2021/06/06 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にエレイさんが現れました。
エレイ > 「──ほう……」

ぱらぱらと雨が降る夜。
山中をランタンを携え散策していた金髪の男は、その道中で山小屋を発見して足を止めた。
男は顎に手を当て思案するような仕草をしながら、その小屋をジロジロと眺め。

「ほむ……ちょうどいいから今日はココに泊まるとしようかのう。雨もこの後強くなりそうだしな」

そう独り言ちておもむろに近づけば、一応軽くノックをした後扉を開け、中へ。
明かりの灯っていない小屋の中を、ランタンを掲げて照らして眺め回す。
中には木製のテーブルが一つに椅子が2脚。
壁沿いに設置された木製の幅広のベンチのようなものは、布団のような寝具こそないが、おそらく寝床だろう。

「──ふーむ……ちょっと埃っぽいがたまに利用されてはいるといったところかな……ウム、上等上等」

などと満足気にウンウンと頷き、テーブルの上のホコリを軽く払うと、ランタンとバッグをその上に置く。
椅子のホコリも払ってから、ゆっくりと腰を下ろし。

「ふぃー……──うおっ。何だ急に強まってきた雨脚」

一息ついた所で、ざざ、と急に雨音が大きくなって軽く驚きに目を丸める。
まさにすんでのところで屋根のあるところに入れた自分のタイミングの良さに
さすが俺、などと内心で自賛しつつ、タオルを取り出すと濡れた髪や顔をわしわしと拭い始め。
ゴロゴロと雷も鳴り始めたのが耳に届くと、こりゃ今夜中には止まない奴かな……と呟きを漏らす。

ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にクルサオルさんが現れました。
クルサオル > 山小屋から少し外をうかがったとき、近づく人影が見える。
灯かりのようなものもないのに、その者は山小屋を発見するや否や
真っすぐ、足元にほんの少しの注意をして近づいていた。

女性か男性かは分かりにくい、しかし美しい顔立ちをした者。
装備からしておそらく、冒険者なのはわかる。
薄紫色の、腰まで届く長い髪、顔を凝らして見れば、黒い革の眼帯で片目……
いや、ほぼ顔半分を覆っていた。

「あぁ、もうこんな時に限って!」

冒険者としての依頼で、ここ周辺の魔物の間引きを行っていた。
マグメール王国より割と離れている為、さっさと切り上げたかったのだが
こんな時に限っての雨、しかもかなり強い。
一旦中止して、すぐに依頼への証拠品の為の剝ぎ取りをしてポーチにしまう。

そうして雨宿り出来るような場所が無いかと走っていたが
ちょうど山小屋らしきものを発見した。
中から少しだけ光が見えた為にそこへと近づき、扉を叩く。

「すみませーん!一晩だけでいいんで中に泊めさせてくれませんかー!
ちゃんとお礼はしますんでー!」

中性的なその声で、しかし必死にそう頼み込む。
雨具のようなものはなく、このままでは雨にそのままずぶ濡れになるだろう。

エレイ > 「──む」

雨を逃れて一息つき、さて寝るまでの時間はどうしようか、などと考え始めたところで、
扉をノックする音とその向こうからの誰かの声。
いささか男女の判別のつきにくい中性的なその声に少し首を傾げつつも、
男はおもむろに立ち上がると出入り口の方へと向かってゆき。
扉の向こうの誰かが男性であっても寝るまでの暇つぶしの相手にはなるかな、でもできれば
女性が良いなあ、なんて思いながら扉を開け。

「……はいはーい、どうぞどうぞ。ささ早く入るべき濡れたくないならそうすべき」

そこに居たのは、紫の髪が特徴的な、声の印象に違わぬ中性的な美形の人物。
へらりと緩い笑みを向けながら、そう告げると特に逡巡することもなく中へ入るよう促して。

「ってゆーか、たまたま俺もたまたま雨宿りに立ち寄り手だっただけで別に俺の
住処というワケでもないからな、君も遠慮はいらぬぇ。
あ、これいるかね? 俺も少し拭いたのでちょっと濡れてはいるのだが……」

