2016/01/25 のログ
エミリー > 「ユリゼン....かっこいいねぇ♪」

にへらと笑ったが次の瞬間には翼に押された飛沫が顔面に
よく見れば鎧男の方にまで飛んでいる...こうして広げた所を見るとやはり大きい翼だ

「ユリちゃんはドラゴンさんなの..?
それともまた別の人....?」

辛そうだったが続けろと言われればそのまま再開
種族が気になり尋ねてみる....翼に角に尻尾
全てが立派だが体は人間....こんな人間は見たことがない

ユリゼン > ユリゼンという名は「かっこいい」らしい。
学院の同輩たちの説明では、「強者の趣がある」とでも言い換えたものだったか。
人の子らの使う言葉の中でも、まだまだ腹に落ちないもののひとつだ。

「よくわからぬ。あやつら…博士と錬金術師どもに聞いた気もするが、近頃は物忘れがひどくての」
「じゃが、いかにもこの身は竜である。そなたらの知る竜たちの、遠き祖先に連なるものかもしれぬ」

確かめようがない仮説のひとつ。
おのれの知る旧き世界は現世と余りにもかけ離れている。
今日この世界に、おのれの子々孫々が永らえているのかどうかさえ確かめようがないのだ。

「しかし、あやつはよいのかの。まるで傀儡(くぐつ)じゃな。雪が積もっておる」

供のもの、甲冑に包まれて黙した大男は湯に浸かろうとするそぶりすらなく。

エミリー > 「錬金術....?」

竜の祖先と錬金術がどう関係するのかわからず不思議そうな顔をする
だが一先ずユリゼンがドラゴンということは確定したので納得した

「ゴーさんはゴーレム的な人だから〜
ダイジョブだよー..♪」

そう言って笑顔を浮かべる
ゴーさんとよんだ鎧男はエミリーの言う事だけを聞くまさにゴーレム
違う点といえば中身が入っている事
完全武装したゾンビナイトが一番正解に近いだろう

「暑くても寒くても平気だから〜頼りにしてるの〜♪」

ニコニコ笑顔を浮かべる
ゴーさんを物として軽んじているのではなく入浴の
必要が皆無だから待機させているだけらしい

ユリゼン > 「ゴーレム…人の写し身のようなものであったか」
「わしの若い頃にはそんなものおらんかったのじゃ。進んでおるのう」
「皆が皆従えておるわけではあるまい。あれはそなたが仕立てたものかの」

腕組みしてこくこくと頷く。人間らしい仕草というのもだいぶ慣れてきた気がする。

「足はもうよい。だいぶ軽くなったのじゃ。ほれ、このとおり」

足の指をぐっと閉じて、ぐーぱーぐーぱーと開いてみせる。

「――――うっ…!! 足が、ふくらはぎが痛っ―――いたたたたたた!!!?」

筋肉痛必至の足が両方一気に攣って激痛に悶える。

エミリー > 「そうだよ〜私頑張ったの〜...♪」

ゴーさんだけは護衛として頑張って作ったので褒められればニヤニヤと笑ってしまう
努力が認められるのはいつでも嬉しい

「おー.....あ、つっちゃった...?」

ふくらはぎを抑えて悶えるユリゼン
足をもんだばかりで変な動かし方をすれば自業自得
一応先ほどの翼事件を考え尻尾や翼の射程外に逃れておく

「ユリちゃーん、頑張れー...」

足がつった時の対処法...それはただ耐えるのみ
何もできないのでせめて応援はしようと声をかける

ユリゼン > 「ぐわーーー!! 足がもげっ―――もげるのじゃ!」
「死ぬのか!? 人の身はこれしきの…ぐわぁぁぁぁぁぁ!!?」

痛い。めっちゃ痛い。文字通り生まれてはじめての痛みになす術もなく。
荒ぶる尻尾が湯を叩いて水柱が上がる。いい湯加減のお湯がシャワーになって地上に降りそそぐ。

「くうっ……ぐぐぐ。いっったぁ…! 動かん。動かせん。が、まだついておる…じゃろうな」

少しずつ痛みがひいていく。まだ警戒してふくらはぎを掴んだまま、理不尽な痛みに耐えて。

「……死ぬかと思ったのじゃ。もげては…おらんか。今のは一体……」

心底ほっとした顔をして、ぐったりと湯船にのびる。こわごわとぎこちなく足をのばして。

「まったく、これでは先が思いやられるのじゃ。エミリーよ、手当てを所望する」

エミリー > 「もげないし死なないよー...?」

荒ぶる尻尾が水面を叩く
離れていなければ今頃どうなっていたか...

「今のは....お肉がギューってなっただけだよー...」

だからダイジョーブ、とユリゼンのふくらはぎを優しくマッサージしながら答える
にしても足をつって死にそうというのは大袈裟なのではないかなと思える
痛みに耐性がない?

「力を込めすぎたり変なことするとーまたつっちゃうよ...?」

ユリゼン > 「肉などどこについておる? この身は骨と皮ばかりなのじゃ」
「柔な肌を鎧う鱗さえ持ち合わせておらんとは。難儀なことよな」

竜たちの打たれ強さは超硬度の竜鱗があればこその話。
理不尽な目に遭った気がして、やり場のない憤りにむくれる。

「いまだに信じられんのじゃ。かくもか弱き人の身が、よくも地上を制したものじゃな」
「ふっ…ふふ、くすぐったいのじゃが。耐えられぬほどっ…では! ふ、くくくくっ!!」

くすぐったさを我慢して揉まれるままに任せ、ほどなく脚もほぐれてきて。

「―――よい。仕舞いじゃ。うむ、礼を言う。世話をかけたのじゃ」
「宿まで戻るのが億劫じゃの…この寒さでは湯冷め必至なのじゃ。はぁ……」
「わしはこれから人里に戻る。ここもじきに暗くなろう。供をせよ、エミリー」

エミリー > 「皮の下はお肉がたくさんだよ...?」

何を言ってるの?といった顔をする
同時にドラゴンの叡智の塊のようなイメージもなんとなく改変されていく

「お供...うん、お供する〜...♪」

人里ということは下山だろう
悪いドラゴンでないのはよく分かったので提案にコクリと頷いた

ユリゼン > 「その肉とやらが細すぎると言っておるのじゃ」
「さっさと都に戻って博士に文句を言ってやるのじゃ!」

スクールバッグからタオルと学院の制服を出して、さっと袖を通す。
山歩きする人々が見れば憤死しかねないような軽装であった。

「……寒い! 雪は…止んでおるな。では飛んでゆくかの」
「飛べぬものは運んでやるのじゃ。遠慮は無用ぞ。このユリゼンの身に掴まるがよい」

翼をいっぱいに広げて力強い羽ばたきをひとつ。
降ったばかりの粉雪が吹き飛ばされ、純白の雪片が舞い踊る。
永劫の静けさだけを後に残して、振り返ることなく飛び立っていった。

エミリー > 「綺麗な足なのになー...」

ゴツゴツな足がドラゴン界では人気?
とあらぬ想像が膨らむ

「うーん、れっつごー...!」

ローブを着込みゴーさんと共に空中散歩へ
ユリゼンに二人共抱えられ三人で雪山から去って行った

ご案内:「山中の隠れ湯」からエミリーさんが去りました。
ご案内:「山中の隠れ湯」からユリゼンさんが去りました。