2015/11/06 のログ
ソード > (山肌にそって進む事数分。
水音は大きくなり、遠目にも湯気が見える。)

―――ぃえあ。ビンゴ。

(やがて目前に広がった光景。予想に違わぬ天然温泉。
まぁ、ちと熱そうではあるが。あるが、男はさほど気にしない。
我が目で確かめた事により、男の機嫌は更に上昇する。
湯の温度が適温よりもやや高めであるからか、この辺りには獣の気配もあまりない。よく見れば、湧き出た温泉はそのまま流れて、下流にある河川と合流しているようであった。
見下ろせば、そちらの方には獣などもいるのかも知れない。
ともあれ、男はもはやそんな事どうでもよくて、とっとと装備を外し始めている。
こんな場所で不用心極まりない、は、まぁ、この男には言うだけ無駄というもの。
さっさと全裸になってしまうと、そのまま湯にどぼん。)

っかァー!……あー……。

(子供みたいな貌で、非常に年寄り臭い声を挙げた。
表情は至福の表情。
こう、温泉に浸かっている猿を思わせるものであった。)

ソード > (集めの温度も、あまり気にならない。
実際、風呂として利用するには適温とは言い難い温度ではあるのだが、熱湯という程でもない。
やや熱く感じるが、それは男にとっては大きな問題でなく。
岩肌に背中を預けて、完全なくつろぎモード。上を見上げれば、星空だ。
今宵は月は見えない故に、星は殊更美しい。)

んー……。

(ばしゃり、と。
何を想ったのか、男は片腕を天へ伸ばした。掌を広げ、虚空を握る。
まるで、星を捕まえようとするように。
ばしゃり。
伸ばした腕が、また湯の中へと落ちた。)

―――ま、無理だわな。

(嘯く。
男はそのまま暫し湯につかって、その脇にて火を起こして野宿をしたのであった。)

ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からソードさんが去りました。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にツバキさんが現れました。
ツバキ > 王都へと続く街道、とはいえ場所によって危険な場所でもある。
当然、この地に詳しくない少女がそんな事を知る訳はない。
詳しい説明を聞かぬまま、手に入れた地図を片手に1人で街道沿いに王都へと向かっていた。

まさに相手から見れば、鴨が葱を背負ってやってきているように見えただろう。
獲物を囲い、仕留めるなり攫うなり、いつも通りに事を進める。
…はずだった。

薄暗くなった山中、何人もの男達が倒れている。
各々喉を抑えるような格好をしており、なぜか頭と手、その辺りの地面付近が濡れていた。
そして、まだ倒れてない者が1人。
首から頭を包む様にして水泡に包まれ、苦悶の表情を浮かべている。

襲われているだろうはずだった少女は、その男の姿を笑顔で見詰めていた。

ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にナルラさんが現れました。
ツバキ > 中は水で満たされているのだろう、ごぼり、と吐いた息が泡となって消えていく。
両手は必死にその水泡をどうにかしようと動かすが、ばしゃばしゃと水を掻き乱すようになるだけでどうしようもない。
窒息寸前か、ふらりと足がもつれ…地面に転がったところで水泡はぱちんと弾けるように飛び散った。
荒い息をつき、ふらつく頭で少女へと顔を向ける。
その表情には強い怯えの色が浮かんでいた。

「どうだった?こんな水もないところで窒息しそうだなんて、貴重な体験でしょう?」

ゆらりと男へと近付きながら笑顔で語りかける少女、後退りをする男。
とん、と背中に樹木が当たり、そのまま身動きが取れなくなる。

ナルラ > 竜の巣から国への帰還中面白いものに遭遇する。

一人の少女に野党が数名、少女を取り囲んでいる、だが明らかに少女は異様な雰囲気を持っていた。

「ほぅ」

見慣れない不可思議な術を使い、次々に男たちを倒していく少女。
ナルラは文字通り高みの見物を決め込んでいた。

「マナの流れ……魔術ではなさそうだな、あの少女の、オーラ? 興味深いものだ」

もう少し近い場所で見物でもしようと、そのままゆっくりと山道を降り、少女の手際を見物と決め込んでいる。

ツバキ > 樹木の幹に凭れるようにして、震え上がっている男。
その側まで近付くと、その体を屈めて視線を合わせる。

「ところで…そろそろ食料が心許ないの、貴方達の食料を私に頂戴?
…あ、別にあげたくないってなら良いのよ?
貴方もあの人達と同じ事になる…?…ねえ、貴方。もう1人誰か連れて来ていたの?」

真っ直ぐに男の瞳を見詰め…その視線がすっと細められる。
不意にかくんっとその顔が傾き、離れた場所から視線を向けた相手へと向けられた。
怯えた男には身に覚えの無い事、何が起こっているのか分からず硬直したままだ。

ナルラ > 見物をしているとこちらへの視線
まあ気配を隠す気はないので見つけられても当然だろう
「何、ただの見物客だ、気にせず続け給え、そのものがどうなろうと我に関せぬこと。
むしろこの辺りの治安維持の協力に感謝するところだ」

そう言って男は今のところ止めることはない、
ただ目の前にいる少女の技を、大道芸の見物客のような興味の視線をもって見つめているだけで。