2016/05/29 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にオーベさんが現れました。
■オーベ > (書物や日用品、雑貨といった物をたっぷりと詰めた背嚢を背負いながら街道を森の奥深くにある自宅へ向かう。足や腰、身体の至る箇所に疲労感を覚え、一刻も早く自宅へたどり着こうと足早に進むのだが、山賊街道、と言われる辺りに入れば、少し速度を落として周囲を警戒しつつ進むこととした。不幸なことに自分の他に道をゆく者はなく、1人トボトボと街道をすすんでいけば何やら前方が騒がしい。悲鳴と怒声が入り混じったものが耳に届けば、素早く街道脇の大樹に身を寄せて、そうっと、騒ぎの辺りを覗きこむように顔を出すと、今まさに、街道を行く行商人の頭上に鈍く光る三日月刀が振り下ろされ、うっ、と小さく漏らして視線を外した)…嫌な所に出くわしたな…(がっくりと肩を落とすと王都からの旅路の疲れがドッと襲ってくるようであった。ふう、と息をつきもう一度、大樹の陰から顔を覗かせれば、様子を見やる。簡素な鎧を纏った行商人の護衛が一名、血溜まりに伏し、生き残った数名が縛り上げられている。族は見える限りでは5名程…周囲を警戒するものが此処からは確認できないが、数名ほどはいるだろうか?)さて…どうしたものか…(多勢に無勢、隠れて見過ごすべきか、と、覗きこむようにしていた身体を大樹の陰に隠し、短く息を付けば、山側の茂みから、ぬ、と巨躯が姿を見せて視線があった)…あっ…(どうも、こんにちわ。と挨拶を交わすよりも早く茂みより姿を表した山賊が大樹に身を寄せ隠れた頭上めがけて片手斧を振り下ろす―――)
■オーベ > (一瞬にも満たぬ合間。生国の武術の達人達が言う所の刹那の間、頭の中で菫色の双眸と銀糸が頭にチラついた。走馬灯、というやつだろうか?等と冷静に考えているうちに身体が驚きに弛緩し、ストン、と腰が抜けた。頭上に向かって振り下ろされた片手斧であったが、既にそこに頭はなく、振り下ろされた斧が深々と大樹の幹にめり込んで、へたり込んだまま巨躯の山賊を見上げながら、ハッとしたように手にしていた杖の先を向け、眠れ、と短く簡素に魔術を行使した。片手斧を幹から引き抜こうとしていた男の全身が引きつるように一度、痙攣するとそのまま此方に向かって倒れこんでくる)うお、ああっ…!?(下敷きになりそうになるのを間一髪の所でかわせば、山賊は心地よさげに寝息を立て始める。ずるずる、と這いながらその様子を確認すると死にかけた恐怖に身を震わせた)ああ、クソッ…まだ、頭の中でチラつく…(ゆっくり、自分の中の恐怖を落ち着かせるように呼吸を整え立ち上がれば、下敷きになりかけ逃げ出した際に手から零れた杖を拾い直し、眠りに落ちた山賊の姿を確認する)…意外と愛嬌のある顔なのがまた、腹立つ…(杖の先で確りと寝入ったかを確認するべくぐいぐい、と顔を何度か突き、安全なことを確認すれば襲われている行商人の方へと意識を向ける………幸運な事に此方の騒ぎには気がついていないらしい)
■オーベ > (山賊の長らしい三日月刀を腰に下げた男が縛られ一箇所に集められた行商人の元を離れていく。見張りに残されたのは二名であとは離れていく山賊の長に付き従っていった…)2人ならなんとかなる…か…?(色々と考えてみたが、ヤバくなれば自分の安全を第一に、と方針を定めればそっと、街道の脇の茂みを慎重に進んでいき―――結局、この後、街道を偶然通りがかった大規模な商隊の護衛が掴まった行商人を確保しようとするのをコソコソと影で助けつつ、もう大丈夫だろう、と見切るやいなや騒ぎが収まる前にそこから離れるように自宅へと向かうのだった)
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からオーベさんが去りました。