2016/03/09 のログ
ご案内:「ドラゴンズネスト 地下温泉」にフィリオソリスさんが現れました。
フィリオソリス > かぽーんと、どこからなっているのかなにがなっているのかわからない音が響く
そう、ここはドラゴンズネストの地下三階に存在する露天風呂である

以前はむき出しで自然のままであった岩肌も趣を残しつつ舗装され
そのたたずまいはまるで高級旅館のそれである

源泉には龍の彫刻があしらわれそのくちからは囂々と湯が吐き出されていた

「ふぃ~」

と間の抜けた声が響く
その声はダンジョンの主たるフィリオソリスのものであるが
今の彼女には威厳の欠片もなく髪と四肢を湯にぷかぷかと浮かべているのであった

ご案内:「ドラゴンズネスト 地下温泉」にキルド・ニッヒドさんが現れました。
キルド・ニッヒド > さて――

(どうしたものかな)

道に迷って、はやくも何日か。
よくここまで生きていられたものだと、自分でも感心しつつ。
しかし、どうやって一階に戻ろうかなんて考えながら
一晩悪戦苦闘してようやっととれた干しスライムをくちくちと噛む。
干しスライムは、思っていたよりも食いつなぎには十二分なもので
干したと要ってもスライム。水分を取ることが出来、なおかつ栄養分も取れる。
悩みの種は、ガムのようなものなので唾液が出過ぎることくらいか。
味は――聞かないで欲しい。

(……水を確保しないとな……)

そう思ってあっちへふらふらこっちへふらふらして、見つけたのは。
湯気――煙。ということは――

(あついもの?)

そうして、覗いてみれば……

「あ――」

フィリオソリス > 「ん?なんじゃ。まだおったのか」

風呂に浸かっているのだからもちろん一糸まとわぬ姿である
にもかかわらずその態度はふてぶてしく恥地雷というものが視られない
隠す様子すらなかった
濡れた髪を張り付かせ(胸もないのに)自信ありげに胸を張るその姿はある種神秘的か、またはなまめかしくもあろうか

「その格好、街に一度戻ってからまたきた……と言うわけではなさそうじゃ。のう?」

まゆをゆがめて問う

有り体に言えば臭うのであった
なにぶん彼女の鼻はいい

キルド・ニッヒド >  
眉間にしわをよせる。
本で勉強した女性というものは、こういうものだったろうか。
むしろ、裸を見られて堂々としてるのはなんというかこう。

「どうかと思う。いろいろ」

端折って、それだけ告げる。言葉遣いは気をつけなくちゃいけない。
でもバカにしているというよりも心配してるのほうに近いのが分かるかもしれない。

「……えと、みちに、まよて?」

敬語を使おうとすればまた片言。
姿見はぼろぼろで、何日も水浴びもろくにしてない。
それはそれはひどい匂いだろう

フィリオソリス > 自分の体に恥ずべき部分などないと考えている身からすれば何をはずかしがるのか理解に苦しむところであった
文化の違いというモノである
言葉遣いはなんであるが、しかしなんとなく敬語で話そうとしているのは見て取れる
なにより温泉に浸かっているときは気分がいい

「よいよい。とりあえず流せ。鼻が曲がる」

ひょいっとおけを投げ渡す

それよりもだ
ダンジョン改装後、初の温泉への来客である
一人で浸かるのもモンスターと浸かるのもいささか飽きてきていた
変化というものは大事である

キルド・ニッヒド >  
少しの逡巡。一緒に入るのはいい。
別に問題はない……が――

「……服、ないす」

身体を綺麗にしても結局、服がこれでは匂いが残るのではなかろうか。
目の前の人物は、匂いが気に入らないらしい。
じゃあどうしたらいいのだろう。考えるが――

「……どうしよう」

とりあえず、ガム(干したスライム)を服の裾を破ってくるんで地面に置く。
口に物を入れて会話は良くない。

「きにせずはいるといいでしょか?」

フィリオソリス > 「?
 そんなもの洗えば良かろう
 ほれ、はやくせんか」

いぶかしげに見る

余談であるが竜が住んだとされる地の温泉旅館はもれなく高級旅館である
なぜならば龍が長年浸かった湯は泉質が変化し万病に効くとされるからである
飲んでよし 浸かって良し 万能の湯である
事実、浸かっていればちょっとした傷程度ならば治ってしまうし中には失った腕がはえたなどという伝説があったりするほどである

