2016/03/12 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にルーフェンさんが現れました。
■ルーフェン > 山中を歩いていればドン、と強く後頭部を殴りつけられた
無防備であったから不意の衝撃にそのまま、前につんのめる形で倒れれば下卑た男の笑い声がする
するり、と懐に伸びてきた手は何かを探して胸元を這い回るのが堪らなく心地悪くその腕を掴むとぐい、と引き倒す
その力は尋常でなく、腕を掴まれた男の腕は拉げ奇妙な形に歪んだ
腕を潰された男の絶叫を聞きながらぬらり、と立ち上がればゴキゴキと首を左右に振り襲撃者たちを睨めつけ
「…不意を突くとは天晴じゃが、胸元を弄るとはどういう了見じゃ?」
返答次第では、とでも言いたいのか周囲の木々の枝先を身体から走る細かな電撃が揺らす
襲撃者…山賊達は押し黙ったまま、武器を構え直す
「金品が欲しいのであればそういえば良い、くれてやる
武器を手に戦士が成し遂げた事に対する褒章を得るのは道理
じゃが、黙って持っていくのは戦士とは言えぬ、盗人じゃ」
故に、と一呼吸置いて眼を開けばすぐ傍にいた山賊の首根っこを掴み上げれば電流が山賊の全身を貫き、
激しく痙攣して尚、電流は止まず炭化するまで焼きつくし、人の形をした灰となって風に乗って消える
「神妙にせよ?胸襟を弄った罪、誰一人として許しはせん」
■ルーフェン > 引き絞られた弓矢から自身に向けて矢が放たれる
寸前の所で身を捩るようにし矢をかわせばそれを合図に辺りは喧騒に包まれた…
立ち向かってくる山賊の間をすり抜けざまに鋭く手刀が振りぬかれれば左右で曲刀を構えていた山賊の腹が割け
奥で二の矢を継ごうとした山賊に跳びかかっていき、首を押さえその背後にあった巨木へと叩きつければ
口から血の混じった泡を吐き、全身が弛緩する
そんなの光景を目の当たりにした残りの山賊が逃げ出す気配を見せれば掴んでいた山賊を離し、ニィ、と犬歯を覗かせ
「…言ったであろ?誰も誰一人として逃げてはならぬ
ドラゴンの首を取る好機ぞ?我こそは、というものはおらぬか?」
―――森に絶叫が間を置いて木霊した
それもすぐに収まり、平静が戻れば辺りには血の匂いが漂い
自分以外に動くものがいなくなれば、血塗れの姿でもはや元の形状がわからぬほどバラバラになった
肉塊が散らばる中央に立ち、周囲を見渡す…もはや息をするものは自分の他に無く「つまらん…」とポツリと零す
■ルーフェン > 「…そう言えば、山菜を取ってこい、と言われとるんじゃった」
少し血に酔っていたか呆然、という様子であったがぽぽん、と手を打てば世話になった宿屋の店主に
価値のある山菜を採ってくれば買い取りますよ、と言われて小遣い稼ぎに来ていたことをすっかり忘れていた
どんな山菜かはよく判らなかったが、とりあえず、それらしいものを幾つも持っていけば、
宿屋も観念して幾らかは貰えるだろう、という浅はかな考えであったが…
「盗人と遊んどる場合じゃなかった!」
お天道様も頂点からやや傾きつつある時間である
これから山菜を探して街に帰る頃には陽もとっぷりと暮れてしまうではないか
そう思えば、慌ててより深い森の奥へと入っていくのだった
…日暮れも過ぎた街の門で衛兵に止められ一悶着あったのはまた別のお話
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からルーフェンさんが去りました。