2021/12/20 のログ
タマモ > 周囲へと、向けられる視線。
それが、ゆっくりと左から、右へと巡らされ…
ぴたりと、ある一点で、それが止まる。
それが地面へと向き、そのまま、その先を見通すように、先を見詰め。

「ふむふむ、なるほどなるほど。
その手の面倒事は、あれじゃろうが…」

一つ頷けば、その視線の方向へと向かい、歩き出す。
そのまま、少女の姿は、そこから消え去る訳だが。
その先で、何があったのかは…

ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からタマモさんが去りました。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にエレイさんが現れました。
エレイ > 「──ほう……」

ぱらぱらと雨が降る夜。
山中をランタンを携え散策していた金髪の男は、その道中で山小屋を発見して足を止めた。
男は顎に手を当て思案するような仕草をしながら、その小屋をジロジロと眺め。

「ほむ……ちょうどいいから今日はココに泊まるとしようかのう。雨もこの後強くなりそうだしな」

そう独り言ちておもむろに近づけば、一応軽くノックをした後扉を開け、中へ。
明かりの灯っていない小屋の中を、ランタンを掲げて照らして眺め回す。
中には木製のテーブルが一つに椅子が2脚。
壁沿いに設置された木製の幅広のベンチのようなものは、布団のような寝具こそないが、おそらく寝床だろう。

「──ふーむ……ちょっと埃っぽいがたまに利用されてはいるといったところかな……ウム、上等上等」

などと満足気にウンウンと頷き、テーブルの上のホコリを軽く払うと、ランタンとバッグをその上に置く。
椅子のホコリも払ってから、ゆっくりと腰を下ろし。

「ふぃー……──うおっ。何だ急に強まってきた雨脚」

一息ついた所で、ざざ、と急に雨音が大きくなって軽く驚きに目を丸める。
まさにすんでのところで屋根のあるところに入れた自分のタイミングの良さに
さすが俺、などと内心で自賛しつつ、タオルを取り出すと濡れた髪や顔をわしわしと拭い始め。
ゴロゴロと雷も鳴り始めたのが耳に届くと、こりゃ今夜中には止まない奴かな……と呟きを漏らす。

そんな折、小屋の扉をノックする音が響く。
十中八九、自分と同じく雨宿りの場所を求めた誰かだろう。のそりと立ち上がると、
出入り口の方まで向かい全くの無警戒でその扉を開けてやり、まるで自宅のごとくに笑顔で出迎えて。

「はいはーい。雨やべーだろとりあえずカカッと入りなせえ」