2020/07/02 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にフォンさんが現れました。
フォン > (山賊街道から外れて山道を登っている黒髪の男。
背嚢を背中に担ぎ、少し急な勾配の所も平然と昇り上げていて)

「ちょっと小耳に挟んだ噂話だとこの山中にいい温泉を持ち合わせている隠れ宿があるって聞いたんだよなぁ~。
隠れ宿っていうくらいだからそう簡単には見つからないという代物なんだろうけど、
こっちの能力(ちから)を使えば、発見自体は早々難しいものではないだろうな」

(男は視線を宙空に漂わせるように動かしていけば、宿というくらいだから従業員は居るだろうと
生命の気を多く発している方向へと歩みを進めていく。
もちろん、自然の山中ゆえ、その多くの生命の気が群れを成している獣の群れやもしれないが、
そこら辺はまったく気にしていないかのように道無き道を気軽な足取りで突き進んでいく)

フォン > (道なき道を踏破していく男の前にきちんと整地された道が現れ、馬車の轍なども刻まれているのを男が見れば)

「なんだ、隠れ宿っていうから道なんか無いと思ってたのに、道あるんだ。
まぁ、そうだよな。宿なんだから飲食物の搬入とか大掛かりにやらないと間に合わないだろうから、当たり前といえば当たり前だよな」

(必要以上に気合を入れていた己自身のさっきまでの行動を恥じつつ、冷静になった男はその道なりに宿へと向かって行った)

ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からフォンさんが去りました。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にトリーシアさんが現れました。
トリーシア > 山賊街道で魔法の灯りを灯して歩く人影。
小さな背嚢を背負い手には編んだ籠とやや場違いと言える軽装で。

「すっかりと遅くなっちゃいましたね。今日は麓の宿場で一泊ですね」

王都に帰るには少々日が暮れすぎている時間帯。
運よく馬車でも通りかかれば乗せてもらう事も考えるがそう言う運のよい事もない。
かと言って強行軍で王都にまで歩いたとして到着は深夜を超え無事に到着できるとも限らない。

「できれば今日中に帰りたかったですね」

元々日帰りの予定だったので外泊は気が進まず。
嫌だなぁと肩を落として街道を歩いて。

ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にカーレルさんが現れました。
カーレル > 依頼の途中、行方不明になった冒険者の亡骸を谷底で発見して遺品を引き上げる頃にはすっかり暗くなっていた
冒険者ギルドが支給するタグと武器や金品を引き上げてきてみたが、
正直、全部を引き上げる必要はなかったように思えてならない
因みにこれらは冒険者ギルドが責任をもって故郷であったり、生前冒険者が残した遺書にしたがって
色々と差配するらしい…詳しくは自分も知らないが

遺品を馬に積みこみ、できれば今日中に王都まで戻ろうと街道筋を飛ばす
前方に明かりが見えたが、暗い時間、街道を行くのは大抵は冒険者の一行であろう、と
彼女の歩く脇を一気に入り抜け通り越したが、どうにも独り歩きであったように思え、
しばらく行った所で馬首を返し、来た道を戻る

再び、灯りが見える場所まで駆け、照らされる孤影に眼を細めれば一度、彼女の傍を走り抜け、
再び馬首を返せば彼女と並行に馬を歩かせる

「こんな時間に1人か…物取りに襲われるぞ」

要らぬお節介とも思ったが、襲われ死なれたりすれば一度は気になってしまった手前、目覚めが悪い
ベルトに括った灯りを掲げて彼女の顔を馬上より見下ろせば、見知った顔であった
自宅の一階は武器工房なのだが、そこのドワーフの主人に装飾した武器類を何度か、
彼女のところにまで持っていったことがある、名前は確か―――

「トリシャ…まあ、山賊やら盗賊やらにめちゃくちゃにされたいってんなら話は別だけども」

青い髪にリボン、そして小さな割に出ている所はしっかり主張しているボディライン
灯りに照らし出された姿を確認すれば、間違えようもない。女性に関しては特に

トリーシア > 魔法の灯りがあるとはいえ照らされるのは本当に近くと足元だけ。
なのでどうしても足元に注意を払い歩き、後から馬のか知ってくる音に気が付き視線を向ける前に走って行ってしまい。

「あ……失敗しました」

気が付いていれば止めたのにと考えるが行ってしまい。
残念と歩いていると今度は前から馬がやって来て通り過ぎ、また来たと思うと横に並んで。

「好きでこんな時間にいませんよ。ちょっと遅くなったんです」

隣の高い位置からの声にそう声をかけして頬を膨らませ。
いきなりに襲ってくる訳ではないが警戒は忘れず、ただ知っている声が気がして。

「そんな趣味はありませんよ。良い所で会いましたから、乗せて行ってくださいよ」

灯りの眩しさに我慢をして見上げると本当に知った顔。
武器類のエンチャントの仕事を持ってきたことが何度かある彼。
そんな彼に良い所で会いましたとお願いをしていって。

