」

外見の割にあどけない少女は、その誘いに乗ってしまう。