そして彼女が毎日のように浸かっているこの湯ももれなくそうなっていた
RPG風に言うなら回復ポイントである

キルド・ニッヒド >  
「……だいじなおゆ、よごれたりしない?」

それが失礼になるとでも思っているのだろう。
失礼すれば、機嫌が悪くなる。そしたらいろいろ教えてもらえないと思い
首を傾げつつ――

これ以上断ると機嫌が悪くなるかもしれない
あまりたくさん拒否すると、人は機嫌が悪くなると習った。
ので――

「ん……」

服をばさりと取っ払って、裸身になりお湯へ足を忍ばせる。
もちろんかけ湯とかはなく、汚れたまま――
服で汚れるといったのにここらへんが抜けてる辺りずれている、のか。
少年、にしては引き締まった身体。
そして、ぽろりと覗いた雄の象徴は、見た目相応よりも
少し大きめだった

フィリオソリス >  
「かまわん。ゆるす」
あまり細かいことには気にしないタチである
それにこちらは源泉掛け流し湯量はとどまることを知らない

ふと見れば思ったよりは鍛えているようである
ダンジョンが過酷だとしても数日でこうはなるまい
ダンジョンで何とか生き残っているというのも納得であった
それはきっと戦士として鍛えているというよりも無駄をそぎ落とした結果なのだろう
と言うような印象を受けた

などと格好よさげなことを考えていても
見た目はだらけ切った少女である

今は四肢どころか全身で浮いている

キルド・ニッヒド >  
「そういえば、ここは、いまどのあたりです?」

はふぅっと息を吐く。
お湯、というものは貴重だ。自分の身分では入れないものであるので
ゆっくりと浸かりながらおっさんのように息をもう一度吐いて――

「おせなか? おながししょか?」

確か定番のセリフはこんなんだったはずと記憶しているので一応聞いてみて。

「もうすこしで、そとでれます?」

フィリオソリス >  
「ここか?ここは地下三階層あたりじゃな。すぐ出られるかは……どうじゃろうな?」
数日前に分かれた場所と変わっていなかった

スライムを食料にしていたと言うことは外まであと一歩まで行きながらわざわざこの階まで戻ってきたということだろう
難儀なものである

露天から見える空は遙か遠い……

「背中を流す……聞いたことがあるぞ
 背中を流し流されきゃっきゃうふふというあれじゃな?

 ……なんじゃぬしそういう目で見ておったのか?
 しょうがないのう。我は魅力的じゃからな!」

胸を張ってみせる

キルド・ニッヒド >  
「……むむむ……」

困ったという顔をしながらうーんっと顎に手を当てて。
キャッキャウフフと言われれば何のことだかさっぱりだが――

「うん。おきゃくさまは、きれい。ほうせきみたいだ」

と真顔で。アタリマエのことを言ってるなぁというようにさらっと告げて。

(なんでわざわざわかってることをいうんだろう)

とても不思議そうだった

フィリオソリス >  
「ほう、ぬしは口がうまいのう
 よかろう。気が変わった。
 背中をながすことを許すのじゃ」

世事であろうと無かろうと褒められてうれしくないものはいない
ざぶざぶとそばまで近づきよるのだった

キルド・ニッヒド >  
「……? くちはおいしくないような?」

食べるのだろうか。いや、食べたこと無いからわからないが。
むしろ人間って食べられるのだろうか。いや、肉だから――
クエスチョンマークが飛び交いながら近寄ってきた少女を見て。

許されたなら、しないわけにもいかない。なにより自分から言い出したことだ。

「えっと、ながすもの……――手? あわあわは、えっと――」

頭のなかで背中を流すという行為を思い出しながら。
とりあえず――

「おながしします?」

湯の中で、肌と肌をこすりはわせるように。手で背中をなでた。
垢を、落すように