カーレル > リボンで括られた長い後ろ髪が何やら自分の跨っている馬に似ている
鹿毛の馬であるが、この馬の場合『脚癖悪し、注意』の意味合いで赤いリボンが尻尾を括っていた
別に彼女の脚癖が悪いと思っているわけではないし、彼女の脚癖に関して何か知っているというわけでもないが

「ま、好き好んでこんな時間にこんな所、単身で歩いてんのは自殺志願者くらいなもんだろ…
 人生に悩んでるなら話くらい聞いてやるぞ?金は貸してやれんがな…何だったら貸して欲しいくらいだわ」

頬を膨らませる様子にそんな顔しても山賊は逃げちゃくれねえよ、と笑いつつ手綱を持ったまま馬を降りる
馬を引きながら彼女の隣をポツポツと歩いて続き

「俺は王都まで今夜中に戻るつもりだけど…トリシャは何処まで行くつもりだ?
 乗せていってやってもいいが、流石にタダってわけにゃいかんな…俺も仕事の報告にいく途中だし」

荷物そんだけ?とか彼女に聞きつつ、返答が戻ってくる前に彼女を馬に乗せる算段を始める
乗せてしまえば、何かしらのお礼を引き出せる気がするし、彼女のほうもポツンと
こんな場所に残るつもりはないだろうと思ったから

トリーシア > 「違いますー。ちょっと遅くなっただけですから。
錬金で使う薬草を集めてたら遅くなっちゃったんです」

尻尾のように括った髪を揺らし、頬を膨らませて彼を見上げ。
彼の言う通り山賊は逃げないので来たらヤだなと思い。
馬から降りた彼が隣を歩けば歩幅を合わせ。

「私も王都です。カーレルさんと同じです。
お金はちょっとしかないですけど出来るだけお礼はしますから」

乗せて行ってくださいともう一度お願い。
知った彼なら無茶な事は言わないだろうし、何よりこの場所に置いて行かれる方が嫌だと。

カーレル > 「冒険者に採取の依頼なり出せば良い所を自分で来るってのが泣ける話だな」

年頃の娘にありがちな(と思っている)人生の悩みとかいうんでなくどうやら採取に来ていたらしいと判れば、
それはそれで健気と思えぬでもない
若干、何処か抜けているような気配は漂っているけれども、それでもまあ、健気さが幾分勝る

「いや…取り敢えず、金持ってないやつから金引っ張ってもしょうがねえし、取り敢えず乗ってけ
 お礼云々はまあ、気持ちで…くれるってんなら遠慮なくもらうけど」

彼女の荷物やあれこれを馬に積み込み、ごめんなーと馬に語りかけながら固定して
先んじて馬に跨がれば、続いて彼女に腕を伸ばして引っ張り上げようとして、ふ、と止まる

「前と後ろ、どっちがいい?
 別にどっちでも良いけど、バランス考えると前に乗ってもらった方が若干楽」

言葉通り、自分の乗る背後には荷物が固定されており
前に乗ってもらった方が幾らか楽ではあるが、まあ、彼女次第でどちらでも、と言ったところである

トリーシア > 彼の言葉には何も言わずに視線をそらし。
実は採取の依頼を出したうえで採取に来ているとは言えない。
そして本当は日の高い間に帰ろう計画も見事に失敗しているので猶更で。

「もしお金なんて言われたら街角に立つしかないですからね?
はい、お願いします。何が良いかは後でカーレルさんが教えてください」

小さな背嚢と籠を馬に積み込まれると手ぶらに。
先に馬に跨った彼の伸ばされた手を掴むが動きが止まってどうしたのかと。

「私もどっちでもいいですよ。でもカーレルさんが馬を駆る訳ですし…。
前の方が楽ならそっちで」

自分はあくまで彼にお願いする身。
馬を見れば彼の後ろには荷物、なら自分は前の方が良いと見て分かり。
それで良いですと笑い、彼に引き上げて貰い前に座る事になって。

カーレル > す、と視線が逃げるのを見落としたわけではないが、追求すると何か悲しい事実を耳にしそうなので避けておく
今しがた、1人の冒険者の死に立ち会ってきたばかりなのでこれ以上、聞いてしまえば気が滅入る