なんてつらつらと独特の口調で説明しつつ、ジロジロと無遠慮に相手の姿を眺め回しながら
自分が手にしていたタオルを差し出してみて。

クルサオル > 「ひゃぁ……雨結構強いなぁ」

そうぼやきながら、空を見上げて
山小屋の中から足音が聞こえて、開けてくれるのを待つ。
自分の衣類が濡れて、重くなっていくのを感じて「うへぇ」と舌を出した。

「あ、すみません!」

扉が開けられて、促されるままに中に入る。
ふぅ、とようやく安心したように息を吐いた。

「ふぃ……助かったよ、ありがとう」

不思議な言葉遣いだな、と若干思いつつも
ありがたくそのタオルを受け取って髪の毛を拭く。

「そうなんだ?じゃあ持ち主がいるならお礼を後で言わないとね。
キミはー……冒険者かな?」

無遠慮なその視線を受けつつも気にしている様子はない。
むしろ、少なくとも今の場ではキミに対して警戒しているつもりもないようだった。

エレイ > 「礼には及ばにい、困ったときはお互い様だからよ」

ハッハッハ、と笑いながらタオルを渡すと椅子に座り直し。
君も適当なトコに座っていいぞ、なんて言う様子は家主でないと言っておきながら、まるで家主めいていて。

「持ち主は……いるんかねぇ? 多分ここ共用スペース的なトコだから
あんまり気にしなくてもいいとは思うが。
まああそういう律儀なのは嫌いではないがな」

お礼を言わねば、と語る相手にふ、と小さく笑いつつ。
冒険者かと聞かれれば大きく頷いてみせ。

「うむその通りだ。正確には謙虚な旅人兼冒険者で名前はエレイというんだが
呼ぶときは気軽にさん付けで良い。
そういうキミは……ひょっとしてご同業ですかねぇ? この時間にこんなトコをうろついているあたり、
ただの平民ではなさそーだし」

頬杖ついて無遠慮な視線を向けながら、楽しげに問いかける。
男の方も、その態度にまったくもって警戒心らしきものは滲んでおらず、純粋な好奇心だけを相手に向けている様子。

クルサオル > 「そう言ってもらえるとたすかるよ、ふぅ」

パタパタ、と胸元の服を軽く振って風を出すその姿はどこか色っぽく。
促されるがままに同じく、別の椅子へと座った。

「そうなのかな?だとしたらまぁいいか。
でも共用スペースなら保存食ぐらいは後の人の為に置いておいた方がいいのかなぁ」

と、よっこいしょと自分の荷物を一度床に置く。
今日の依頼の剝ぎ取り品に、武器、冒険者用の道具。
中々重量がありそうなそれを背負って走っていたらしい。

「謙虚……?いやいや謙虚はないでしょ。
うん、エレイさんね。……なんかさん付けだと呼びづらい名前だね。
あぁ、そうだよ。僕も流浪の冒険者さ、まぁ最近はこの辺で長居はしてるけど。
名前はクルサオルっていうんだ。気軽に様付けで呼んでよいぞ」

なんて、その空気に充てられてかエッヘンとそう胸を張る。
先ほどより若干、その体に凹凸が出来てるような感じがした。

「薪は……あるな、火を焚いてもいいかい?」

そう告げて、暖炉へと近づく

エレイ > 「どうせココを使うのは俺らと同じ冒険者ぐらいだろうし良いのではないか?
見た感じそう頻繁に利用されている様子でもなさそうだしな」

後の利用者を気遣う発言をする相手に眉下げて笑いつつ、テーブルの傍ら、
男の斜向いにあるもう一つの椅子に腰掛ける様子を目で追って。
その手元から降ろされた荷物を見れば、結構な大荷物じゃのぅ、なんて笑って。

「失敬な……まああ君の呼びやすいように呼んでくれていいぞ俺は優しいからな。
──クルサオルね、なんだかちょっと僅かに不思議な響きですな。それのどこが気軽なのかと
問い詰めたいが……まあいい」

