2020/02/12 のログ
クレス・ローベルク > そういえば年下だったな、と言われて思う男。
どれぐらい上かは解らないが、見た目からすると五年以上歳が違うはずだ。
敬語でも使うべきかなと一瞬思ったが、しかしそれはそれでキャラが違うと思い、やめた。

そして、問いを重ねられると、男の方はふむ、と考える。
別に、迷っている訳ではない。ただ、これは結構、剣闘士の中でも特殊な考え方だと考えていて、だから説明が難しいのだ。

「まあ、剣闘士だからね。
ぶっちゃけ、試合であるなら、勝とうと思えば幾らでも勝てちゃうんだけど……うん、つまり『開始ゼロ秒で毒撒き散らして勝利する』みたいな勝ち方、見てる方もやる方も楽しいと思う?って話になる」

実は昔はやってたけど、大いに怒られたからねアレ、と真顔で言う男。
彼が言いたいのはそういう事ではないのは解るが、しかし彼が言うことを突き詰めるとそういう事になると、男は思う。
だからといって、彼の疑問は尤もな事なので、これは彼の価値観にこの答えが合うかの問題になってしまうが。

「まあ、悪戯の相手が悪いよ。俺は魔族であっても仕事で且つ美人であれば抱くし。男は嫌だけど。
んで、その抱いた中でお気に入りかー。試合相手だと結構多いな。
女魔術師とか、ミレーの子とか騎士の子――」

と言って、幾つかの個人名を上げていく。
王族から奴隷、人間から魔族まで。
かなり多くの者を犯したと言えるが、数を誇る様な事はせず、それぞれの試合の記憶を語る様に。
――何か多くの試合の話で男が死にかけてる描写が出てくるが。

「――とまあ、こんな感じかな?俺が思い出深いのは。娼館とかの方は、今は中々"これ"ってのが無いんだよねー」

セイン=ディバン > 男は、相手の年齢は大体で知っている。
なにせお互い冒険者だ。ちょっと調べれば、その辺りは簡単に判明する。

「……ふむ。まぁそれはそうか。
 つまり。プロに徹してる、ってことだな?」

相手の説明に、納得した様子の男。
確かに。圧勝しすぎても闘技場では盛り上がるまい。
ならば、相手がああいった戦い方をするのも、納得はできた。

「ふむ。ま、そういう意味では俺のほうが上だな。
 オレぁ男も抱けるし。
 ……ふむふむ。なるほどね」

なんだか訳の分からないマウントを取りつつ、相手から情報を入手する男。
なんだか、すっかり打ち解けている感じだ。

「ふむ。店なら、女王の腕亭。これはオススメ。
 あとは、そうだなぁ……。
 最近だと、やっぱ個人的には九頭龍の水浴び場辺りはいいぜ」

ウチのメイドもたまにあの宿で働いてるしな、などと言いつつ。
男はコーヒーを飲み干していく。

「……さて。改めて思うが。
 オマエさんとはいい関係を築けそうだ。
 これからもよろしく頼むぜ、クレス坊や」

くす、と笑いつつ。相手に握手を求める男。
少なくとも、敵意やら、害意はないらしい。

クレス・ローベルク > 「うん、そんなとこ。
中には、そういう卑怯なのを売りにする剣闘士も居るけど、あれはあれで別ジャンルだからね」

と、納得してくれたのを感じて胸をなでおろす。
実際、結構この手の考え方は、伝える時に喧嘩になりやすいものなのだ。
『勝負』というものを穢してる、とも取れるだろう事を思えば、無理もないが。

「いや、そんな張り合い方ある?確かに好き嫌いは無い方が良いんだろうけどさ」

と苦笑いしつつ、男が言う店の情報を頭の中に牢記する。
剣闘士にとって、娼館の情報は貴重だ。
試合後の昂ぶりを放置していると試合にも健康にも影響が出る。

「ああ、九頭龍の水浴び場は前に可愛い子に出会えたな。
運絡むけど、無防備な女の子と会えるのが良いよね。偶にえらい目に会うけど。
メイドかあ。金持ってるなあ。いや、俺も雇おうと思えば雇えるけど」

その辺はやっぱやり手の冒険者なんだなーと感心した様に。
今度その辺の手業教えてもらおうかなと思う。
その辺の冒険者以上の技量はあると自負しているが、それでも二職の掛け持ちでは取りこぼしている知識も多いのだ。

そして、差し出された手には、素直に握手で応じる。
始まりは殺意まで抱かれていたのが、どうして気に入られたかは解らないが。
しかし、それを突くのも野暮な気がしたのだ。

「ああ、よろしく。好色家且つ戦闘職同士、仲良くやっていこう」

セイン=ディバン > 「そう聞くと、お前も苦労してんのな……」

わざとギリギリの戦いを演出したり。
客が喜ぶように陵辱したり。
あるいは、各上の相手に果敢に挑んだりしないといけない職業。
男としては、そんな職業に身をささげる相手のことを、素直に尊敬できた。

「あれはあれで良いもんだ。
 ま、ムリに喰え、とは言わんが」

好き嫌いも、ある種の個性ではあるだろう、と笑いつつ。
男は肩を揺らして笑う。
男だって、普通にしていれば、女性のほうが好きなのだ。
だがまぁ、時と場合によっては男を抱く必要もある訳で。

「ま、大浴場で乱交が発生しやすいのは難点だがな。
 オレとしては、あそこの湯は熱くて好ましいんだよな。
 家が広いんでね。どうしても、メイドとかがいないとな」

お互いに知っている宿について語りつつ。
男は、相手のことを改めて評価する。
無用に警戒をせず。しかして慢心もせず。
自然体の強さを知っているが故に、自然体でいられるようなタイプだな、と。

「オレはどっちかっていうとスカウトメインなんだがな?
 ソロが多いから、戦いもこなせるってだけで。
 ……ま、今度また気が向いたら闘技場に顔出してやるよ。
 今度は、エロ下着だけで戦ってやろうか」

握手しつつ、ケケケ、と笑い。男は席を立ち、店を後にした。
なかなか有益な情報交換だったな、と思いつつ。
闘技場でのリベンジも心に誓い。まずは、今日はサヨウナラ、である……。

ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”2 海の見える喫茶店」からセイン=ディバンさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”2 海の見える喫茶店」からクレス・ローベルクさんが去りました。