2017/01/29 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山中」にタマモさんが現れました。
ご案内:「九頭龍山脈 山中」にタマモさんが現れました。
タマモ > 【やっと入れた…!?先日はセッションエラーで入れませんでした、すいません】
タマモ > 九頭龍山脈、そこにあるどこかに通じているだろう洞穴から少女は姿を現わした。
すぐに出てくる予定だったが、思いの外に時間が掛かった…
はふん、と溜息を一つ、やれやれといった感じに空を見上げた。

「ふむ、一体どれくらい経ったのじゃろうか?」

疲れた、いや、それよりも…お腹が空きました、とか考える。
洞穴の入り口から、周りに茂る木々の中、獣道を歩き始めた。

「こういう時は、美味いものを食べるなり、喰らうなりしたいものじゃが…王都まで我慢かのぅ…?
さて、向か…ぬああぁっ!?」

てくてくと歩いている中、不意に声が上がる。
日の差さぬ木々の中を歩く中、その隙間から差した日の光が当った。
…うん、しばらく暗い中に居たのだ、いきなりの強い光は堪らない。

「うぐっ…妾は吸血鬼ではないというに…!?」

ぱっぱっ、と少し眩んだ目を軽く叩き、忌々しげに視線を上に向ける。
仕方ない、もう少し目が慣れるまでじっとしていよう。
そう思えば、適当に座れそうな岩か何かの上に腰を下ろした。

タマモ > のんびりと寛ぎながら、ひーふーみー、と指を折って思い出せるだけの日数を数える。
持っていた食料は3日分で尽きた、その後は、ある意味で空腹との戦いも…うん、考えるのはよそう。
別に食事を抜き続けたからといって、何かある訳ではない。
単に、次に食事が出た時になんか必死に貪り食べるだけである…きっと見た目があれだが、気にするな。
まぁ、または可哀想な犠牲者が一人出るだけかもしれない。
それも気にしたら負けである。
…何が負けなのかって?それも気にするな。

腰を下ろしたまま、近くを、遠くを、日の差す辺りを、と視線を向けて目を慣れさせていく。
引き篭もり経験なんて無かっただけに、どれくらいで目が慣れるのかいまいち分からないが。
しばらくの間をそうしてから、そろそろ大丈夫だろう、きっと、とか思えば腰を上げる。
あの場所を出るまでじっとしてる時間が長かったのだ、こんな場所でまた長い間じっとなんてしてられるものか。

タマモ > 「そういえば、ここは山か…」

今更感があるが、思い出したように呟く。
さすがに豪勢な食事は無理だが、繋ぎに軽く食べる山菜はあるかもしれない。
ふむ、と考える仕草。

「………うむ、少し満たすくらいはしておいた方が良いかのぅ?」

自然の中で生きる術も十分にある…というか、自分の世界よりも自然豊かそうなこの世界の住人より高いかもしれない。
という訳で、まずは山の幸でも、との結論に至った。
そうと決まれば行動は早い、少女の姿は茂る木々の中へと消えていった。

ご案内:「九頭龍山脈 山中」からタマモさんが去りました。
ご案内:「九頭龍山脈の奥深く」にファトムさんが現れました。
ファトム > ぱちぱちと、火の粉が飛び散る音が響く。
夜の森の中は本当に真っ暗闇で、たき火の周りの明かりくらいしか頼りになる物はない。

火のそばで、串に刺した魚を少女は眺めていた。
今日の晩御飯は、少し大きめの魚が2匹。
小食の少女からしてみたら、これくらいで本当にお腹いっぱいになれる。

それは、命をむやみに奪うことをしたくない少女にとってはいいことだった。
ほんの少しだけ命を貰って、いただきますをして明日の命を繋がせてもらう。
魚が焼けるのを待っている少女は、薄暗い空を見上げた。

