2016/05/06 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山中」にエレイさんが現れました。
エレイ > 夜。
ぼんやりとした光を浮かべるカンテラを片手に、山道のど真ん中をスタスタと歩く金髪の男が一人。
今歩いている道は幅が広くそれなりに整備されており、よく見れば馬車らしき轍も残っている。
見通しも良く、明かりを持って堂々と歩く男の存在を捉えるのは誰であってもそんなに難しくはない。

「…くぁぁぁ…ンン、これと言って何も出てこねえのう…賊どももモンスターとかも皆もう寝てるんですかねぇ?」

などと、大欠伸をぶっかましながら退屈げに独りごち。
そうだったら健康的なことだ、などと付け足しつつ、そのままひたすら山道を登ってゆく。

エレイ > 「──!」

不意に、進み続けていたその足が止まった。
そして進行方向とは別の方角に目を向ける。左目の奥に、ちり、と音を立てて山吹色の炎が灯った。
しゃがみこみ、トン、と地面に左手を置くと、そこから光が波紋のように同心円状に一瞬だけ広がる。

「……ほむ、コレはまたアレかな。どれちょっと行ってやるかのう…今に始まったことじゃないんだろうが最近頻度が高い気がすんなぁ」

かったるそうに呟きながらすっくと立ち上がり、道から外れてガサガサと茂みの中へと消えていった。

──翌日、ミレー族の集落への襲撃を企てていたらしき一団が山中で全員再起不能の状態で放置されていたのが発見された、とか。

ご案内:「九頭龍山脈 山中」からエレイさんが去りました。