2019/01/15 のログ
エルツ > 「あったまるし、手軽なんだよね」

鳥は毛をむしり内蔵を捨てて適当に切り、煮ればいい。鹿やイノシシほど大型じゃないから処理も楽である。まあ、今夜は山菜の揚げ物に、手持ちの保存食を利用したスープになりそうだけど。

「ゴーレム?フォーコさんは魔術師なの?
ちょっと待ってて、すぐ行ってくるから」

仕事の邪魔にならないどころか、眠る必要のない見張りが一晩護ってくれるなら、仲間と交代で休む必要もない。ゆっくり眠れる機会を逃すのは勿体ないと、大急ぎでキャンプに戻って事情を説明。
10分もすれば戻ってくる姿が見えて

「みんなが、取り合えず寒いだろうからキャンプに来て欲しいって。
ゴーレムのほうは、依頼人が直接話をしたいって」

仲間と依頼人からすれば、こんな山中に魔術師が一人でいるのが不審に思えたのだろう。
が、盗賊ともおもえないし見張りの手間が省けるのは助かる、という心情で、こちら側へと招く結論を出したらしい。
キャンプ地はここからでも火の煙が確認できる程度には近い。
どうやら、開けた場所をうまく利用していくつかテントを張っているらしく、中央にはあかあかと焚火が燃えているのも確認出来るだろう。
火を囲んでいる冒険者らしい男女が4人と、依頼人らしい中年の男が一人。客人には和やかな態度で、見張りの件を改めて依頼してくるはずで

フォーコ > 「人と分け合うにも適しているしな。」

鍋にすれば毒をもった食い物でない限り失敗することは無い。
おまけに彼女が言うように暖もとれる。

「知り合いにゴーレム関係に詳しい学者が居てな。
たまに試作品なんぞを分けてもらうんだ。」

魔道士らしき恰好でもないのにゴーレムを呼べるなど、かえって怪しまれでもしないかと思っていたがそういうことは無い様子。
樹の下で小さな雪だるまを作ってまっていると少女が急ぎ戻ってくる。

「そちらがそういうのならありがたく寄らせてもらうが。」

キャンプに得体の知れない相手を近づけていいのだろうかと思わぬこともないが、
彼女の後を付いて行き、10分程度でキャンプへとたどり着く。

冒険者らしき4人と依頼主の男性。 必要以上に警戒させぬよう、間に火を挟んだ位置で私は口を開いた。

「突然お邪魔して申し訳ない。
私はフォーコ・アッサルトと言う王都の貴族だ。
先程こちらのエルツ嬢より聴いたと思うが今宵君らの護衛としてゴーレムを御貸ししよう。
私の知り合いから提供されたもので強さは賊10人程度なら一体でもどうにかなる程だ。
必要なら明日以降も君たちが目的地にたどり着くまで使ってくれてかまわない。
但し、その間こちらのエルツ嬢を貸して頂こう。」

穏かな表情の依頼主に今に至る状況を説明した後、私はエルツ嬢の臀部を弄ろうとした。
私がどういう理由で彼女に声をかけているかこれで一目瞭然だと思ったからだ。

エルツ > 「言ってたら食べたくなってきた…明日のお昼にしようかな」

依頼人が言ってた秘湯というのはあと半日ほど山に入った場所らしい。滞在中はこちらものんびりしていていいらしいので、狩りに行っても大丈夫なはず

「へー…すごいね。研究者とか。ボクは初級だけで手一杯だよ」

短い時間ではあるが、打ち解けてきたのは素の一人称で喋る。口調もいつも通りの明るいものへと変化しつつ。

えたいがしれないからこそ、キャンプに呼んだというのが正しいだろうか。少女だけでは対応が難しいだろうが、それなりに経験を積んだ冒険者や、世渡りの長い依頼人なら対応は出来ると判断されたらしい。
勿論、パッと見て解るほどの危険人物なら、そもそも案内もしなかったけれど。

「フォーコさんってお貴族様だったの?!」

その自己紹介に一番驚いたのは少女だった。目を丸くしながら彼女と仲間たちとの顔を交互に見やる。
交渉については、仲間も依頼人も諸手を挙げて賛成するような内容。
ただし、と付け加えられた内容は『コイツ初心だから、あんまり無茶しないでやってくれよ?』とからかい混じりに掛けられた先輩冒険者達の言葉くらいだ。

本人はと言えば、お尻を触る手にひゃん?!とか悲鳴をあげながらも、赤く顔を染めて。

「い、痛いのとか…やだよ?あと、人に見せたりとかも…」

フォーコ > 「機会があれば私も雑ざらせてもらって良いかな。
君の作る料理が食べてみたくなってきた。」

彼らが狩で得た食材をどのように調理し、どのようにして食べているのか興味がある。

「そういえば、君は灯りを灯していたな。」

あれも魔法の類なのだろう。
そして、彼女の口調が最初よりも声色が明るくなっていた。

キャンプに居る面々を見るにエルツ嬢はこの中では一番若手の様だ。
彼女の様子を見るに依頼主も廻りの冒険者も癖のない人物に見える。

「ああ、一応な。
とはいえ家を継ぐわけではないので畏まる必要はないぞ。」

どうやら彼女は私のことを全く知らなかったようだ。
こういう反応は暫くぶりだったので少し気持ちが良い。

「ああ、できるだけ善処しよう。」

エルツ嬢のことを心配する冒険者に笑みを返した所で私は彼らから少し離れた所へ魔力を放つ。
すぐさま2m程度の全身金属鎧で出来たゴーレムが現れる。巨大な大剣を担いでおり、示威効果としても十分だろう。

「いざとなればこいつを囮に使ってくれ。
さて、私は対価としてエルツ嬢を貸して頂くとしよう。」

小ぶりで引き締まったお尻の感触を確かめながら、私は人目のつかない場所へと彼女を連れて行くことにした。

「大丈夫だ。 ちゃんと可愛がってやる。」

エルツ > 「いいよ。朝までは一緒なんでしょ?一人だけ保存食で、なんてことは言わないから」

朝まで。そう言えば朝まで何をするのかを思って顔が赤くなるが、朝食は当然彼女の分まで用意するつもり。
朝はそんなに食事には手間を掛けられないものの、そのままではマズイ保存食を美味しくリメイクしたり、この辺では珍しい調味料を使っての料理は振舞うことになるだろう。

「初級魔法なら、使えるから。火種とか結構準備が大変だから必死で覚えたんだー」

攻撃用というよりも、生活を便利にするため使うのが主らしい。火種は何もなければ、まず火打石で火を起こすところから始めなければならない。それを思うと確かに手間ではあるだろう

「そういわれても…ボク、偉い人とか知り合いにいないし…」

明らかに戸惑っている。そんな様子を見せる。彼女からは見えないだろうけれど、幻覚で隠した犬耳はぺたりと伏せた状態。
幸いなのは、地位を振りかざすような相手ではなかったというところか。
いかにも護衛向きといったゴーレムの出現にはおおお、と感嘆の声をあげて

「うぁぁぅ…そ、それもちょっと怖いけど…
 よろしくお願いします…」

一緒に人気のない場所に移動しつつ、不安と期待が入り混じった複雑な気持ちのまま、歩いていく事に

ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からエルツさんが去りました。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からフォーコさんが去りました。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にエルツさんが現れました。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からエルツさんが去りました。