2018/05/16 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 穢れ孕みし山中」に紅月/コウゲツさんが現れました。
■紅月/コウゲツ > ーーーから、ころ、から…ずもももも……
嗚呼…頭が痛い、足が重い、吐き気がする。
いつもぽわっと笑みを浮かべ、あちらこちらをキョロキョロと楽しげに散策している紅の娘は…何だか非常に気だるげに、むしろ少々顔色悪くさえあるようで。
「なに此処、何をどうすれば短期間にこんな穢れる訳…?
……っ、うぅ、気持ち悪…」
そう、何故そんな状態で山歩きなぞしているのかと言えば…ギルドにて奇妙な依頼書を見付けたからで。
曰く、獣が凶暴化しただとか。
曰く、植物が変質しただとか。
また曰く、謎の病が発生しただとか。
麓の住民達が困り果て、どうにかこうにか金子を工面しギルドに駆け込んだらしい。
その山は以前物見遊山で入った事があり、此処の山菜は美味しいし動物達もたくさん居るわでお気に入りの場所の一つだった。
強いて難点を挙げるなら、たまに山賊に絡まれるくらいか。
「この間来たときは空気は清いし、大地や水、植物からも美味しい氣がバンバン出てたじゃん…黒いよ、超ドス黒いよ!
何かもう耳痛いし若干目がしぱしぱするよぅ!」
とぼ、とぼ…誰にでもなく愚痴りつつ、淀みの方へ、澱みの方へと歩いてゆく。
ただの人間には普通の山に見えるだろう其処…紅月には森の精の悲鳴や動物達の苦しみ呻き、はたまた怨嗟の声なんかの阿鼻叫喚が響き渡るように聴こえ。
大地から、木々から、腐臭でも漂うかのように立ち上る瘴気が見えていた。
父が山神なのだ、さもありなん。
自分自身は穢れにも強いものの、騒音オーケストラや空気の悪さからの二次被害までは避けられず…けれども音を遮断するのは不用心なので、こうなった訳だが。
…これは、ひどい。
■紅月/コウゲツ > 暫し歩けば水音…と、蒸気のように立ち上る穢れた色。
やっと、それっぽい所に出た。
いやさ単純な穢れならもうそこらじゅう、足元さえそうなのだけれど…そんなちょっぴりを祓ったところで何にもならない。
臭いを絶つなら元から、だ。
原因をどうにかしなければ…場合によっては一時凌ぎにもならないどころか、表面だけ綺麗で中身がグジュグジュに腐り果てた状態になる事だってザラにある。
真っ直ぐ歩み行けば、それは小河だった。
…河が、穢れている。
「うへぇ…お腹壊しそう」
実際お腹を壊すだけじゃあ済まされないのだが、飲んでみた訳でもない彼女が知る由もなく。
げんなりとした顔で、上流を見る。
…恐らく、この河に沿って行けば何かしらにブチ当たるだろう。
それでなければ、またアテもなくさ迷う事になる。
少なくとも、雨が降る前にどうにかしなくては…こんな状況で雨に降られたら山から染み出した水が更に近隣に広がり、どうにもこうにも面倒になる。
ご案内:「九頭龍山脈 穢れ孕みし山中」にハーティリアさんが現れました。
■紅月/コウゲツ > 「……、…マジかー、そっかー。
こりゃあ病気にもならぁなぁ」
えっちらおっちら歩いて進み…辿り着いたのは、源泉。
おそらく水源なのだろう泉…一見美しい其処は、紅月から見れば澱みきったヘドロの沼ようだった。
「……コレ、浄化すんのかぁ…」
浄化方法にも色々ある。
例えば、退魔師のように強烈な邪気祓いでパァンとブッ飛ばすもの。
例えば、魔導機構を通して濾過するもの。
例えば、呪術師のように薬草や土地の精霊の力を借りて浄めるもの。
