2016/08/21 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道」にアナスタシアさんが現れました。
■アナスタシア > 奉仕活動の一環として訪れていた、とある村を辞したのは夜明け前。
途中迄でも荷馬車を出してくれようとした村人の厚意を気持ちだけ受け取り、
修道衣の上からフードのついた薄手の外套を纏い、編み上げ靴の足で地を踏み締めて、
予定では日暮れ前に旅を終えられる筈、だったのだが。
「――――仕方無い、わね。
暫くこうして居たら、治ってくれる筈だし…」
路傍に転がる岩へ腰を降ろし、溜め息交じりに見つめる右足首は、左と比べて
明らかに腫れ上がっている。
先刻、速駆けの騎馬兵の一団を危うく避けた際、捻ってしまった患部。
暫く休んでいれば、程無く治癒出来る程度のものだ、と思うが―――
陽が落ちてしまえば、此処が女の一人歩きに適した場で無いのは明らか。
気ばかり急いても致し方が無い事、と悟っていても、表情は暗く。
■アナスタシア > 他人の傷に比べて、己自身の傷や痛みが治癒するには、少しばかり時間を要する。
其の不便さにまた溜め息を吐いたが、其れで治癒が早まる訳でも無く。
――――己以外、人影の見えない街道に、蒼い闇の帳が降り始める。
立ち上がって再び歩き始める前に、ランタンを灯さなければ―――
――――然し其れも、未だ、少し先の話だった。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道」からアナスタシアさんが去りました。