2016/10/21 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」に砕華さんが現れました。
砕華 > (外の空気は、めっきりと冷えるようになって来た。
日の落ちた森の中は、薄暗く、遠くを見通すことが、ほとんど出来ない。
ホウ、ホウと、フクロウのなく声が響き、幻想的な柄、孤独感と、不気味さを併せ持った空間となっていた。

そんな、森の中に、今のところは人のいない、小さな小屋があった。
脱衣場と、看板が掲げられている小屋は、複数の籠と、3段式の大きな棚があるだけの、非常に質素なもの。
その更に奥には、モワモワと湯下駄立ち上る、魔境かと思われるような、風景が広がっていた。

九頭竜山脈の名物、秘境温泉。
山の中に点在している、湧き出る天然温泉は、誰でも無料で使うことができる。
簡素な脱衣場が、設置されているだけだが、その効能は、マグ・メールでも噂になっていた。
肩こり、腰痛は勿論のこと、神経痛や疲労回復にも、一躍買っている。
ここで、旅の疲れを癒す、旅人や動物なども、よく利用している、白濁湯の温泉だった。

その、温泉の中に、今日は一人の女が、少し赤い顔で、疲れを癒していた。
衣類は既に、脱衣場で、丁寧に畳まれ、籠の中にしまわれている。
愛用している、長刀もちゃんと、壁に掛けられていた。
こんな山の中で、誰かが来るという考えはないのか、薬草を山盛りに入れた、籠だけはそのまま、外に放置している。

今日もまた、店に並べる薬のために、薬草採取を目的として、山に入った。
入ったはいいが、あまりに夢中になりすぎたために、気がついたときには、あたりが闇に覆われ始めていた。
空を見上げて、邦楽を確かめようにも、このあたりは背の高い木々に覆われていて、それも出来ない。
仕方なく、どこか一晩、過ごせるような場所はないかと、山の中を歩き回ること、2時間弱。
疲れて座り込みかけたところを、この温泉を見つけた。
正に、天の恵みといっても、過言ではないと、砕華は大喜びし、早速服を脱いで、畳んで、温泉で山歩きの疲れを、癒していた。)

「はぁ~~……生き返るね…。」

(「ゴクラク、ゴクラク」と、肩まで湯につかりながら、砕華は誰に見られることもない、蕩けた表情を晒していた。
開いているのかいないのか、解らないよう細目は、目じりが下がっている。
ほんのり、朱色に染まった顔は、既に体の芯まで、温まっている証拠だ。)

砕華 > (夜の帳は、すっかりと落ちて、あたりは真っ暗闇に染まっている。
ひんやりと冷たい風が吹き抜け、湯に漬かっていない体に当たり、心地よく体を覚ましてくれる。
あたりを見通すことの出来ない暗闇が、逆に心を落ち着けて、十二分に温泉を、堪能させてくれる。
正に、名湯といっても、過言ではなかった。

ぱしゃり、と湯を弾きながら、砕華は火照った体を、外気に晒した。
しなやかな色白の肌に、そこそこ発達した胸、引き締った腹に、つるんとしたお尻。
自慢できるような大きさではないが、形だけは誰にも負けないと、砕華は自負していた。
適度な運動と、しっかりとした食事が、美の秘訣。
軽く、胸をなぞるように両手を上げ、乳房を掌で隠す。
形と弾力、そして大きさを確かめるように、ニ、三度揉みしだき、納得したように、頷いた。)

「うん、今日もばっちりだね。」

(何が、ばっちりなのかはさておいて。
ボディラインを、その闇の中に浮かばせながら、砕華はとても、満足そうに笑った。
体から手を離して、縁側に腰掛けると、空を見上げた。
木の隙間に、ちょうど温泉があるのだろう、雲のない星空が、よく見えた。
満月ではないにしろ、少しだけ掛けた月が、ちょうど顔を出し始めている。
それだけでも、温泉の周りはぼんやりと、明るかった。)

「……老師のいった、通りだね。月も星も、どこに行っても変わらない。」

(少しだけ、細目が開かれる。
ブラウン色の瞳に、月を写し、それをテで掴もうとするように、空へと伸ばした。
勿論、届くはずもないし、届くとも思っていない。
今は遠き、故郷で、自分を送り出してくれた、老師と両親を想う。)

ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にラウラさんが現れました。
ラウラ > (名湯……この娘にとって、入浴、と言う行為そのものが好む部類として挙げられるのだが、こと露天、つまりは屋外の湯、となれば好感度と興味が追加されようものである。故に、と、聞きかじった場所へと赴こう、そう思った所までは、ごく自然な発想だった。問題は……)
…………何処、此処……?
(薄暗く、人気も乏しく、なんとも、と思い始めた頃合にそんな情けない言葉が零れた程である。各種探査の術式により敵対反応への抑止を含め、念のための方向探査も起動済み、故に迷子、と言う事態にこそならなかった、が―――予想以上に、何も無い。こんな所に、と、折れかけた所で鼻腔を付く湯の香りに、薄ぼんやりと見える、恐らくは、建物。やっと目的地かと辿り着いた所には、湯殿特有の籠の類。先客は、と、ついつい籠の中身を目線で追えば、あまり見ない類の布が収まっているものが一つ、といった風情に納得半分心細さ半分である。それでもココまで来たのだからと己も着衣を脱ぎ去ると、中身の入っていた籠からそう離れていない場所に全て畳んで放り込み―――僅か、迷った末にタオルは手元に抱えただけで子やを潜り湯煙真っ只中へと歩み入る事となった)
えーっと、こんばんわ、よね。……誰か、入ってると思うのだけれど、あってるかしら?
(明瞭ならぬ視野にて捉えられたのは、女性か、と推測できるシルエット止まり。それでも異性ではないのは好都合とでも思ってか、きょろりきょろりと見渡す視線は気配を探っての代物―――だが、問題点、そんな状態なものだから柔らかな膨らみは外気に晒され、桜色の蕾も湯煙の具合によっては見えてしまうだろう程、下肢の方は今の所、持参したタオルが目隠しとなっているだろう、そんな無防備さであった)

