2018/10/23 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にチューベローズさんが現れました。
チューベローズ > 山賊街道の山中に響く馬の蹄の音。
その音の主は闇から抜け出してきたような漆黒の馬躰。
そして、その馬に跨っているのは一人の少女。
馬が足を進める度に小さな体は揺れ、髪がふわりふわりと広がっていた。

ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にマーナさんが現れました。
マーナ > 「…あむっ」

山道をてくてく歩くのは、ひとりの人狼の少女。
青髪を揺らし、サンドイッチを片手にかじりながら、テクテクと歩く。
やや東洋風の、浴衣のような上着にミニスカート、下はスパッツでふとももから下は素足と言った格好。
背中にある背負子には薪用の丸太が数本積んであり、それだけで相当な重量なはずだが平然とそれを背負って山道を進んでいる。

「…? 蹄の音?」

ふと、足に伝わる地響きと馬の嗎。何だろうと音のある方へ振り返り。

チューベローズ > 馬を走らせていると、正面に小さな影が一つ。
月明かりに照らし出されるその姿は薪を背負う人物で上着は薪で隠れてしまっているが、下はミニスカートにスパッツ、そして素足。

そんな中相手が振り返れば馬の速度を落とし、少女は相手を自然と見下ろす形のまま馬の太い首を撫で。

「こんばんは。こんな夜に、大丈夫ですか?」

と、馬上から相手に向け柔らかい笑みを相手に向ける。

マーナ > 目の前に止まるように走ってきた馬を見上げて、その上に乗ってるのはガタイのいい馬には不釣り合いな少女。

「こんばんわ、歩くのは大変だけど鍛錬でもあるし…君こそこんな夜中に馬なんか走らせて大丈夫? 倒木にぶつかったりしないように気をつけてね」

優しい笑みを浮かべる相手に、こちらも敵意はなくフニャっとした笑みを向ける。

チューベローズ > 「鍛錬?」
不思議そうな顔をして相手を見やれば、確かにスパッツの中の脚も、服から覗く腕や首も確かに鍛えられていて、納得するようにうなずく。

「ふふ。ご心配ありがとうございます。 この子は夜目も効きますし、私も効くので、この子の夜のお散歩に付き合っておりましたの。」

と、馬の上で少女はコロコロと楽しそうに笑みを浮かべていた。
そんな少女はサン族も出てくるような山中には一切似つかわしくない少女ではあるが本人はさほど気にしていない。

「ところで、貴女はここの山の中に住んでいるのですか?」
この上に集落でもあるのだろうかと、相手と道の先を見やるが、流石にそこまで遠くは見通すことができずに、そんなことを問いかける。

マーナ > 「そう、鍛錬」

こくこく頷いてからがっしりした馬と、お人形のように可憐な少女を見上げて。

「アタイはこの先の山小屋を借りてるよ。この山に昔山賊王って呼ばれてた山賊がいてさ。
その人が山のあちこちに宝物を隠してるらしいんだ。
アタイはそれを探しにしばらくこの山を探検してるの」

尻尾をパタパタと左右に振りながら、楽しそうに現状を語り。
集落はなく一人で山奥に間借りしているようだ。

チューベローズ > 「まぁ…」

尻尾をパタパタと左右に振る相手を見ると自分が可愛がっている魔狼達を思い出す。

「あらあら…そんなことを渡しに行って良かったのかしら?」
財宝には興味が無いが、ついつい楽しそうな相手を見るとそんな言葉を悪戯っぽく問いかける。
相手の鼻が人間以上であれば少女から漂う甘い香りや魔狼の匂いも嗅ぎ分けられてしまうだろう。

