2017/10/08 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にクトゥワールさんが現れました。
■クトゥワール > 世の中は広い。鏡のある場所は必ずしも室内とも限らない。
といってまんざら屋外というわけでもない。雨風は凌げるが、家屋ではない空間というのは存在する。
「賊の根城と言ったところか」
鏡越しに覗き見た光景が奇妙であれば、興味を惹かれる。どのような場所かと現れてみると、洞窟の中であるようだった。
むき出しの岩肌は所々が板で補強され、人の手が入っている事を伺わせる。
さして広くはない空間は個室として使われているらしい。炉のように使われている場所には火が燃えているが、人気はない。
「折角来たのだ。ご挨拶でもしていくとしようか」
低く通る声は笑みを含み、岩肌に反響して響く。
次いで靴音と共に、来訪者の影が動き始めた。
まずは通路に出てみよう。
■クトゥワール > 扉を開き、狭いスペースから出るとすぐにも壁にぶち当たる。
右に、左に。首をぐるりと見渡すが、通路状に長く通る空間の先は何れも暗闇に呑まれている。
気紛れのように所々に見える光は松明だろうか。
ステッキに魔力の灯が輝けば足元はマシにはなるが、それだけの事。
「この分では、仕事にでも出ているのかな」
ステッキを掲げ、通路を右手に歩き出す。松明や薪に火が灯っているからには、放棄された場所ではなさそうだが。
「留守番もいないようでは、大人数ではなさそうだな」
この場の主は、一人ではなさそうだ。
通路の灯は、複数人で生活するための配慮であろう。
といって仕事に出るのに番を残すほど余裕のあるグループでもない。そう見立てる。