静かな森の中なら怖いものは何もない。
人間が近寄ってきても、それが夜行性の動物であってもすぐにわかる。

ただ、今日は少し雨が降っていた。
座っている切り株は冷たくて、襤褸を着ているだけの少女の体を腰から冷えさせていく。

「……明日は、晴れるかな。」

空を見上げながら、前髪で隠れ気味の目は空を見上げた。
真っ暗で、どこまでも続いている漆黒の闇からは何もわからない。
わかるのは、まだ時折冷たい雨粒が顔にあたるくらいだった。

火の中に枯れ木を、まだ比較的乾いているそれを入れながら、少女は焼けた魚を食べる。
焼けた魚の腹を口に運び、嚙みちぎって何度か噛み締め、喉の奥へと通す。
お腹に入っていく命、申し訳なく思いながらも、少女は食べ進めた。

ファトム > 美味しいと思ってしまう、そのことも少し罪悪感が残る。
少女も生きている以上、味覚というものはどうしても存在してしまう。
命を、美味しいと思ってしまうのはとても浅ましいことだ。

だからと言って、不味いと言って文句ばかり言いながら食べるのもあまりしたくない。
命を貰ってしまった以上、ちゃんと残さず、文句も言わずに食べて供養するべきだ。

人間は、其れすらも文句を言う。
命を弄ぶように切り刻み、汚らしく食べてしまう。
あまつさえ、そのものを不味いと文句を言って残しゴミの中へと遺棄してしまう。
少女は、そのことはとても気に入らなかった。

だったら、なんで殺したんだと言いたくなってしまう。
あの日、貴族から逃げた日だってそうだった。

お母さんは、道端に捨てられていたことを思い出す。
必死になって逃げていたお母さんを思い出して、少女は少しだけ涙を流した。

「……お母さん…。」

少女は呟いた。
本当なら、ずっと一緒にいて笑って過ごしていたはずだったお母さん。
翼も無くさずに、ずっと幸せに暮らせると思っていた。
それを奪った人間のことを思うと、目が吊り上がる。

ご案内:「九頭龍山脈の奥深く」にオーリさんが現れました。
オーリ > 薬屋に薬草の採取を頼まれた帰り道
日が暮れて森の中で道を見失い、彷徨っていれば遠くに火が灯っているのが見えた
人がいるのであれば道を尋ねよう、と灯りの元へ警戒しながら進んでいけば襤褸を纏う人の姿を
火の傍に見つけた。雨が降っていることもあり、被っていたフードを取り、視線を人物に向ける

「すまんが道を見失って雨の中難儀している
 取り込み中、悪いんだが街道に出るには何方へ行けばいいか、教えてもらえると助かる」

要件だけを手短に伝えれば焚き火を挟んだ反対側、火の傍へ寄っていく
雨の中を彷徨い身体が冷えていたから火の暖かさはありがたい

ファトム > 「………っ」

誰かが近寄ってくる足音が聞こえてきた。
雨がだんだんと強くなり始める中ではあったけど、その足音はよく聞こえる。
フクロウも、今日はお休みをしていたみたいだ。

少女は足音がする方向を睨みつけながら、太もものミセリコルデを一本構えた。
こんなところにやってくるのは、ミレー族じゃなかったら奴隷狩りでしかない。
その固定概念から、夕食を中断してそのほうへと構えた。

「…………」

この間の、不思議な人間じゃない。
また新しい人間が、雨の中に迷い込んできた。
火の傍に寄ってくるのは構わないけれど、少女は一定の距離を人間から置く。

この間の人間で学習したのは、人間は不思議な術を使うことだった。
この人間もそうなのかもしれないと思うと、余計に警戒する。
ミセリコルデを右手に、逆手に構えながら少し低めに構えるのは、警戒の証だった。

「………街道は向こうだ、早く行け。
あと…ここのことは誰にもしゃべるな…しゃべったら、殺す。」

少女は、人間から距離を取りながら強い口調で言い放つ。
恰好からして、この男はただの旅人みたいにも見えるから、奴隷商人の護衛じゃなさそうだ。
だけど、人間は信用できないからできるだけ早くここから立ち去れと。