2016/08/25 のログ
■セリオン > 女の戦術は、極めて単純にして明確だ。
まず、近づいて捕まえる――捕まえたら、後は投げるも殴るも絞めるも折るも好きに選ぶ。
特に遠距離攻撃用の武器を持つ相手に対しては、近づくまでが勝負の肝要。
捕まえてしまえば、長い銃身の内側に体を割り込ませれば、弾丸が届くことは無い。
(――その理屈が通るなら、苦労は無い!)
その通り。近づけぬから、銃は厄介なのだ。
一つ目のメイスが弾かれ、後方へと飛ぶ。それを見もせず、あと一歩の距離。
然しその時、腹へ向けられた銃口――
下がるのは間に合わないが、左右の何れへ避けるにしても、走る向きを強引に捻じ曲げねばならない。
せめて二歩あれば、その道を選んだのだろうが、たった一歩の踏み切りで方向を変えるというのなら――
上。
「しゃっ!」
女は、もう一本残っていたメイスを、腹部へ向けられた銃口へ押し当てつつ、自らは跳躍した。
風の弾丸がメイスを打ち、先の一本より後方へと大きく吹き飛ばすも――
女はその上方を飛び越え、少女へ飛びかかっていた。
跳躍から落下へ転じる勢いを用いて、女は左足を突き出した。
狙いは、少女の顎先。砕くのではなく、鋭く弾き、脳震盪を起こさせるのが狙いだ。
5秒で良い。5秒、密着した状態で動きを止めさせれば――
如何様にでもできる武器は、まだ懐に一つ、呑んでいる。
■リーゼロッテ > 風の力を纏った魔法弾が彼女へと迫れば、これで勝負がつくと思っていた。
しかし、メイスを手放して更に上へと跳躍されれば、弾丸は彼女を撃ちぬくことはない。
「っ!?」
上へと逃げるのは想定外だったものの、バックステップしつつ銃口を彼女の方へと向けようとする。
再装填された魔法弾を大体の狙いで素早く放ったものの、つま先が顎を掠め、その勢いに脳が揺らされてしまう。
ぐらりと揺れる景色に気持ち悪さを覚えながら、よろりとう後ろへと後退する。
「ぅあ…っ…」
景色がぐちゃぐちゃになる中、どうにか戦おうとライフルを構えるものの、膝がふらついてしまう。
これではろくに攻撃ができないのもあり、しっかりと銃を握りしめながら銃口に魔法陣を描こうとする。
先程よりも明らかに緩慢な動きで茶色い魔法陣が浮かぶ中、虚ろ気味な瞳が彼女を捉えようと必死に睨んでいた。
■セリオン > 「取ったっ!」
脳震盪は、回復までの時間が速い。慣れたものなら数秒で立て直して向かって来る。
ましてや術師ともなれば、防御、回復に、どんな手立てを使って来るか分かったものではないが――
密着戦でなら、その数秒があれば事足りる。
ふらふらと後退する少女を追い、走り――女は素早く、少女の背後に回った。
背後から伸びる二本の手は、何れも顔の高さへ――
左手が、少女の鼻を抓む。
右手が、少女の口に、何か瓶の口のようなものを押し込み、中の液体を注ぎ込んだ。
瓶の中身は、一口に呑み干すには多すぎる量で、或いは咽て零してしまうこともあるだろうが、幾分かは喉へ入るだろう。
その幾分かで、十分だ。元より希釈して使うべき、濃度の強い媚薬であった。
「ふふ……これは利きますよ?」
実際、その媚薬の効果は、恐ろしい程に強く、そして回るまでも速かった。
自分が誰なのか、どういう人間であるのか、それを自覚する人格は、決して崩れることはないだろう。
だが、喉から胸へ、そして胸から血流に乗って全身へ広がるのは、燃えるような性欲の疼きである。
極限の眠気や餓えに意識では抗えないのと同様の、正気を焼く、快楽の火。
「竜の子の腹で、媚毒の成分だけを濃縮された、偶然の産物……
世に二つとない、希少なお薬です。たんと味わってくださいね……っふふ」
本来は水で薄めて、数滴分も飲ませれば事足りるような薬。格闘の合間とは言え、注ぎ込まれた量は、あまりに多量であった。
