2016/06/08 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にレティシアさんが現れました。
■レティシア > (九頭竜山脈のとある街道にて、大木に背を向けて座る見るからにして山賊姿の男がガタガタと震えて、悲鳴をあげている。男の視線の先には、山の中に不釣り合いなエンパイアドレス姿の女。
そして、その女の足元には、男の仲間であろう5、6人の男達が呻き声をあげて倒れている。
女は尖った靴の先で足元で呻いている男の鳩尾を蹴り上げながら)
あら、愉しませてくれるのではなかった?まだ眠るには早いわ…。
(女は赤い唇に指先を当て、クスクス笑いながら、震えている男の元へと、ゆっくりとした足取りで近づいてゆく。
震えている男がどうやら、この山賊達の首領らしい。
山を歩く若い女に狙いを付けて、いつもの通りに襲ってみたが、今宵の獲物はいつもとは違っていた。
脅すような声をかけても、女は泣きも命乞いもせずに、逆に愉しそうに笑みを浮かべて佇んでいて。
何か違和感を感じつつ、ジリジリと距離を詰めていけば、訳の判らぬままに、一瞬で仲間達が地面へと沈んでいく。
そこで、違和感の正体に気が付いた。こんな山の中で女のドレス姿が異常だと言うことに――。
気が付いた時には既に遅く、正気を保っているのは男だけになり。
女は山賊の前までやってくると、震える相手を見下して)
おバカさん…誰でも彼でも、襲えば良いってものではなくってよ?
(まるで襲う相手が悪かったと、相変わらず女は可笑しそうに笑みを零し――)
■レティシア > (足元で、「許してくれ」と山賊が命乞いをする様子に、女の笑みは更に深まる。
大の男が涙や鼻水を流しながら、命乞いをする姿に、女の嗜虐心も刺激され、紫水晶に瞳が細められる。
男の前で、軽く身を屈め、スっと指先を伸ばす女。
次の瞬間、女の指先はそれぞれ、細い刃物へと変わり、その先端は男の額ギリギリ、触れるか触れないかの所で止まり)
良い年をして、泣けば何でも済まされるとは思っていないでしょう?
…あぁ、動いてはダメ。動いてしまったら…額に穴が開いてしまってよ?
(にっこりと笑いながら、女が言葉を紡げば、男は「ひっ」と短い悲鳴を上げる。
どうやら、こんな所で足止めをされた女は非情に怒っているらしい。
ニコニコと山賊に笑いかけていても、その菫色の瞳は決して笑ってはいない。
さぁ、どうしようかしら…と悩まし気な声もあげつつ、山賊を脅す女――)
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にルーザリアさんが現れました。
■ルーザリア > 「どうやら先を越されたみたいだね?」
と、あなたの背後から女の声が投げかけられた。
そちらに視線をやれば、倒れ伏した山賊の一人の頭を興味深げに足で小突く女戦士の姿があるだろう。
革のレオタードに、同じく革製のロングブーツを身に着け、柄の長い、大きな戦斧を携えた燃えるような赤毛の女だ。
「あんたは……その感じ……あァ、魔族か。
なるほど、というわけなら賞金稼ぎってわけでもなし……。」
女戦士は、近くの岩にどっかと腰を下ろすと
無警戒に腰に下げた水筒に口をつけ。
「……アンタがそいつをどうしようが勝手だけどさ。
よければ、そいつの首だけ譲ってくんない? そこそこのカネになりそうなんだよね。
人間のカネに興味ある?ないだろ?」
■レティシア > (ふいに背後に現れた気配に、女はゆるりとそちらへと表情を向ける。
己が倒した山賊の傍に佇む女性の姿をしげしげと見つめる女。
その間も、目の前の山賊の額からは指先を引こうとはせずに、そのままに)
ご機嫌よう、赤毛のお嬢さん…。
あら、貴女はこの人達を狙っていたの?それは、ごめんなさいね?
(この場に不釣り合いな、呑気な挨拶を向けつつ、女は赤毛の女性へと、にっこりと笑みを向ける。
更に、譲ってくれと言う言葉を耳にすれば、顔を再び、目の前の山賊へと向けて)
…ですって?良かったわね、お前みたいな山賊でも、ちゃんと誰かの為になるわ。
あたしは、無駄な殺生はしない主義なの。
このまま、貴女に譲るから、好きにしなさいな…。
(あっさりと、女性へと目の前の男を譲ると告げれば、山賊は情けない悲鳴をあげる。
女は刃物の指先を引き、山賊から離れると、「どうぞ?」と女性に、片目を瞑って、促して)
■ルーザリア > 「ん、そうかい。なら遠慮なく。」
ふっ、と息を吐きながら腰をあげた女戦士は、
淀みなく斃れた山賊の頭目の前まで歩を進めると。
「あんたも運が悪いねぇ、魔族なんかに喧嘩を吹っ掛けるとはさ。
……ま、来世があるならもうちょっと賢く生きるこったねッ――とぉッ!」
戦斧が異様な唸りをあげながら宙を裂き、山賊の頭と胴を分かつ。
女はソレを、ズタ袋のようなもので乱雑に放り込むと、ごき、ごき、と首を鳴らした。
「あんたのおかげで仕事がすんなり終わって助かったよ。
ま、ちょっぴり欲求不満ではあるけれど、ね。」
戦いもなく、物足りないとばかりにひゅんひゅんと獲物を振り回してから、
あなたへと向きなおり、例の言葉を投げかける。
「あァ、よければ近くの酒場で一献どうだい。
汚いし、あんたみたいなのだとちょっと浮くかもしれないけどいい地酒があるんだ。」
■レティシア > (女性と入れ替わるように、女はスっと身を引いて、山賊を譲る。
女性が、大きな斧を振り上げ、先程まで己が脅していた男の首を撥ねる様子に、
顔を顰めて見つめているが、ちゃかりと返り血がかからない位置に佇んでいて)
いいえ、別に、お礼を言われる程の事ではないわ。
あら、こんな輩はまだまだ、いるわよ。それこそ、首を撥ねるのが飽きる位に…。
(女は銀糸を揺らしながら、首を左右に振って、己は何もしていないと告げる。
己を誘うような女性の言葉に、女はクスリと笑いつつ)
ごめんなさい…あたし、先を急いでいるの…。
また、会えた時にでも…ね?
(女は申し訳なさそうに眉根を下げると、もう一度、ごめんなさいと告げて)