砕華 > (外の空気を、冷めてきた湯を纏っている身体に晒すと、さすがに寒い。
砕華は、身体全身をもう一度、湯の中に浸す。
冷たくなり始めていた体は、湯のなかで痺れるような感触となり、全身が痺れるような感覚を受ける。
そして、すぐにじんわりと、身体全身が包み込まれるような、温かさに心が、癒されていく。

歩き詰めだった足は、既にその感覚を忘れていた。
棒になりかけていた足は、湯の中で解されて、疲れが一切合財、消えている。
体力に、あまり自信のない砕華だが、温泉の中でゆっくりと過ごしていると、その疲れも、吹き飛んでいた。

しかし、現時点で一つだけ、砕華には懸案事項があった。
それは、「着替えをどうしようか」という事である。
もともと、温泉ではなく、薬草が目当てで、山の中に入ってきた。
嵩張る薬草を取るのに、着替えなどいちいち、用意していられない。
暗くなる前に、山を下りようと考えていただけに、着替えを用意していなかった。
だからこそ、このように湯を浴びて、体を拭くものもなく、着替えもないときたら、濡れて帰るしかない。
湯冷めして、風邪を引く未来が、ありありと目に浮かんだ。)

「……温泉、気持ちいいけど、ちょっと困ったね…。」

(湯の中で、砕華はぶくぶくと、泡を吹きながら、苦笑していた。
疲れた身体の目の前に、温泉を差し出されたら、抗える心など皆無に等しい。
しかし、その準備をしていなかったのは、完全に頭の中から抜けていた。
下帯、サラシと、濡れたら困るものがあるし、まさかキモノで体を拭くわけにも行かず。

そんなことを考えながら、冷えた体を温めると、来訪者の声がする。
入り口のほうに、その開いているのかいないのか、分からないような視線を送る。
湯気でほとんど、体が隠れているが、その柔らかそうな胸と、先端の桜色、体つき。
女の子、しかも年下だというの歯、すぐに判別できた。)

「ハイ、お先に、いただいていますよ。」

(いない、と嘘をついても、キモノと長刀、そして薬草が入っていた籠を、脱衣場と外に置いてきてある。
すぐにばれるような嘘を、つくような性分ではないため、そのシルエットに、答えを投げかけた。)

ラウラ > その声の感じだと……同性ね、ちょっと安心しちゃった。私も、お邪魔してもいい?
(そう問うと己は持参したタオルを湯船の傍ら……恐らくは天然物なのであろう岩石の上へとひょいと掛けておく。単に濡れては厄介だ、との思考でもあるのだが、同性ならばコレを目隠しにと使う必要は、己の側から早々に消え去るだろうなぁ、なんて思考からの事である。
加えて、こうした湯にはタオルを浸けない物である、と、温泉利用の所作として聞きかじった知識も、その行為への後押しとなったのだろう。
結果、下肢を覆う布も退き、下生えの薄さを一時、垣間見えさせる事となろうが、同時に布状の物が掛け置かれた事も見て取れるかもしれない)
じゃ、改めてのこんばんわ、よね。……はぁ、これで噂がデマだったらとんだ骨折りになる所だったわよ……
(そろり、そろり、と、身を屈める動作が緩慢になるのは、今まさに己はこの夜気の中を歩いてきたからに他ならず、それが湯によってぴりぴりとした感触を伴って解されてくるものだから、心地良さを伴ってくれるが、一息にざぶんと潜れないのであった)
……うん、やっぱりお湯は気持ち良いわ。と、いう訳でご一緒しちゃうから、まずは自己紹介かしら。私の名前、ラウラ、って言うの。良かったら名前、教えて貰っても良いかしら
(湯煙越しから、次第に明瞭になるシルエット。……ある意味当たり前の展開ではあるだろうが、湯煙のベールから徐々に、先客の肌が見えてくれば内心、嬉しくなってしまうのは下心かもしれない。湯色次第では、と疼く心がちらりと湯面に下がる一幕もあったりするのだが、己が彼女との間合いを詰めきる頃も、まだこちらは胸下まで沈めた程度の浸かり具合。……張り良い肌には湯の雫は浮いている所までは少女らしさ、として方もつくだろうが、隠す様子の無い形良い胸の頂は寒さにか、それ以外の何かにか、僅かにツンと尖りを帯びている事が注視すれば判ってしまうだろう)