「そこまでして金取るつもりねえよ…でもまあ、金に困ってそうせざるを得なくなったら言ってくれ
 多少、安心な娼館なら幾つか知ってるから教えてやる…そっからはトリシャ次第だけども」

街角に立つよりは幾らか安全なはず、と付け足しておく
冗談はこの辺りにして、彼女の手を取り、前で良い、と言われれば了解、と頷き引っ張り上げる
細こい割に、重いと感じたのは胸か、尻か、と思わぬではないが年頃の娘に
直接、言うような事でもなかろうと心の内で留めておき、腰に括った灯りと消せばゆっくりと馬を進める

「流石に一人増えると遅くなるけど…歩くよりゃマシだと思うわ
 鞍にちゃんと捕まってな?落ちそになったら支えてやっから…退屈なら馬の応援でもしてやれ」

彼女の脇腹辺りから腕を伸ばし、手綱を握りれば少しずつ馬の速度を上げていく
1人で乗っていた時よりもスピードは落ちるが言葉通り、歩くよりは随分と早い

トリーシア > 「だったら大丈夫ですよ。……そんなことしなくても大丈夫なぐらいは蓄えてます。
さっきのは例えです、私はそんなのはしませんよー」

何だかんだで流されてしまい結果的にはという事は何度かある。
しかし自分から進んでそんな事はしませんと言い切り。
それはそれとして彼の手を借りて引き上げて貰うと馬に跨り、座りやすいように何度もお尻の位置を調整。
重いと思われていたとも思わずに違和感なく座る事が出来るようになれば笑みを浮かべ。

「それでも歩くよりは早いですから。
そこまでドジじゃないですよ」

落ちませんときっぱりと言い切り、彼の腕が脇腹辺りから手綱を持つ邪魔にならないようにし。
馬の速さに少し驚きながらも鬣を撫でて馬を励まして。

カーレル > 「…まあ、付与術使えたり、錬金術使えたりならそこまで金に困ることは無いだろうしな…」

何だかんだ、手に職があるという事はわかる
付与術しかり、今日の採取しかり、器用なことである
器用ではあるが何やらのんびりしているというか、やっぱり何か抜けているような感触は拭えないのだけども
仕事柄方々に顔が広い方であるがちょっと他の商売人にはいない空気を纏っているような気がする

彼女の人柄について情報が更新されていくのを他所に、彼女がしっかりと馬上で
落ち着きの良い場所を見つけたようであるから、馬の歩速を上げていく
過去、地獄のような訓練で馬術に関しても血反吐を吐き、内腿の皮が破れる程、仕込まれてたから
彼女1人乗せようが問題なく、山賊の眼につかぬよう灯りを落とした夜道でも巧みに手綱を捌いて進む

「落っことすつもりもないけどさ…
 なんだろうな、自信たっぷりにドジじゃないって言ってるけどなんかこう…不安よな…」

きっぱり、と彼女が言い切るのだが、なんとも言えぬ不安というか彼女の纏う空気というかが
おっとりしているというか、のんびりなので今一つ信用ならない

「だいたい、陽が落ちるまで採取に夢中になるのはドジなんじゃねえのか?」

と、思い浮かんだ事をそのまま口にした

トリーシア > 「そうですよ。困りませんからね」

よく知った人には器用貧乏と言われるほどに出来る事は多彩。
薬を作ったりエンチャントをしたり、時には今のように採取にも出かける事もある。
ただ計算をしているようで出来ていない事も多く、今回のように時間配分のミスもよくあり。
知り合いには心配をされ、知らない相手にはカモにされそうなこともある。

馬と言うのは乗る事は殆どないがそれなりには乗れるので早くなっても慌てはせず。
むしろ彼の巧みな馬の操舵に感心する事も多く。

「カーレルさんが落とさないなら大丈夫ですから。
私がそこまでドジじゃないのは仕事で知ってると思いますよ?」

子ども扱いをされているような空気。
信用できませんか?と振り返るのだが…。

続いた言葉には困った笑みを見せて視線を前に戻して聞こえなかったふりをする。

カーレル > 「そんなら俺が金に困ったら養ってくれ」

金に困る事がないのなら、と真顔でそんな事を言う
真顔で言っているが、実際の所は冗談二割、本気八割と言った所だから、
自分からしたらまあ、冗談みたいなものである。あわよくば、と思わぬではないけれど

街道筋とは言え山賊や盗賊が跋扈する道筋である
整備が万全とは言えず、道悪な箇所や崩れた石が散乱していたりもあるが、
その辺りは馬に任せて先んじて自分が危険を感知出来た時には手綱を動かし指示をやる
師が言うには呼吸を合わせることが肝要であるらしい
彼女が感心しているのだと判れば、調子に乗ったであろうから言葉にしなかったのは正解であるかもしれない

