2017/03/02 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にノーガルトさんが現れました。
ノーガルト > (片手に地図を持ち、あたりを見渡しながら。
ノーガルトは、あたり一帯に木々が生い茂っている場所でキャンプを張っていた。

すでに周囲は闇に包まれており、いくら目を細めても一寸先すら見通せはしない。
たき火を起こし、今日一日の足の疲れを落していた。)

「……かなり歩いたが……まだ先だな。」

(地図を見ながら、ノーガルトは軽いため息をついた。
かねてから調べていた成果、五つの陰の剣の一本がこの九頭竜山脈にある。
そのことを突き止めたノーガルトは、家族に事情を話したうえで、一人この九頭竜山脈に足を踏み入れていた。

この広大な山脈のどこかに、遺跡と洞窟がつながった場所がある。
その奥地に一本の剣が眠っている。

その情報を頼りに、ノーガルトはこの山に踏み入った。)

ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にシンシアさんが現れました。
シンシア > 真っ暗な森の中を揺れるカンテラの明かり

先程までは、木々の中からも月明かりが差し込んでたはずが、木々が生い茂ってきたからか
明かりが届かなくなってた
肩に大きめのカバンをかけて歩いてきた

場所はなんとなく、彼の話に聞いていたから
このへんでキャンプという場所も聞いていた、だから遠くに見える焚き火の明かりが
目指す人が居る場所だろうと、息をひとつついて
足を進めていく

ノーガルト > 『ノル…少し眠っておいたほうがいい。明日からももうしばらくは歩くことになる、休めるときに休んでおけ。』

(ダインの言葉は、いつも頼りになる。
危険な魔力を持つ者の探知、そして豊富な知識と冷静な判断力。
今まで、県市として生きてこられたのも、ダインの助言あってこそだろう。

だが、頼りきりになるわけにもいかない。
できる限り、自分で動くようにしているものの、やはりふとした時にはダインの意見を求めてしまう。
それに快く?答えてくれるというのも、理由の一つなのだが。)

「ああ、わかっている。……だが、飲み水だけは作ってくぞ。」
『……ああ、わかった。』

(飲み水の確保だけは、いつでも怠ることはなかった。
荷物になるからと、普段飲み水を持ち歩かないノーガルトは、かならず野営地で飲み水を作る。
川で組んできた水を、鍋で煮沸消毒して明日の分の飲み水を作る。
今、たき火の番をしているのもそのためだった。)

シンシア > 「よかった、やっぱりここだ」

魔力を感知する能力もなければ、ほぼ話からの記憶とだいたいのカンで進んだ森の中
焚き火のそばに、人影が動いてる
ついホッとして近づく足も早足になってくる

カランカランと軽いブリキのような金属音をたてながら
声をかけてみる

「ノールー?」

ノーガルト > 「………ん?」

(こんな森の中で、まるでブリキのような。
そんな金属音が鳴るようなものが自然界にあるはずがない。
だとしたら間違いなく、誰かがこっちに近づいているということになる。

こんな夜中に、そんな音を立てながらこっちに近づいてくる人物。
野盗だとしてもずいぶんと無警戒なものだ。
返り討ちにしてやろうと、ノーガルトは背中に背負っている両手剣、ディンに手を掛けた。
さて、何人くらいだろうかとその方向をにらみつけていると―――。

見知った声と、その主に目を見開いた。)

「し、シンシア!?…お前、なぜこんなところに!?」

シンシア > 声に気づいてくれた、やっぱり驚いてる、クスクス笑いながら近づいてく

「届け物に、きちゃった…すぐ、かえるから」

驚く彼に対照的に、こんな夜、森の中で楽しそうにしながら彼のそばに到着

「あのね…ノルにと思って」

カンテラを足元に置いて肩にかけてたカバンのなかをゴソゴソ探して
取り出してきたのは、小さなお酒の瓶とか包み

「お酒少し強いの、怪我したときに消毒もできると思って
 あと、これは肉まきのおにぎりと…りんご切ってきた」

山に泊まると言ってたから、出発のときにもお弁当のようなものは渡してたけど
明日か明後日かもわからない、追加で食べ物を届けに思い立ったまま行動にしてしまったわけで

ノーガルト > (彼女には、今回もすこし長く家を空けることになると伝えておいた。
かねてから探していた剣のうちの一本が、この辺りにあるという城右方。
さらに、そのことに心当たりがあったもう一人の家族の話。