では、紅月はと言えば…
「嗚呼…致し方ない、なぁ。
人間達、ものすんごく困りそう、だもの、なぁ…ハァ」
しゅる、しゅる…衣擦れの音。
帯をとき、紐をとき、着物を脱ぎ落として…ついでに簪や髪飾り、封魔の装飾具を全て外す。
身に付けたものは純白の長襦袢と足袋一丁。
東の果ての文化を知る者には入水自殺の現場にも見えるかもわからない…けれど幸い、ここには自分一人である。
見ている者がいたとしても、こんな所に来るのは動物か精霊の類いだろう。
ぱしゃ、ぱしゃ…泉の中へ、進む。
澄んだ水面を進んでいるというのに、まるで汚泥が身体中に纏わりつくかのような不快感。
半ばまで進み、自身の変化…角や耳、爪などを隠した状態であるが、それを解く。
…そう、紅月の浄化の仕方とは、もうそのまま自分が浸かる事。
大地の加護による濾過、炎の加護による煮沸…どちらにせよ浄水にはピッタリで。
ついでに治癒の力もあると来れば、もう下手に術やらで試行錯誤するよりずっと手軽だった。
「……、…ぅ、くらくらする…」
無論、穢れにどっぷり浸かるのだから、その負担は酷いものだが。
■ハーティリア > 「うわ……なんだこれ。」
錬金術の材料でも収拾しようと山に来てみれば……穢れた魔力がそこら中に散ってこれは酷いとしか言いようがなかった。
山の上空、箒に横乗りの腰かけてふよふよと浮かんでいる女性じみた風貌の男。
「いやこれは……流石にほっといたらまずい、か? 動植物全滅されたら収拾に困るしなぁ……おや。」
そんな事をブツブツ呟きながら、穢れの源泉らしきヘドロのような泉へと魔力の流れを頼りに箒で操った降下すれば……純白の襦袢を穢しつつ泉に漬かる女性の姿。
……変化を解いて浄化を始める姿を見れば……うへぇ、と舌を出した。
「うわぁ……あれを取り込んで浄化する気か?……きっつ。」
穢れに浸り浄化している鬼女らしき姿に、自分にはできないとブルッと一つ身震いしながらも、ほとりにすたりと降り立って。
「いやぁ、無茶すんなぁ姉ちゃん……ってか、良く穢れ堕ちしねぇなぁおい。」
普通なら、穢れに呑まれてえらいことになりそうなものを……と、泉のほとりで感心半分呆れ半分に言葉を投げかけ。
■紅月/コウゲツ > すた…何かが着地するような音に眼を開く。
動くのも億劫で、首だけ動かしてそちらを見れば…えぇと、これはどっちだ。
お胸がまな板だと判別できんじゃあないか。
とにもかくにも、何かしらの金属でできたホウキを持つ人物…ウィッチだとかウィッカだとかいうやつだろうか。
「……、お兄さんかお姉さんか、わかんないけど…今、この辺はヒトには危ないよ……?」
何故こんな所に…おもわず眉をひそめる。
とりあえず、忠告だけ先にしておき。
「私は、まぁ、血筋が変わってるから…ね。
…多少、無理は効くんよ」
いやまぁ凄くハードモードだけれども、さすがに、人前ではちょっと格好つけたいじゃないか。
冷や汗を流しつつ、笑顔を浮かべてみる。
■ハーティリア > 女にもなれるけど……というより、実は女性の体のが本体だが残念ながら精神的には男だ。寝起きにいっつも性転換の術を使わなきゃいけないのが面倒くさい。
胸はぺったんこ……といいたいが、ちょっと絶妙な膨らみがなくもない。
「俺は大丈夫よ、ヒトじゃあないから。……他の人には内緒よ?」
なぞと、人差し指を立ててヒミツ、のポーズ。なんとなく絵になる程度には、容姿は整っていた。一応、絶世のなんたら……とついても名前負けしない程度には。
