2022/08/20 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にハスクさんが現れました。
■ハスク > 何時ものように、冒険者ギルドの依頼を受け…諸々を終えたその帰りの道中。
山賊街道、とも呼ばれるこの道は名前の通り山賊やら野盗の襲撃も少なくはない。
一部に黒が混じった銀髪に、独特の意匠の黒衣を纏い、二振りの短刀と背に長刀を携えた彼もその被害者。
…ではあるが、難無く全員返り討ちにしたついで、連中の持っていた金品はきっちり回収した。
「…臨時収入…と、言うには些かアレだがまぁ襲ってきた連中の自業自得だな。」
連中は一人も殺してはいないが、手足の1,2本は叩き斬ったりくらいはしている。
そこまで慈悲深くは無いので、命があるだけ儲け者と奴らには思って貰いたいものだ。
「…しかし、余計な時間を食ってしまったな……下手すれば道中で野宿か…。」
一度や二度の襲撃ならまだしも、タイミングが悪かったのか、かなりの回数その手の連中と出くわしたのは不運だ。
些か、辟易したように溜息交じりに独り言を零しながら街道を歩く。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にリスヤさんが現れました。
■リスヤ > 今日は、温泉宿で一泊する予定だった。
しかし気づけば道に迷ってしまって、ウロウロしていた所山賊に補足されてしまった。
着替えが入ったバッグをしっかりと背負いながら後ろに山賊の三人を引き連れ猛ダッシュで逃走中。
「だれがたふげでぇぇぇー!」
反撃をして二人風の魔法で吹き飛ばしたのだけど、その間に三人がするりと近づいてきてしまって
これはまずいと逃げ出したのだ。
だから後ろの三人はお怒りの様子で舌なめずりまでして追ってきている。
「わたひのからだはやすくないぞー! やめろー! くりゅなー!
だれがぁぁぁぁああぁぁ!」
ぶるんぶるんと大きな乳を揺らしながら、やがて街道に出る。
とても必死なようで、大声を上げて助けを求めてひた走る。
そのまま走れば、彼の所へと真っ直ぐに逃げ込んでいくだろうか。
彼を見つけたら「だすげで!」と助けをもとめるはずで。
■ハスク > 別に野宿自体は、放浪生活や冒険者としての仕事で慣れたもので然程苦にもならない。
場所が場所だけに安眠は出来そうに無いが。だが、どうせなら宿でしっかり休息を取りたいと思うのは当たり前だろう。
「……加速術式で急いだとしても、中途半端な距離になるな…全く。」
これで、”臨時収入”が無かったらやっていられない気分にもなる所だろう。
術式を用いるにしろ、短時間発動に留めればこのまま徒歩よりはマシではあろうが。
担いだ袋を一度軽く背負い直す。中身は連中から巻き上げた金品そこそこと仕事完了の”証”だ。
「……街に戻ったら色々と買い揃えておきたいし、懐事情はまた微妙な事になり――…」
ふと、人間よりも鋭敏な獣人特有の感覚が異変を察知する。
ひぃ、ふぅ、みぃ…4人。逃げてるのが1人、それを追うのが3人。
やがて、転がるような勢いで街道に飛び出してきた人物に視線を向けて。
「………(デカいな…。)」
何が、とは言わないが。助けを求めて走ってくる女のそれが、動きに合わせて豪快に揺れている。
その後ろから、舌なめずりをしながら追い掛けて来る山賊連中を一瞥して。
「……助ける見返りは?面倒なただ働きは御免だぞ。」
と、落ち着いた様子で淡々と女に尋ねつつ、一応は彼女を背中に庇うように山賊連中の前に立つ。
■リスヤ > もう体力の限界が近い、追いつかれたらナニをされるかなんて分かりきっている。
だから魂をも燃やす勢いではしった先に見えたのは一人の男性の姿。
ぱっと見、背中に長刀を背負っているため冒険者だろうと当たりをつける。
これで、山賊だったらもう諦めるしか無い。
「ひぃ…ひぃ…おだすけくだざぃぃ!」
どうにか、追いつかれる前に枯れの背中に隠れることができた。
ものすごく荒い息を彼の背中に吐き出しているので、首筋に生暖かい息があたるだろうか。
どこまでも面倒をかける女だった。
「わ、私の店の商品10品半額! それか予約してた温泉宿に一緒に一泊!」
これが出せる限界だった。
お金も持ってはいるものの、宿のことを考えたら出したくはないので彼へとその二択を差し出す。
切羽詰まっているので、どっちもとか言われたら頷くのだけど。
山賊三人は、闘えるのが一人と甘く見たか、手にあるボロボロの斧を振りかざしただ突進するのみ。
それを見た女は「先生お願いしますぅ!」と叫びを上げて彼へと身体強化の魔法を掛けるだろうか。
掛かったのなら、身体が軽く、いつもより力が出せるのが分かるかもしれない。
それが逆に、違和感で足かせになってしまうかも、と言うのは考えていなかった。
■ハスク > 取り敢えず背中に庇ったはいいが、別に積極的に助ける義務も義理も無いけれど。
山賊連中に淡々とした冷めた視線を向けつつ、後ろに庇った女の言葉に少し考える。
「……じゃあ、温泉宿に一泊で。」
いい加減、この手の連中を今日は何度も相手にし過ぎて若干苛々しているのもあり。
商品、というのも気にはなるが一先ずは温泉塾に一泊を選択しておく。
――同時に、痺れを切らして襲い掛かってきた山賊の1人へと徐に右足を鋭く跳ね上げて。
丁度、斧を振り被っていた男の手首を蹴り上げると同時に圧し折ってしまう。
そして、すっぽ抜けた粗末な斧をそのまま右手でキャッチしたかと思えば。
「…お前らに言っても意味無いが…武器の手入れはきちんとしとけよ。」
そして、手首のスナップを利かせて斧を投擲――残る2人の片割れの右足に思い切り突き刺さる。
汚い悲鳴を上げる馬鹿共を相変わらず冷めた目で眺めつつ、固まっている最後の1人に視線を向けて。
「……まだやるか?俺としてはお前ら全員首を刎ねても構わないんだが。」
何時もより力が沸いてくるような感覚は、おそらく後ろの女が補助系の魔術を使ってくれたのだろう。
「悪いな」と、ぶっきらぼうに端的にだが一応は感謝の言葉くらいは言っておく事にしつつ、山賊連中から視線は外さぬままで。