■リーゼロッテ > 意識がふらつく中、彼女の姿が目の前から消える。
どこへ行ったか、何時もなら簡単に追い切れるものの、景色が歪んでしまっては追いかけることも出来ない。
目の前へ伸びた手に気づいた時には遅く、鼻を抓まれ、強引に口を開かされた瞬間、何かが入り込む。
「っ!? げほっ…! ぅぐ…っ!」
少量だが、何かを飲み込んでしまう。
ブンッ!と銃床で後ろにいる彼女を打ち払おうと反転し、それからバックステップをする。
虚ろな瞳が徐々に彼女を捉え始めた瞬間、ドグンッと跳ね上がるような鼓動と、身を焼くような熱さが体を巡った。
忘れもしない、昔自分を壊してしまった媚毒の感触。
ぞわぞわと恐怖が背筋を走り、視点が定まった瞳に明らかな恐怖を見せる。
理性が焼け落ち、自分を見失う恐怖。
(「また…これ…? また、こんな…」)
また自分を踏みにじられる、自分だけでなく他の誰かも弄ばれる。
ぶちりと嫌な音が響くと、口の端から血が滴る。
自ら舌を噛んで傷つけ、激痛で僅かな時間を稼ぐと怒りに満ちた瞳で銃口を彼女へと向けた。
茶色い魔法陣は完全に形を成し、先程よりも強く魔力が込められる。
「死んじゃえぇっ!!」
殺すと自ら決めてトリガーを絞ると、魔石が収まっていた空薬莢の様なものが、銃身の上から吐き出される。
同時に魔法陣から放たれたのは拳ほどの大きさがある尖った岩の散弾。
人間が当たれば即死しかねない攻撃を放ったものの、直ぐに膝から崩れ落ち、身体の疼きに耐えるのが精一杯だった。
仮に弾が届いても、直撃する瞬間には砂となって消えてしまう最後の足掻き。
媚薬そのものに嫌悪を覚えた、少女の叫びの様に消えていく。
■セリオン > 背後からの拘束は、振り向きざまの銃床の打撃で打ち払われる。
然し、まだ距離は近い。それに、注ぎ込んだ媚毒の効力も有る。
無理に追い掛けるより、まずは獲物の様子を見ようと、女も一歩後退した。
さあ、見ている内に、目の前で、相手が媚毒に崩されて行くのが良く分かる。
あと少し、あと少しで獲物は喰うに程良く溶ける――と、待っていた矢先のこと。
その音は、体内での音故に、女の耳までは届かなかったが――口の端から零れた赤の意味は、直ぐに分かった。
「……あれ、これ、拙い?」
取り繕わない、素の感情であった。
目の前で構築される魔法陣と、そこへ流し込まれた大量の魔力。
女は、魔術的な防御手段を何も持たない。鍛えた体以外、防御の術は何も無い。
故に、己へ向かって放たれた岩の散弾も、その身で受ける他に手は無かった。
然し――それでも女は、狂人である。
左手を、左胸の前に置き、心臓の盾にした。そして右手の拳で、顔面へ向かう破片に殴りかかったのである。
果たしてその拳と、岩の散弾がぶつかった時、砕けるのはどちらであったか――
「うわぶっ」
結果的に言うのなら、衝突は無かった。散弾は衝突の瞬間、砂となって崩れたからである。
顔に砂を浴びながらも、その攻撃によるダメージは無く、せいぜいが一瞬視界を奪われただけのこと。
顔を手で払って砂を落とせば、直ぐにも獲物の姿を捕えることができるだろう。
そして女は、晴れやかに嗤う。
自分を殺そうとした相手は、この頃は少ない。誰も彼も善良で、自分を傷つけた相手に哀れみを持ってくれる者ばかりだ。
こうやってまっすぐな敵意を向けてくれる少女というのは珍しく――
「死にませんでしたねぇ」
――だからこそ、嬲りたくなるが、それだけでは足りないような気もする。
この、殺意という明確な意思は、決して折れないまま、いや寧ろ強くなって自分に突き刺さって欲しいとさえ、女は思うのである。
「殺せませんでしたねぇ、私が酷く憎いでしょうに。どうしたんです、そんなに体を震わせて。
犬のように発情でもしましたか? 貴女を言い訳できないように組み敷いて、犯してくれる雄をお探しですか?
