2018/04/15 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にジードさんが現れました。
ジード > すっかり暗くなった山脈を横断する街道の中腹付近に道行く影がある。
冬もそろそろ最高潮を迎えようとする山中は時に身を切るような寒ささえ感じさせる。
おまけに物取り追剥の跋扈する危ない場所だというのに、明かりを煌々と照らしながら
岩の上に腰を掛ける様子は存外に落ち着いたもの。手にした地図を覗き込んでいる。

「ここからだと野営できる場所はそう遠くはない、か。とはいえ護衛もいないのに動き回るのもな」

この当たりの山賊が活発になる事態は大体目算が付いている。
護衛でも見つかれば別だが、後数刻は動きが大人しくなるまで待とうと判断しての小休止だった。

ジード > 「獣除けの薬使ってるから、魔獣の類は大丈夫だと思うが…
 薬の値段と護衛の代金、つり合わせて考えると…どうだろうなあ」

右手で中身のなくなった瓶をひらひらと振って、ひっくり返してみると口天に引っかかっていた水滴が地面に落ちる。
それだけでジュッと何かが焼けるような音と共に強い臭気が一瞬たちこめた。
しかし鬱陶しそうに手で霧を払いのけるとそれだけでフッと風に吹き消え。

「このにおいは、もうちょっと改良が必要かなー。
 材料費もバカにならないし世知辛いもんだよ」

ジード > 「よし、っと。そろそろ山賊どもも動きを止める頃合いかな?
 あんまり余計な騒動に巻き込まれないように祈りながら帰るとしようか」

変なのに出くわしませんように、ともう一度ぼやくようにつぶやいてから
闇の中へと去っていくことになるのだった。

ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からジードさんが去りました。