2018/12/21 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中 野原」にマリナさんが現れました。
マリナ > 【時間変更になりましたので、また後に入室し直します。】
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中 野原」からマリナさんが去りました。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中 野原」にマリナさんが現れました。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中 野原」にヴィクトールさんが現れました。
ヴィクトール > 「あぁ、話すと長くなっちまうんだが……原因は滝の岩肌に剣をぶっ刺して、その抵抗を使ってこいつを変化させようって振ってた時だ。上から落ちてきた蔦付きの流木に絡まってよ、滝壺に沈められちまったんだ」

おかげで変化させられたけどな? と苦笑いで締めくくりながら説明を重ねていく。
驚きに声が跳ね上がる様子も、素直で愛らしく、笑みを深めながら金糸を指に絡めて可愛がる。
眉をひそめながらも、素直に頷くのもまた……幼さと共に妙な庇護欲を煽る。
相変わらず可愛い奴だと小さく呟いたのは、聞こえただろうか。
どちらにしろ、その気持ちを伝えるように逞しい腕が華奢な肩を抱き寄せていく。

「……そういう嘘の下手なところも、可愛いモンだよなぁ。帽子で頼むわ、仕事中でも被れるからよ?」

どう見聞きしても、編み物の舵取りを定めるべくの問い。
金色を幾度か瞬いて呆気にとられた後、おかしそうにクツクツと押し殺した笑い声を溢れさせる。
しかし、彼女が編んでくれるなら期待して待つとして……求めたのは帽子。
マフラーは人体の急所たる首に何かを巻いて戦うには危ういが、帽子はまだ大丈夫だろうと。
この先冷えてくれば、耳が痺れるように冷え切ってしまうのもあって期待を込めての事。
その証拠に満面の悪い笑みを浮かべつつ、ニヤリと口角を上げて白い頬を撫でていく。

「まぁな、いいぜ? 可愛いマリナをとっ捕まえて、食べちまう悪い男として教えてやらァ」

緩めるには引っかかる様に細工された部分を抑え、輪がスムーズに広がるようにしなければならない。
細い手が引っ張っても、そこに触れなければなかなかに広がらない。
指を絡めていけば、可愛らしい戦利品といったところで意地悪な心が疼き始める。
先程までの弾んだ声とは異なり、耳元に寄せた唇が、低く静かな声で鼓膜を揺さぶっていく。
最近、護身術の訓練にも熱心に取り組んでいると聞いていたが、体は相変わらずに幼いお姫様のまま。
集落の少女達の様に、しなやかな筋が育つのはまだまだ遠い先。
それでも、このままか弱い方が愛らしくも思えてしまう、理性と欲望の矛盾。
雪景色を期待するお子様の微笑みに、日光を遮るように顔を近づけていけば、抱き寄せながらに唇を塞いだ。
柔らかな唇をついばみ、幾度も重ね合わせながら求める。
肩に乗せていた掌を背中に滑らせながら、小さな体を包み込んでいくと、捉えた戦利品を優しく草地へと横たえていった。
束ねた両手は少女の頭上へと掲げ、草の上に緩く片手が押し付ける。
その状態で、改めて唇を重ね合わせ、舌先が隙間をくすぐりながら覆いかぶさっていく。

マリナ > 「お仕事以外にもそんな危ない目に遭う事があるのですか?
 ……マリナの心臓のためにも、お身体は大事にして下さい」

王城でぬくぬく育った身からしてみれば別世界の話のようだけれど、愛しい人が其の別世界の住人だと精神衛生上宜しくない。
残念なのは自身に彼を支えるだけの力がない事。
こうして釘を刺しておくしかできないのは悶々とするものの、彼との距離が縮まり
甘い言葉を掛けてもらえば、一旦心配事もそっちのけに頬が緩んでしまう、単純な頭のつくり。

「が……頑張ります!ヴィクトール様に変なものは身につけてほしくありませんもの」

あっという間に看破された嘘だったけれど、目標が定まるとヤル気が出る。
その後、うふふと妙な笑い声が漏れたのは、彼に身につけてもらえれば
離れている間も自分を思い出してもらえるだろうかという、恋に惚けた思考。
温室育ちの初恋による依存ぶりは、彼の傍にいられるようになって少し経過した今も変わらず。

「――――ぁ、の……これは……どう、外したら」

彼の声音が変わり、空気が色づき、少女は頬を染める。
当然彼に触れるのもじゃれ合うのも大好きなのだけれど、まだ腕が自由にならないので妙な気持ちも燻ってくるから。
好奇心が向く方向としては、これを掛ける側を経験してみたくて教わりたいと言ったのに、気分は彼に雁字搦めになったような。
―――もうとっくになっていると言えば、そうだとしても。

唇が触れた瞬間に目を細め、応じるように顔を上げて顎を反らした。
口吻の時間は少女の心を最も潤し、鼓動を速め、恋慕を深くする。
けれど冬空の下、横たえて自由を奪われた両腕を押さえられると、そういった感情とはまた別のものが沸々と。
彼に教え込まれた被虐の芽と、本来手に余るような肉体の愉悦が記憶として過る。
空も高い木々の葉も彼の貌が隠すも、ここが屋外だという事を肌で感じたまま
重なる唇に目を閉じ――緊張からか、少しずつ呼吸が乱れていく。
薄く開く唇の隙間に彼の呼気と舌を感じつつ、さらなる深い口づけを自ら求めるように甘い息を吐いた。

下腹部――ちょうど、子宮のある辺りにかすかな熱を感じる。
彼への思慕が高ぶり、少しでももっと素肌が重なるような触れ合いをしたいと感じるだけで、以前刻まれた紋が浮かぶようになっている。
其れは彼の所有印として嬉しくはあるけれど、欲望を吐露しているようで少々不便というのか、いたたまれない部分もある。
それ故に、頬の赤らみが強まった。