生憎と貴女、随分しっかりとした服を着てらっしゃるので、どう触れていいかも迷っているんですが……」
おどけたような口振りで、女は、少女に近づいて行く。
先程と同じように、鼻の先が触れる程にも顔を近づけ、果ては唇までも重ねようとしながら――
「どうしました、私はこんな近くにいるのに、殺さないんですか?」
幾度も、少女を煽る。
■リーゼロッテ > あの時にしっかりと相手を疑って抗えば、仲間を助けられたかもしれない。
もう一人の人格が、壊れてしまった仲間を葬ったのを知り、泣き崩れた時もあった。
自分が躊躇えば、誰かが壊される。
だからと、やっと引き金を引けるようになったものの、また刃は届かず、悔しさだけが残った。
「はぁ…っ…はぁ…っ…」
息をするだけでも身体が僅かに服に擦れて、痺れるような快楽が走る。
その度に嫌悪感が沸き立ち、怒りに変わるのに一歩も動けず性欲に耐えるのが精一杯。
体中を触って、欲を発散したい。
嘲る言葉の通り、それこそ盛った犬のように。
それに耐えるだけで何も出来ず、気づけば唇に彼女の唇が重なっていた。
「ぃや…っ…!」
風の力も込められず、細腕で彼女を突き飛ばそうとするもか弱い娘と何ら変わりない。
嫌だ、犯される、嫌だと繰り返す中、脳裏にもう一つの人格が呼びかける。
自分が出て彼女を殺すと呟くも、子供のようにいやいやと頭を振って、それに逆らってしまう。
「やだ……やだっ、リーゼが…やらなきゃ、なんにもかわらないもん…リーゼが…やるから、出ないで…っ、やだ、やだ…っ!」
幻覚でも見ているような独り言を呟きながら、煽る彼女に抗おうと左手が何度も彼女を殴りつけようと振るわれるものの、拙い動きに弱い力では抵抗とも言いがたいだろう。
■セリオン > 目の前の少女は、誰と会話をしているのか。
自分か、それともそれ以外の誰かか――堪能した唇の感触を想い返しながら、女は見届けようとしていた。
振り回される腕は、子供のように非力。その手と、右手をそれぞれに掴み――
「ほら、犬は四つん這いでしょう?」
地面へと引き降ろす。
辛うじて腕に力が残っていれば、女の言う通り、四つん這いになって耐えられるだろう。
それも叶わぬほどの力ならば、腰だけを高くつきあげた状態にされてしまうことになる。
不幸にも――女にとっては幸いにも――少女の制服は、スカートを穿いている。
捲り上げれば直ぐにも下着が露わになる。
「誰に助けを求めているかは知りませんが……ああ、全く面白い。
殺したい私の前で、そんなちっちゃな子みたいにグズってしまって。
ほら、私の手が届きますよ。殺したいほどに憎い女の手が、貴女の体に――」
その下着も、あっさりと、少女の膝まで引き降ろされる。
露わになった秘所は、媚薬に当てられた熱が溜まっていることだろう。
外気に触れる感触、風に撫でられる感触さえ、愛撫と感じるだろう程の淫欲の疼き。
そこへ、女の指は、つうとなぞるように触れた。
淫裂を、中には割り入らない程の力で、下から上へ、陰核の裏までつつ、と指でなぞり。
上まで届けばまた下へと、幾度か往復し、少女の蜜を指に絡めて行く。
「ほら、もっと濡らしてください――そうじゃないと、ちょっと痛いかも知れませんよ?」
初め、その愛撫は両手で行われていたが、片方の手が離れた。
その手は、嫌だ、嫌だと何かを否定する少女の口元へ運ばれ、唇を割り開いて、咥内へと進むだろう。
媚薬で高められた秘所を、緩やかに愛撫されながら、自分の蜜が絡んだ指を咥えさせられる――
女は、少女に、恥辱を押しつけて行く。