「……それより、冷や汗すごいじゃねぇの、そっちこそ大丈夫にゃあ見えねぇけど?」
なんで淫魔……魔族の自分がぞっとするような穢れの塊に突っ込んで浄化しようと考えたのだろう、他に方法無かったのかと思わざるを得ないが、まあそれは後回しだ。
「ほら、手伝ったげるから、さっさと終わらせちまおう。流石に高見の見物は寝ざめが悪いから。」
そういうと、手に持った箒をクルリと円を描くように回し、胸に下げたペンダントから赤い宝玉を手に取れば。
『焔よ焔 汝は憤怒の化身にして業火の女王 砂漠にて8000の命を焼き払いし大火災の顕現 名をイフリータ 穢れを嫌う汝の怒り 今ここに呼び起こして 不浄の穢れを焼き祓わん……いざや聞かん? イフリータウォーク!』
詩のように呪文を謳い上げ、箒で描いた円の中心で紅い宝玉を掲げ、そのから一瞬、エスニックな美女の姿が見えた直後、ゴウッ!と紅月の周囲……ヘドロを巻き込むように水底から火柱が立ち上り、ジュゥゥゥッ!と水ごとヘドロが蒸発する音がする。ただし、紅月の周囲の水も数秒ではあるが、熱湯並に熱くなるかもしれないが、それが過ぎるころには、おそらくヘドロの半分くらいは、不浄を嫌う火の女王の花道で焼き祓われているだろう。
■紅月/コウゲツ > ふむ、ヒトではない、のか…
種族を推察する余力など今は無いが、ヒトでないなら万が一動物に突進されるくらい平気だろう…たぶん、きっと。
「いや、まぁ…ホントは結構しんどいかも?」
ハハハ、冷や汗を拭う事もせず思わず苦笑して。
けれど『手伝う』と告げた後に続く召喚の謌を聞けば、其処に炎の気配を感じとり。
ならば、と。
我が身に秘めし火精霊の加護を顕現せしめんと。
「…女王よ、共に踊りましょうぞ」
愛用の鉄扇を2柄、虚空より引きずり出してバッと開き…その場で一つ舞う。
炎を、その身に纏いながら。
扇の動きに合わせて、女王の残り火と自身との炎が混じり、穢れを焼き祓う。
舞い終わり扇を閉じる頃には、もうすっかり綺麗になっている事だろう。
「…は、はぁ…っは、っ………ふぅ…ありがとう、正直助かったよ……」
もう殆ど水嵩のなくなった其処に膝から崩れ落ちるようにへたりこむと、魔法使いを見上げてへらりと力なく笑う。
■ハーティリア > 「そりゃあ、そんな穢れの中に突っ込むとか、魔族のおじさんもドン引きよぉ。」
しんどい、と本音を吐露する鬼女にそりゃそうだろうと眉根を寄せるが、……精霊と災害の化身 二つの炎をまとって舞い踊る彼女は、まさに水も滴るイイ女と呼んでも良いくらいには、美しかった。
ヘドロが嫌な臭いをさせながらも蒸発していく……巻き込まれた泉も随分と嵩がへっているが、まあ致し方ないだろう。
「あい、お疲れ様……アレ、本当はアンデットを焼き払う術式だったけど、上手くいって良かったわ。」
泉の真ん中でへたり込む女性を、ずるずるとほとり迄引っ張り、口に甘苦い丸薬をぐいと押し付けて。御姫様抱っこ?口移し?おじさんにそんな気遣い求めちゃいけない。いや、必要ならするけど、彼女なら必要なかろうと思っただけだが。
「ほれ、回復薬。」
丸薬を押し付けた後に、水代わりに栄養ドリンクのような黄色い液体の入ったフラスコも差し出して。正真正銘、液体も丸薬もただの回復薬である。
■紅月/コウゲツ > 「あーれぇー……んぐ」
ずりずりと引き摺られつつ、冗談めかして言ってみる。
ほとりに上半身をのせると、何やら丸いものを突っ込まれて黙らされた。
何だろ、兵糧丸っぽい?
