2021/12/13 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にシゲンさんが現れました。
シゲン > 商隊の護衛に付いたのが数日前のこと
臨時募集の同業者たちと打ち解けてきたタイミング、道程を消化して明日にはいよいよ、王都へ…
というタイミングで運悪く襲撃を受けてしまい、護衛たちの判断で予定していた野営を中止し
夜駆けをして一気に王都の城壁外まで商隊を走らせようという事になったので、
自分は1人、殿を買って出てその場に残った

正直な事を言えば、ここいらで賊の2、3人も斬れば中に賞金首が混じっているかもしれない、
なんて打算があったのだが、結論から言ってしまえばそんな都合の良い事はなかったし、
冷静に思い返せば襲ってくる賊のどいつに賞金が懸かっているか、何てことは判りはしなかった

予定通り馬車を追撃しようとする賊の前に立ち塞がり、3人、4人ほども打ち取れば
蜘蛛の子を散らすように賊は各々逃げ出していく
アテが外れた、となれば別手段で金銭を得られまいか、と考え思い立ったのが、
逃げる賊の後を追い根城をに溜め込んでいるであろうお宝を頂いてしまおう…と言うことであった

というわけで、賊が駆け込もうとした洞穴の前に立っている
逃げ込もうとした男はそこの茂みで昏倒している…余程、慌てたのだろう、
背後から近づく自分に気がつくことすら出来ず、当て身を食らわすとそのまま倒れ込んでしまった
…ひょっとしたら、気配を立つ技能にでも目覚めたのかもしれない…と思わぬでもない

ともかく、山賊たちのねぐらの中へ足をすすめる
一応は、刀の柄に手をかけたまま警戒しつつ進んでいく…洞窟の中は割合、居住性が良さそうで整備されていた

「場末の安宿よりよほど良いねぐらだなあ…」

ねぐらの作りに感心しつつ、眼の前に現れた扉にそっと手をかけてゆっくりと開く

シゲン > 薄く開いた扉の隙間からこっそりと中を伺う
人の気配はなくどうやら逃げていった山賊たちはまだ戻っていないようであった
それでも、慎重に扉を開き中へ入ると食器類やジョッキが散乱していたり、
生活をしていたであろう痕跡が残っている

「これはあまり期待はできなそうだな…」

散らかる室内を見てがっかりしつつも何か金目のものはないかと家探しをしてみる
それほど広くはない中をしばらく探してみるが見つかったのは少々の貨幣と使い古された武器くらいのもの…
無造作に置かれた鍵付きの木箱を見つけた時には小躍りしそうになったが、
中に入っていたのは曰く有りげな怪しい短剣2本…それなりの作りではあるようだが、
革製の鞘から抜いてみるも特別な所はなかった

「…一応、頂いておくかな…」

後で古道具屋にでも売っぱらおう、と思いつつ懐にしまい込み、最期にもう一度、部屋をぐるっと見回す
そうして来たときと同じ道をこれまた慎重に戻っていく
街道まで戻れば王都に向かった商隊の後を追うのであった

ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からシゲンさんが去りました。