■リーゼロッテ > もう一人の自分は、いつか消えてしまうと自ら伝えていた。
自分が確りと意識を持ってしまえば、二つも人格が要らなくなってしまう。
だから、自分が抗わないといけないと暴れるものの、力の弱い両手はあっさりと掴まってしまう。
「うぐっ……!」
引き下ろされ、されるがままに四つん這いにされていくものの、引っ張られる力に流されきってしまい、尻を突き出すような不格好なポーズになってしまう。
捲られたスカートの下には白地に薄い桜色のレースが飾られた可愛らしいショーツがあり、クロッチの部分は溢れた蜜をいっぱいに吸い込み、張り付いてスリットを晒すほど。
「助け…なんて、リゼが…出てきたら、貴方なんて…一瞬で、ひゃっ…ぁっ…!?」
膝まで無遠慮に引き下ろされたショーツは、クロッチとスリットの間に濃厚な蜜の糸を無数に垂らし、脱がすというよりは剥がすようなもの。
ぬちゃりと僅かな刺激が走ると、それに甘い声が溢れ、言葉が遮られてしまう。
スリットを焦らすように撫でられれば、それだけでも軽い絶頂に達するほどで、ビクビクっと体を震わせて耐えることしか出来ない。
陰核に指がかかれば、それだけでも振るえて、声も出せずにただ震えるばかり。
さらりとした愛液が割れ目を伝い落ち、嫌でも快楽を感じているのを晒してしまう。
「何を…んぐっ…ふっ…!?」
意味深な言葉に問い返そうとしたものの、蜜に濡れた指が唇を塞いでしまう。
口内に走る淡い酸味を帯びたそれが、何を口にさせられたか理解させられる。
嫌だとその指から逃れようと左右に首を振って逃れようとするも、身体を動かせるほどの力はもうない様だ。
ご案内:「山賊街道・バフ―ト近隣」からセリオンさんが去りました。
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ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にクロイツさんが現れました。
■クロイツ > 少し変わったモノを採取しようと九頭龍山脈の山中を歩いた帰り。
メグメールの森では採取できない物をそれなりに採取できた事に満足げに笑みを浮かべて草木を掻き分け街道へと出る。
「んー、やっと抜けた。久しぶりの山歩きは疲れるよね。
少し休んでいこうかな」
腕を軽く回して硬くなった筋をほぐせば街道を左右に眺め、良さそうな岩を見つければ近寄る。
その傍に採取物で一杯になった袋を置けば岩に腰を下ろし、水袋から水を口にして食事代わりの押し肉を齧り身体を休めながら山を見上げる。
■クロイツ > 塩味の強い干し肉を水で半ば流し込む様に食べ終えれば水袋を袋へと戻して。
木々の生い茂る山を右から左と視線を巡らせるように眺めれば、おそらく先ほどまで色々と採取したであろう場所がある筈の所をじっと見て。
「多分あの辺だったから次はここから真っ直ぐ上がれば直ぐかな。
後は面倒なのが出なければいいんだけどね」
採取中に出会った山賊、ついイラッとして山の栄養にしてしまった数人を思い出すが直ぐにどうでもいい事と頭から消してしまい。
どうせ来るなら狩りのできる物が良いと考えて。
今回は木の実や薬草の採取だったが次は動物を狩りに来ようかなと考えて山を眺め続ける
■クロイツ > 「そろそろ帰ろうっと」
休憩を終え立ち上がれば袋を担ぎ麓への道を降りていく…
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からクロイツさんが去りました。