ちょっと舌で味わってたら黄色い液体を渡された…回復薬、魔女のポーション的なアレだろうか。
すんすん、と、つい興味津々で匂いをかいでみて…ぐいーっと飲み干す。
「…、……ぷはっ、あー…御馳走様です」
飲みきったぜ、と言わんばかりに軽くフラスコを掲げてみせる。
きちんと空っぽだ。
「私、紅月っての。
ピンチに駆けつけてくれたヒーローのお名前、聞いていい?」
畔にゴロンと転がったまま、首を傾げてにこりと笑んでみせる。
■ハーティリア > 「お粗末様。なんならご飯も食べるかい?……それにしても無茶するねぇ、精霊でもあんなのまともに浴びたら下手したら発狂しそうなもんなのに。」
まあ、それにしては結構簡単に焼き払えたが……解呪の難易度自体は低かったのだろうか。同族かどうかはわからないがやらしいことするなぁ、などと内心考えつつ。
「ん?生憎と俺は薬草取りに来たタダの魔女で、ヒーローではねぇけど、ハーティリアよ。」
よろしく、と微笑み返すと、ポシェットから弁当箱を取り出して食べる?と首を傾げ。
■紅月/コウゲツ > 「わぁい、ごはーん!」
嬉々として、そりゃあもう大喜びで受け取る。
色々終わったらすっかり腹ペコだったのだ。
「んむ?
はーてぃりあ、ハーティリア…ん、ハーティさん!もしくはハーさんだ!」
うんうん、と一人納得したように勝手にニックネームをプレゼントし。
「……、…んー。
『助けて』…って、聞こえたから…かなぁ?
森が、妖精が、動物達が泣いてる声…放っとけなくて。
あ、おいしー…幸せ~……」
ごろごろ、もぐもぐ…『無茶するねぇ』と言われれば、とりあえず行動に至った理由を話し。
…襦袢は肌に張り付いてるわ非常にだらしのない格好だが当人は気にする様子もなくお弁当を頬張り、のほほ~んとしている。
「お弁当食べ終わったら大地を癒してあげないと…草木がみーんな宜しくない事になってるから。
ハーさん、薬草取るならその後にしなねー?」
頬を食べ物で膨らましつつ、首を傾げて。
■ハーティリア > ちなみに、弁当箱の中身はサンドイッチである。焼いた薄切りの豚肉に卵やレタスその他を挟んだミックスサンドが紅月の腹を満たし。
「あぁうん、それで良いそれで良い。よくハティとか呼ばれたりするねぇ。」
ニックネームをプレゼントされると、割とそう呼ばれているのか苦笑いして小さく頷き。
「あぁ……そういう声が分かるって、こういう時しんどいよなぁ。……だからって、他にやりようはあったろうに……っていっても、まあ終わった事だし、良いかね。 喉詰まらせんなよ?」
と、ごろごろもぐもぐしている彼女の傍に一応水筒も置いておいて。明らかにポシェットのサイズより多くの質量が入っている気がするが、気のせいだ。たぶんきっと。
「あ~、まあ薬草取りは出直せば良いだろう。癒したばかりの植物なんて、採っても魔力不足だろうし、別に今日明日必要なもん取りに来たわけでもねぇしな。」
言いながら、自分もサンドイッチをつまんで、もきゅもきゅとお昼にしよう。
「まあそれに、それとは別に貴重なもんは手に入ったし。」
と、取り出した空き瓶に、穢れの名残だろう、湖のふちに転がる、黒い泥が渇いたような土の破片ををからころと手袋ごしにつまんで放り込んでいく。
■紅月/コウゲツ > 「実際辿り着く前に軽くグロッキーだったわ…ん、やりよう?
…んーと、私は異界の、火精霊・地精霊・山神の鬼神の混ぜ物でね?
大地は水を剋し濾過するし、炎はさっきの通りで…下手にあれこれ考えるより、さっさと水遊びでも始めた方が建設的かと思って」
むぐむぐ、ゴクン…あっけらかんと話し始める。
力業感は否めないが、実際それが一番早いのだからしょうがない。
穢れの名残を拾う姿を見れば微妙な顔をし。
「…それ拾うの?