「まあ、仕事ぶりはな…つってもさ、俺は貴族だったり騎士だったりが使う武器に付与している所しか知らんけど
 あの職人気質のドワーフのじいが仕事回すんならそう言う事なんだろうなア…」

確かに彼女の仕事っぷりは大したものなのだろう
自分は付与についてはさっぱり判らないが、住処の一階の主である爺の人となりからすると察するに余りある
前方を見据えていた視線がちらり、と背後を振り向く彼女に一瞬向けられるが、
その表情を見れば、す、と視線を再び暗闇の前方に戻し

「そのうち、絶対、痛い目見るぞトリシャ…
 いっぺん、声に出してみ『ちょっとだけドジかも』って…認めりゃ楽になっから」

ニヤニヤ笑いつつ底意地の悪い声ではっきりと、しっかりと彼女の耳にも届く声で伝えて

トリーシア > 「カーレルさんは稼げるでしょ?私のお店が潰れた時は養ってください、むしろ」

どちらかと言えば確率的には自分が困る確率が高い。
なのでその時は自分こそと彼に押して置き。
もしそうなれば知り合いの誰かの所に、彼もその候補の一人で。

山に走る街道なだけに道が整地されてるなどとは言えず。
歩けばそれなりに困る悪路も馬に乗っていれば快適。
その快適を維持できるのは馬とそれを操る彼のお陰。

「仕事が回されるって事は私がしっかりとしてる証ですよ。
なのでもっと私の事を信用しても良いと思いますから」

ドワーフの職人が認めてますと少し自慢するように胸を張ると背中が彼に触れ。
しっかりしているという自覚はあるが痛い所を突かれるとやはり弱くて。

「もう一度見てるので大丈夫です。
私はドジじゃないですから」

底意地の悪い声に違いますと耳に手を当てて首を振って。

カーレル > 「タダでさえ愛猫も養ってんのにこの上、食べざかりの娘を置いておけるかよ」

どれだけ稼げているか、というと彼女とそこまで違いがあるとも思えない
しばらく、間をおいて出した結論が、困ったときは助け合おう、という事であった
仕事云々とかでなく、主に雨露を凌ぐためであったりとか、食事であったりとか、その辺りで

暗闇の中、ハミをしっかりと噛み馬は進む
自身の持ち馬では当然無いのだが、運が良いのか今日、借りたこの鹿毛の馬は賢く、
手綱を捌くにもあまり苦労がない。そう言う点では馬に助けられているという面が大きい

「そりゃあ、技術的な問題であって性格の面はまた別でしょうよ…
 信用してないわけじゃあないけど、どっか抜けてるように感じるからお兄さんは心配してるわけ」

自慢気に胸を張る彼女に慌てて片手を彼女のくびれた腰に添えて支えるようにして
馬上でなければセクハラの1つもした所であろうが、流石に夜道で走行中である
こういう所が迂闊って言いたいんだよなあ…とか、小さく囁く

「二度目に合わないよう精々、気をつけるんだな…
 今日だって俺が通りかかったから良いようなもんを…どっからその自信が湧いてくんだかね…
 …若さ?恐れを知らない若さってヤツ…?」

首を振る様子に呆れた調子で言葉を吐く
彼女の自信の根拠が若さというのであれば羨ましい…とは思わぬがやはり、何やら危うく思える

トリーシア > 「私、そんなに食べませんよ」

食べ盛りが気になりつい、そこには反論。
そこをしっかりと話し合いたい所だが今は無理だろうと諦め。
その時になったら転がり込んで家事を代価に世話になろうと決めてしまう。

こうして馬に乗っての長距離の移動はほとんど経験がなく。
彼が手綱を持っていなければ何度も休憩をしていた。
今こうして楽を出来るのは彼と馬のお陰だと思えば馬を優しく撫でて。

「それは私でも怒っちゃいますよ?
私は抜けてないですよ、その……少しゆっくりなだけです」

馬の上で胸を張ればバランスを崩し、追いそうになる前に彼に支えられて大人しくなり。
本当ならもっと威張り自分のしっかりさをアピールしたい所ではあるが落ちても嫌なので我慢。

「二度目は……ないので大丈夫ですから。本当ですよ。
今日はカーレルさんが通ってなければ麓の宿場で一泊してましたから。
怖いのは怖いですよ。でも今はカーレルさんがいるから平気です」

今こうして軽口を言い威張れる、それは彼がいるからだと無自覚にさらちと告げてしまって。