2016/03/27 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山道」にエレイさんが現れました。
■エレイ > ──夜。
暗い山道を、ぼんやりとした光を放つカンテラを片手に持った冒険者風情の金髪の男が、暇そうな面を下げてのんびりと歩を進めていた。
この山道を歩く理由は…特にはない。しいて言えば探検である。
一応、山賊や山中に出る魔物などの討伐依頼も請け負っていないわけではない。
が、その依頼に特に期限は設けられていないためその優先順位は本人に言わせれば『それほどでもない』という程度。
無論、それらとの遭遇があった場合には然るべき対応をするつもりだが。
ともかく、男は一人、ざしざしとひたすら歩を進めるのだった。
時々くわわ、と大欠伸を漏らしたりしながら。
「ンン……何も起こらないのでちょっとヒマになってきた感」
■エレイ > 何もなくともとりあえず頂上までは行ってみるか、などと考えながら、上りの山道を悠然と歩き続ける。
──その足がふと止まる。
行く先の道が分岐していたからだ。
片手を顎にあて、ほむ、とひとつ唸る。
「……どっちに行くかのう」
ぽつりと呟き、足を止めたままむむむ…と悩み始めた。
別にとりあえず片方に行ってみて、その後場合によっては別の機会にでももう片方へ行けばいいだけの話なのだが──
まあ…今はなんとなく、そんな些末な事に悩んでみたい気分だったのだろう。
そういう訳で、危険な夜の山道のど真ん中で、棒立ちで唸っている隙だらけの男の姿がそこにあった。
山賊や魔物が見たら、露骨過ぎて逆に怪しむかもしれない。
ご案内:「九頭龍山脈 山道」にエレイさんが現れました。
■エレイ > 「……? 何故だろう…こんなことを以前にもどっかで良くしていたような気がする専門用語で言うとデジャヴ」
悩んでいる途中で、ふと感じたことが口から言葉が漏れる。
実際過去に何度かしていたのかもしれないが、そういう感覚とは何かが違う。
何かもっと、ここではない別の────
「………。まあいいかなんかよく解らなくなってきたし。とりあえず……道はこっちにするか」
ポリポリと頭を掻いて迷宮入りしかけた思考を中断すると、再び歩みを進める。
選んだのは、歩いてきた道からそのまままっすぐ繋がるほうの道。
右側に枝分かれし、やや下っていく様子の脇道をちらりと横目に見遣ってから、またやる気のない顔でスタスタと歩を進めてゆく。