それらをすべて統括して、その場所をついに探り当てた。
だが、方向音痴のノーガルトは一人でそこには決してたどり着けそうになかった。
だから、シンシアが気を利かせて洞窟までの地図を描いてくれた。

今は、その道の途中――――――。)

「……そ、そうか…。」

(確かに、彼女に作ってもらった弁当はつい先ほど、夕食として食べてしまった。
明日からはしばらく保存食でと思っていたところに、彼女からの届け物。
こんな暗い場所にたった一人とは――危険極まりない。

ノーガルトは、冷静を取り戻したのかため息をつきながら、頭を抱えた。)

「まったく……本当にお前は無茶ばかりする…。」

(その顔には、どこか苦笑めいたものも浮かんでいた。
よくよく考えてみたら、シンシアがこんな行動に出ないという保証はどこにもなかったのだ。
よく英場行動力がある、悪く言えば無鉄砲。
そんな彼女の性格を、自分はもうよく知っているはずだったのに。)

シンシア > 「ん…なに?」

彼が自分のことで頭を抱えてるなんて気づくはずもなく
カバンから取り出したものを並べて
軽くなったことと、一目でも顔をあわすことができた安心感から
こちらは自然とニコニコして返し

「じゃ…私、これで帰るね」

地面に置いてたカンテラを手にして、軽くなったカバンを肩に通し
軽く手を振り、邪魔をしないようその場を離れていこうと

ノーガルト > 「………待て、シンシア。」

(ここまで来ることも大変だっただろう。
ましてや、こんな暗い道の中を一人で帰らせるわけにはいかない。
野盗に襲われて、次の日になればバフートの折の中など洒落にもならない。

さすがのノーガルトも、彼女をこのまま返すわけにはいかなかった。
なんだか、まだ一緒に暮らす前のことを思い出す。)

「…明るくなってからにしろ、シンシア。今からじゃ危険すぎる。」

(離れようとするシンシアの手を、ノーガルトは取った。
このまま帰るよりも、今日一晩は一緒にいたほうがいいだろうと。
せっかく持ってきてもらった食料だ、肉巻きおにぎりは…明日に置いておくとして。
リンゴと酒くらいは、一緒にしていってもかまわないだろう。)

シンシア > 「ぇ…大丈夫、今来たみち戻るだけだし…
 それに…ノルが一人で行くってとこは私がいたら危ないでしょ?」

彼の配慮から、一人での探索の時は危険なときと聞いていたから
野盗や娼館へ売られる心配をされてるなど思うはずもなく
努めて明るく、平気な風に手を振って別れようとしてたら
その手を取られたのに驚いて

「大丈夫、ね?ノルの大事な探しものしてるとこなのに」

ただでさえ世話焼きの性格は普段から自覚してた
押し付けになってそうなことも多いのに、彼の心配は負担にさせてそうで
遠慮するように

ノーガルト > 「今は俺と一緒にいるほうが安全だ。……だからここにいろ。」

(ノーガルトは、常に危険を先に考えて一番安全なことを選択するようにしていた。
一人で旅をすることがほとんどだったことで、自分の身は自分で守るようにするためだった。

しかし、今その考えは自分だけのためではなかった。
家族にも、危険が及ぶかもしれないと考えると、必ず最善だと思われる行動をとる。
野盗や、夜行性の猛獣に襲われるかもしれない可能性。
それを考えると、やはりシンシアをこのまま一人で返すわけにはいかないのだ。)

「確かに…大事なものを探している。だが、だからと言って大事なものを失うかもしれないなら、俺はそっちを選ぶぞ。」

(危険が及ぶかもしれないならば、このまま一緒にいさせたほうがいい。
明るくなってからなら、おそらく危険は少しくらいならば消えていることだろう。
遠慮しているようなシンシアを半ば、強引に自分のそばへと引きとせると、そのまま座らせる。
その隣に、自分が陣取って煮沸した水を、火からおろした。)

シンシア > 「…でも…」

手を掴まれて、俯く
すぐ帰るつもりでいたのに、一緒にいることになると
彼が一人で家を出た意味がないような気になったのは
自分が夜に来てしまったからだと

「…ごめんなさい」

結局引き寄せられて、彼の隣へと座ることに
旅になれた彼だから危険認識には違いが出てしまうのだろう

安易に考えてたから、すぐに帰れば問題ないと思ってただけに
自分がした行動で彼にまた気をつかわせてしまったと

ノーガルト > (できれば日中、キャンプを張る前についてきたということならすぐに帰したかもしれない。
しかし、こんな夜更けになってしまってはさすがに、という案配だった。

