2019/02/25 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にオーベさんが現れました。
オーベ > フードを被り老犬をつれた男を囲む山賊が1人、また1人、と倒れていく
傍から見れば囲まれた男も老犬も何もしていないのに勝手に倒れているのだからさぞ不思議な光景であろう
最後の1人も言葉にならぬ声を絶叫しつつ、口から泡を吹いては地に伏した

「いやあ…まさか、ここまで各々の一番恐ろしいモノを見せつけるのが覿面とはね
 人を襲って生計を立ててる連中の心の内にはどれほど恐ろしいものが潜んでいるのかな?」

主人を見上げる老犬は答えない
何を言っているかも当然、理解はしていないだろうと思う…なにせ、老犬は老犬でそれ以上でも以下でもない
フードを被った男の方も当然、機転のきいた答えなど求めてはいないから、
さてさて、と懐からロープを取り出すとにゅるり、とロープが蛇のように動き出し
気絶した山賊たちを縛り上げていく

「ああっと、ついでだから…」

懐から矢立を取り出せば、気絶している山賊の衣服をはだけて
自前の手帳を取り出してそれを見ながらはだけた山賊の胸元へ筆を走らせた

『賞金首金貨200枚也 王都まで連行して頂ける方へ差し上げる』

そんな風に書き上げればそばにあった木の根元に縄を結んでおく
武器などの彼らの持ち物は縛り上げられた彼らの手の届かない所、
しかし誰かが探せばすぐ見つかるような場所へ纏めておいておいた
そこまで済ませれば、ぱんぱん、と手を打ってふー、と息を吐き出した
お疲れ様、と膝を折り老犬の頭をかいぐり、と撫でてやると何をしたわけでもないが老犬は誇らしげであった