何か私さっき若干煮込まれてたし、ダシ出てそうでヤなんだけど」
うぅ…と唸りつつ欠片を睨む。
そんな事したってどうしようもないけど。
■ハーティリア > 「また色とりどりのミックスだねぇ。半人半鬼は見た事あるが、そこまで折衷なのはお目にかかるの初めてだわ。……いやそれならさ……例えば『川』を一時的に塞いで、泉を周りの地面ごと『釜』に見立てて火精の力で煮詰めた方が負担かるかったんじゃ……。」
まあ、彼女が見立ての呪術を扱えれば、の話だし。負担が無い分それはそれで魔力の消耗は激しかろうが。
「ん~?まあ、大量にあると困るけど、こういう欠片なら良い素材になるからねぇ。呪詛の触媒にもなるし。」
からん、と目に付く欠片を放り込めば、そのまま空き瓶に蓋をしてポシェットにしまい。
「さて、腹も満ちたし空気も綺麗になったし……俺はそろそろ行こうかねぇ。お前さんはどうする?」
空になった弁当箱を片付け、グッと伸びを一つしながら、襦袢が濡れままの彼女に問いかけ……はたと気付き。
「そういや忘れてたな……『風よ火よ 渇きを与えよ ドライング』」
指定した空間から水分を奪い取る魔法で、紅月の襦袢を一気に乾かす。副作用で、ちょっとお肌が渇くかもしれないが、それはほら、あとでスキンケアなりなんなりして欲しい。
■紅月/コウゲツ > 「うんと…婆様が火精霊で母上が地精霊、そんで父上が母上拐った鬼神と、そんな感じみたい。
だからほら、一族で私の角だけガーネットなんだよー」
ちょっと頭を下げて角を見せて。
「おー…釜、釜かぁ……言われてみれば。
阿鼻叫喚で頭痛が酷くて何も考えて無かったわ、次はそうしようっと!」
ハーさんナイスアイディア、と、パチンと手を叩いてにっこり笑い。
ハーティリアに伸びをしながら今後を問われれば、行き当たりばったりな鬼は首を傾げ。
「ん、どうしよ…なんか疲れちゃったし、マッタリしちゃったし……土地の治癒は明日出直そうかなぁ?
よく考えたら…あれだけの毒気の後にガッと回復したら、逆に土地が疲れちゃいそうだし」
悩んでいれば、男の魔法…襦袢がすっかり乾いている。
「んお?
おおっありがとう!
…ふふ、風邪ひかずに済みそうだわ」
胸元をポンポン叩いたり、くるりと背中を見ようとしたり…乾いたことに面白げにして。
折角だからそのまま着物を着始める。
■ハーティリア > 「ほうほう……なるほどねぇ。 あらほんと、鬼の角かぁ。爪なら剥いだこたぁあるけどなぁ。」
確かに珍しい、と見せられた角をまじまじと眺め。……良ければコンコン、と軽くつついてみたりもしようか。
「次が無いのが一番だけどな。めんどくせぇったらありゃしねぇ。……あ~、その方が良いだろうなぁ。今から豊穣系の権能なんて振るったら、お前さんのが干からびそう。巫女なりなんなり用意して、神事として交わるなら別だけど。」
自分が用意した回復薬は体力だけ癒すもので、魔力や霊力には意味がない。あれだけ盛大に浄化したなら、休憩なり補給なりしないと、魔力が枯渇するんじゃないか、と口にして。
■紅月/コウゲツ > 「いやいやいや、爪も剥がんといてよ…想像で痛いって。
頑丈でイイ素材なのはわか…っひゃうっ!
つ、角は突っついちゃヤーっ!