すぐに帰れば問題はない、ということじゃない。
そもそも、ここに来るまでにも危険はいくつもあったはず。
怪我もなくここにこれたのは、本当に運がよかったとしか言えないだろう。

だが、それをあまり強くは言わなかった。
ノーガルトもわかっているのだ、彼女がなぜこんな行動に出たのかを。
温かい食事に、帰ってこれる場所。
その象徴ともいうべきシンシアなのだから。)

「…構わないさ。…実を言えば、酒を家に置いてきてしまっていたんでな。」

(だから、助かったと言えば助かったのだが…これは嘘だ。
テントの中に、しっかりと飲用の酒を準備してある。

だが、シンシアがここに来たことを後悔し、罪悪感を感じるならば。
そんな嘘をつき、彼女がここにきてもよかったと思わせるように持っていく。)

シンシア > 「ノルは、いつも優しいね」

その優しいのに甘えたまま、彼は…たぶんだけど優しい嘘をついてるような
お酒好きの彼のこと忘れたはずもないだろうと、半分くらい飲んでしまってるか
くらいには思ったかもしれないけど

隣に座り夜の森の静けさの音を聞く
真っ暗でわずかな明かりがあるだけ
不思議と怖さなと感じない、彼がいるというだけで恐怖感を感じることもなく

「じゃ明日の朝、起きたら家に戻るから」

彼の言葉と気持ちを受け取って、その言葉に従う
自分の押し付けのような行動を少しでも彼の負担にさせないように

ノーガルト > 「……惚れ直したか?」

(最近では、こんな冗談も言い合えるようになってきた。
どこか、以前よりも人間らしくなった…というのは、聊か言い過ぎだろう。
ノーガルトは元から人間であるし、それを忘れたこともない。
魔剣を持っているだけの、ただの人間なのだと常に自分に言い聞かせてきた。
何ら特別な能力もない、ただの人間だ。

煮沸した水は、明日の朝には冷え切っているだろう。
しばらくは、ふたをしてテントのそばに置いておく。

これで、今日やるべきことはすべて片付けた、後は寝るだけだ。)

「…ああ、悪いがそうしてくれ。俺も、できる限り早く帰るようにはする。」

(見つかって…もし持ち主がいないならば。
そう考えているのは間違いないのだが、帰るのは一体いつになることやら。
そのことだけは…シンシアにも理解してもらいたい。)

「ああ、そうだ……帰ったら温かいものが食いたいな。…そうだ、シチューがいい。」

シンシア > 「ふふ…それはもう、毎日
 シチュー、うんわかった」

隣に座る彼にコツンと頭を肩にあてる
冗談ぽく照れ隠しに返すけど嘘じゃない言葉

「ノル少し休んでいいよ、少しくらいなら私が見張りしててもいいでしょ?」

何か出来ること、今一緒に居れば
彼なら、寝ずに自分を休ませそうな気がして…
膝枕でもする?なんて呑気に膝をポンポンと叩くようにして
彼を少しでも休めるようなことを考える

ノーガルト > (毎日、その言葉に含まれている意味を、ノーガルトは察した。
深い意味ではないかもしれない、しかしその何気ない一言。
それに含まれている彼女の気持ち、それがすこしこそばゆく感じた。

だが、悪い気などしているはずもなかった。
彼女の言葉一つ一つ、それがノーガルトにとってかけがえのないもの。
それは、否定しようがないのだから。)

「……そうだな、じゃあ少しだけ見張りを頼む。」

(―――考えを読まれてしまっていた。
テントを張ってあるので、シンシアを底に寝かせて見張りをするつもりだった。
しかし、その考えを見事にシンシアに読まれてしまい、少しだけ敗北感を味あわされる。
仕方がないというか、シンシアがなんだかアピールしていることだし。
少し、その膝を貸してもらうことにしよう。)

シンシア > 「ふふ…うん、そうして?…少しでも休んでくれないと
 私が心配するでしょ」

彼も心配してくれるだろうお互いを想い会える大事な半身。
テント側へと移動しながら彼が膝に頭を乗せられるようにと

「ノルとも…長いでしょ、次に何をいうかくらい、わかっちゃうよ」

彼が言い出す前の先手
先に言い出したモノ勝ちな感じなことにも慣れてきたから