2015/12/24 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山中」にシャロンさんが現れました。
シャロン > 「え、だ、だって、そういうものじゃないんですか?その、女性を孕ませるっていうのはてっきりそういう覚悟がいるものなのかと思っていましたのに……!」

もしかして見当違いだったのだろうか、と不安になってしまう。
それも少女の経験不足のせい。恋愛と性的な事柄にはてんで疎いのだ。
そして、少女の紡いだ言葉が求愛に聞こえたことを知ると、耳まで真っ赤にしながらも、悪い気はしなかった。
孕ませてやる。そんな直球が心を揺らし、少女の心をくぎ付けにするのだ。逃げ場などなかった。

「あ、ぅ……騎士をやめる、ですか?――それは、その……うぅ、両親に顔向け出来ない気もしますが、子供ができたら大切にしてあげないといけないですし……」

何やら勝手に悩み始める。うー、あー、と難しそうな表情で。それは其れで彼を楽しませるのは間違いない。
彼のような荒くれの妻になるなら、いっそ身を守れる嗜みが必要なのではないか、などとは思いながらも、彼に守られる方が嬉しい気がして。
抱擁が解けると少し名残惜しく感じながらも、其の言葉には頷いた。

「ん、ですね。なので私が背負います。――ヴィクトールさんですね?よろしくお願いします」

ペコリと一礼。それは最初の少女からはかけ離れた、随分と柔らかい物腰のものだった。
案内をして洞穴まで行けば、彼に警戒を任せて娘の体を抱き上げる。龍種の身体能力であれば余裕綽々とでも言うべき所。
こうして2人、近くの村まで歩き進む。その雰囲気は何処か甘酸っぱいものだったとか。
その後の夜に紡がれる話は、また別の時に語られることになるだろう――。

ご案内:「九頭龍山脈 山中」からシャロンさんが去りました。
ご案内:「九頭龍山脈 山中」からヴィクトールさんが去りました。