「しばらく… 寂しくないのかしら?」

なんとなく気になったこと、悪戯な笑みは何処かへやって、大きな瞳で相手を見詰め問いかけた。

マーナ > 「有名な話だし、山頂付近は魔物も強いからね。本気で探してる人はあまりいないから別に隠すようなことでもないよ。アタイも興味半分、訓練半分って感じだし」

背負子を背負い直して、小屋に向けて歩きながら会話を続ける。

「寂しいかー、あまり感じたことないかな。気がついたら一人だったし、仲間とか家族がいるわけでもないしね」

彼女から感じる甘い香りなどは鼻に残るが、馬のにおいが近くにあるせいか狼の匂いはあまり感じず、さして気にも止めずにいて。

チューベローズ > 相手の言葉に少女は楽しそうに笑みを零す。
「ふふふ。 確かにその気持ちで有ればなんだか楽しそうね…。」

と、コロコロと前向き?な相手の言葉に頷き。
馬は相手と並びカッポカッポとゆっくりと道を進んでいく。

「そう…。 そういうのも確かに気楽ではあるかもしれないわね…。」
気が付いたら一人と聞けば、少女は相手を見ながら小さく頷き、そんなことを言いながらも自分も自分で気楽にやりたいことをして過ごしてはいるのではあるが。

「ここで、出会ったのも何かの縁ですし、貴女のお家に遊びに伺ってもいいかしら? 紅茶やお菓子ぐらいならありますよ?」

一人暮らしの山暮らし、そういった刺激に飢えているだろうかと尋ねてみる。
それは何よりも少女が暇だったことも大きいが…。

マーナ > 「アタイはまぁ気楽かなー、戦うときも仲間を守る事もないし…ん?家に来るの? いいけど、なにもないところだよ?」

なんもない寂れた小屋。あるのは簡素なかまどとスノコベッド、そして水瓶くらいのもの。
そんな家とも呼べるようなものではない場所だけど、きてくれると言われたら内心嬉しくて、何もないアピールしつつも尻尾はぶんぶん左右に振れてしまう。

チューベローズ > 「ふふ。確かに貴女は強そうですものね…。
えぇ、ちょうどこの子も休憩をしたいでしょうし。
私もゆっくりお茶でも飲もうかと思っていましたから…。」

何もないアピールをしつつも、尻尾が左右にぶんぶんパタパタ振れば、少女は楽しそうにその様子を眺め。

「何か食べたいもの等ありますか?」

マーナ > 「食べたいもの、食べたいもの…最近木ノ実とか山菜ばっかり食べてたしなぁ…」

お肉、お菓子、ケーキ…色々欲望はあるためムムムと唸りながら夜道を歩き、しばらくすると掘っ建て小屋が見えてきた。
結局答えの出ないまま小屋にたどり着くと、テーブルの上にあるランタンに火を灯し、かまどに薪を入れて、暖を取る。

「いざ食べたいものってなかなか出てこないなぁ…君は好きなものってあるの?」

チューベローズ > 「狼さんなのに、木の実と山菜ばかりって…」

苦笑いを浮かべながら相手の体が心配にもなる。
色々な欲望に唸る相手の後を突いていけば、見えるのは掘っ立て小屋。

少女は馬の背から慣れた動作で降りると、ぽんぽんと馬を撫で体を離し相手の後についていく。

もしかしたら自分の家の小間使いの部屋と同じぐらいかしら、等と考えながらもかまどの薪が炎を揺らめかせれば、どこからともなく薬缶やらポットを取り出し始め。

「そうね、今なら紅茶に、お茶請けのクッキーかしら。私が変えるまでに思いついたら次遊びに来た時にもってきますわ。」

そんな言葉を告げながら、少女はとりあえず紅茶の準備を始める。

マーナ > 「お肉って簡単には手に入らないんだよ…イノシシかクマでも出れば嬉しいんだけど」

背負子を外して外套を脱げば、民族衣装のような格好。
幾何学模様の入った服で薄着なのかボディラインは強調されている。

「紅茶…そういえばあまり飲んだ事ないかも。でもコップあったかなぁ…」

確か木を削って作ったやつが…と手作り感のあるコップを出してきて、ベッドに腰掛けて。

「そういえば名乗ってなかったね。アタイはマーナ。狼族だよ」