ザワッてした!ザワッてしたから!!」
困り顔で話していたが、角をつつかれれば、はしっ、と自分の角を掴んで守ろうとし。
「そうだねぇ、面倒面倒。
巫女かぁ…なんかこう、無理矢理やらせてるみたいで心苦しいから好きじゃ無いんだよなぁ、贄系は。
…アレだ、血を貰って回復する方がまだ抵抗ないっていうか。
いつもなら大地や木々から魔力貰えるのに、今回はそれがダメだもんなぁ…やっぱり面倒だわ」
基本お人好しな鬼神、地味に神事に支障をきたすかもしれない発言をポロリ。
参ったなぁと後頭部をかく。
「よし、王都帰るか…干物になる前に。
そんで誰かから血ぃ補給させてもらお」
一伸びし、軽く肩を回して笑顔。
■ハーティリア > 「まあ、剥いだっていうか、襲われたから凍結粉砕して爪だけ貰ったんだけど。 おや、可愛い声だこと。」
ククッ、と角を掴んで守る紅月に喉を鳴らして笑い。
「でもほら、物理的に喰うよりマシだと思えば……それにほら、悦ばせてあげればきっとWIN WIN? まあ、その辺の価値観はそれぞれか。 補給が多方面からできるのは羨ましいねぇ、俺の場合、精気一択だからなぁ。」
「そうしなそうしな、なんなら送ってやろうか?」
箒に腰かけてふわりと浮かぶと、空いたスペースをとんとんと軽くたたいて。
■紅月/コウゲツ > 「あ、それならいいや、自業自得だもの。
…うぅ、ハーさん意地がわるいぞっ!」
うーうー、と、大して威嚇になっていない威嚇をし。
「そりゃあまぁ…父上なんかは普通にムシャアしてたしなぁ。
う、win win…まぁ、うーん、男で抱くか女で抱くかは毎回悩む所ではあるなぁ、うん。
…え、精気?インキュバス、なの?
愛らしい系インキュバスって初めて見たかも」
思わぬ方向に話が流れていきそうだったが、相手の種族がわかればキョトンとし。
「え、いいの!?
うわぁ、うわぁ…魔女のホウキの空散歩!夢が一つ叶った!!」
キラキラと眼を輝かせて是非と頷き、ホウキに座ろうとし。
■ハーティリア > 「はっはっは、意地が悪くてごめんねぇ~?」
ケラケラと笑って威嚇する紅月をからかいつつも、問いかけられるとにんまりと笑み。軽く彼女の視界から自分を隠すように手をかざして右から左に……彼女の視界に自分が映るころには、無かった胸が張りだし、うっすらと笑みを浮かべた艶のある妙齢の魔女がそこに居て。
「こんな感じで、いちおう種族的にはサキュバスだけどねぇ?まあ、サキュバスとインキュバスはもともと表裏一体だけどな。」
はっはっは、と笑うと無かった胸がゆさゆさと揺れる。彼女が笑顔を浮かべて箒に跨れば、そのまま箒がふわりと空に舞い上がり。
「おや、そりゃあめでたい。じゃあ魔女と空中散歩とでもしゃれ込もうか!」
ぶわっ!と風を切って、山の上から一路、王都に向かって鬼と魔女を乗せた箒は飛ぶ。
■紅月/コウゲツ > 「おおおぉ!出るとこ出たっ!!
あぁ、そっか、どっちも相手の理想像を反映する夢魔だっけ」
うはぁすげぇ…感心するようにキラキラとした目で見詰めて。
「いやっほーぅ!ハハハ、高い高ぁい!!」
本来飛べない鬼のテンションは鰻登り。
騒がしい帰路は、さて、どのくらいかかったろう…?
■ハーティリア > 「俺の場合、それが災いして、地元で噂がねじ曲がって『男避けに男装してる美女がいる』って評判が広まったせいでなぁ……。」
ベースの肉体が女になっちまった、とぐぬぬと歯噛みしている夢魔の愚痴を聞かされたとか。
ご案内:「九頭龍山脈 穢れ孕みし山中」からハーティリアさんが去りました。
ご案内:「九頭龍山脈 穢れ孕みし山中」から紅月/コウゲツさんが去りました。