胸を張る相手に対し、『お前が言うな』と返されそうなツッコミを入れつつ。
その体型に微妙に変化が生まれているのに気づけば、あれ? と眉を持ち上げ。

「……ああ頼むべ、気をつけてな。ンン……ところで君は女、でエエのかね? いや最初見た感じどっちか
分かりづらかったのでちょっと不思議に思っていたのだが……」

暖炉に向かう相手の背を眺めながら、顎に手を当てつつ、未だ今ひとつ判別しづらい
その性別について問いかけてみる。

クルサオル > 「うーん、確かにそうだね。ちょっと気にしすぎかな」

そう思いつつ、薪を暖炉に置いて、石と石をかち合わせて火花を散らす。
一回で成功すると、そのまま薪に火が灯った。
上手くいったことに、少し嬉しそうな顔をしている。

「じゃあエっちゃん。なんてね、エレイね、よろしく。
僕も呼び捨てでいいよ、実際そっちの方が呼ばれ慣れてるし」

たはは、と笑って。
ほんの少し気が付かないでいれば、また凹凸が強くなっているような気がする。

「ん-?そうだね、今は女だよ。
みんな不思議がるから別に気にしてないしね」

そう含みのあるような言い方で答えて。
キミがいることを全く気にせずにかなり濡れた上着を脱げば
黒いインナーに包まれた上半身が姿を現す。
先ほどよりも顕著にわかる、豊満な胸部。
インナー越しに見える肌はうっすらと筋肉が見える。
ブラジャーは着けておらず、その胸が大きく揺れた。

「さーて、ちゃんとこれで乾くといいけど」

エレイ > 「おいィ……そんな呼び方をしたら俺もクーちゃんと呼んじゃうぞ。
うむ、ヨロシクだぜクルサオル」

口を3の字に尖らせて文句をつけるが、その声色は真面目な不満ではなく単なる戯れだというのは相手にも伝わるだろう。
そうして戯れているうちに、また体型が変化していることに気づけば、頭上の疑問符は増えていって。

「今は、ねぇ……ふぅむ、確かに見事な女の体型だと感心はするが……」

何やら含んだような言い方を訝しみつつ、上着の下から現れた豊満な胸元の膨らみを目の当たりに
すればほう……なんて声を漏らし。女性らしくも薄らと筋肉の隆起も備えた
その肢体を眺めて目を細め。
自分も上着を抜いて椅子の背に引っ掛けると、おもむろに彼女に近づいていって。

「──なら服を乾かしている間……キミの身体の女らしさを、この手で確かめさせてもらってもエエかね?」

なんて、耳元でそんな誘い文句を囁きかけつつ、その肩にそっと手を添えようと。

クルサオル > 「ははっ、そんな呼ばれ方なんてしたことないや」

そう楽しそうに笑って、その戯れを意に介さずに乗る。
そうして増えていく疑問に、気付いた様子は全くなかった。

「そう?ありがとう。ま、鍛えてますから」

そう言うと、片腕でマッスルポーズを取る。
筋肉が付きすぎているような感じではなく、柔らかさも備えた美しいもの。
おそらくは実戦を続けていくうちに、あるいは日常生活で付いたものだろうとわかる。

「ん-?まぁいいけど……。
その前にご飯の用意だけさせて?」

その言葉の意味を、理解しているの理解していないのか。
マイペースにそう伝えながら、乾パンとチーズを取り出して。

もし背後から触りに来ても、気にしないとでもいうような態度だった。

ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からクルサオルさんが去りました。
エレイ > 「そうなのか、じゃあせっかくだからホントにクーちゃんって呼んじゃう?
──ウム、ムキムキすぎないがしっかり鍛えられているのが解る実に見事なボディだが
どこもおかしくはないな」

彼女が掲げる腕を眺めながらドヤ顔でウンウンと頷き。
筋肉なら俺も負けてはいないが、なんて言いながら片腕で彼女と同じく力こぶを作ってみせる。
男の腕は、鍛えられた男らしい凹凸はあれど無駄は感じさせない、しなやかな印象の筋肉を備えているのがわかるだろう。

「──いいのかね? そんな簡単に許可を出してしまっても……俺様は謙虚だが
こういうことは結構遠慮がない方だぞよ」

泰然とした彼女の応対に軽く目を丸めつつも、すぐにフフリと笑うと食料を取り出し始める
彼女の背後に改めて近づき、その手を伸ばしていって……
その後の事は、激しく降り続く雨の帳の奥に秘されて──。

ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からエレイさんが去りました。