2020/01/31 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”2」にクレス・ローベルクさんが現れました。
■クレス・ローベルク > カジノの入口付近にあるバーのカウンター席に、男が座っている。
手に持っているカクテルをゆっくりと味わいつつ、周囲の様子に気を配っている。
男は、此処の覆面監視員であり、それを気取られない様に酒を飲んでいる。
現在の持ち場はバーと、その直線上にあるルーレット台。
見る限り遠目に見える程度のものではあるが、それ故に男の存在を気取られる心配はない。
「(実は、ルーレットスペースの天井にある飾りの鏡で、手元ある程度見えちゃうしね)」
尤も、それでイカサマを見抜くのにはある程度の洞察力が必要だが。
とはいえ、今の所酒場にもルーレット台にも不審者は居ない。
そうなると、男は暇である。
「んー、何か話し相手でも見つけようかなあ」
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”2」に識海・L・七空さんが現れました。
■識海・L・七空 > 「景品に珍しい古書があるって聞いたから足を運んだというのにどうもあれは贋作っぽいなぁ。」
欲望と絶望が渦巻く混沌の坩堝。
休まることを知らない喧騒の中に一際異質な彼女は居た。
カジノで白衣というだけでもミスマッチな取り合わせだと言うのにその背丈は誰がどうみても子供のそれであった。
「真に近いものならば一稼ぎして頂いていっても良いのだけれど装丁の時点でハズレっぽいし今日は早くもやることが無くなってしまった…。」
何やら不機嫌そうな顔(に見えるが本人は至って平常心)でバーテーブルに立ち寄り備え付けの椅子に腰かけた。そして物珍しそうな視線を送るバーテンにこう言った。
「ドライマティーニ。」
瞬間同じカウンターで呑んでいた数人の客が吹き出し彼女の事を二度三度と見ていた。
どう考えてもガキの呑む代物じゃないだろう、と。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”2」にクレス・ローベルクさんが現れました。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”2」にクレス・ローベルクさんが現れました。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”2」にクレス・ローベルクさんが現れました。
■クレス・ローベルク > 「ん……?」
丁度ルーレットテーブルから目を切った所だった。
カウンターテーブルに、新しい客が来ていた。
白衣を着た、小さな子供……に見えるが、しかし表情や所作にはカジノという場所への気後れや、興奮が見えない。
普通、この年代の子供ならば、そういうのがあるはずなのだが。
「(んー……?)」
魔族ではない。こんなに堂々と振る舞う魔族に気付かないほど、耄碌したつもりはない。
そうでないならば、つまり魔術師の類であろう。
別に、それ自体は珍しくはないが、しかし。
彼女が来た方向が、少しばかり気にかかった。
男は、少し考え、席を変える事にした。
彼女から離れた席から、彼女のすぐとなりへと。
さっきまで飲んでいたサラトガ・クーラーを手に持って、
「やあ、隣開いてる?」
と彼女に声をかける事にした
■識海・L・七空 > 「お?ナンパかなおにーさん?」
注文した酒を受けとると同時に意図せぬ声が掛かった。
ちらりと横目で見ると剣闘士の装いをした優男風の男、パッと見は自分と差程変わらない年だろうか?等と考えつつ軽口を叩く。
表情の分かりづらい彼女の心情を推し測ることは出来なくともその声色からは拒否の年は感じられないだろう。
要するにお好きにどうぞ。というやつだ。
(どうせ目当てのブツは期待はずれだったこところだ。ここは流れに任せて適当に過ごすのも良いだろう。なんせ夜はまだ長い。寝床に帰って惰眠を貪るよりは有意義に過ごせるだろう。)
念のために席を促す素振りを見せ頼んだ酒を一息に煽った。
■クレス・ローベルク > 「いや、単に話し相手が欲しかっただけさ」
続く『少なくとも今は』を敢えて省略し、横に並んで座ってしまう。
グラスを一気に傾けるその姿はとても堂に入った飲みっぷり。
「おー」と感嘆の声をあげる。
カクテルとは言え、ドライ・マティーニはかなり強い部類に入る。
年齢的に若いのもあるだろうが、この飲み方は明らかに飲み慣れている。
「良い飲みっぷりだ。若いのに大分酒に慣れているみたいだね」
と言うと、こちらは少しグラスに口を付ける。
一見するとただ一緒に飲み物を飲んでいるだけに見えるが、男は彼女の動きを観察している。
とはいえ、
「(あんま後ろめたさとかが無さそうなんだよなー。隠す意図の動作がない)」
まあ、それならそれで文字通り話し相手になってもらおうと、男は思い、
「俺はクレス。クレス・ローベルク。剣闘士だ。
君の名前を聞いてもいいかな?」
と、取り敢えず名前を聞くことにした。
■識海・L・七空 > 「話し相手ねー。パッと見キミより半分くらいの子供捕まえて?」
からかう様な口調は変わらなかったが横目に見ていた体勢を但し恭しく(と言っても座ったままではあるのだが)ペコリと頭を下げた。
「識海・L・七空だ。ラピスでも七空でも好きな方で呼ぶと良いよ。飲み慣れてるかと聞かれれば答えはYESだね、こんなナリだがキミとそう年は変わらないと思うよ。」
懐から金の入った布袋を取り出した彼女はバーテンに追加の酒と何か摘まめる物を2人分、と注文するのだった。
(こうなるとアレが贋作だったのも一種の巡り合わせか…有り金全て持っていかれてた可能性もあるわけだしな…)
0ではなかった可能性にふと想いを馳せる。不断ギャンブルに縁があるわけではない彼女だが目的があるなら別だ。手段を選ばずに勝つ。尤もそれには【叩き潰しても良い相手】が運良く見つからないといけなかったのだが…。
■クレス・ローベルク > 「ははは。人は見た目によらないってのが俺の人生の教訓でね――って、やっぱりか。明らかに振る舞いが子供じゃなかったもんなあ」
さりげなく二人分のツマミを注文したラピスに、取り敢えず男は取り合わない。
払うというのなら厚意は受け取るべきだし、或いは、そうは見えないが彼女が二人分食べるほどの健啖家である可能性もある。
取り敢えず、ツマミが来るまでの間を繋ごうと、男は思い、
「所で、見る限りラピスは学者さんか魔術師っぽいけど、もしかして狙いは賞品に出ていた本だったりする?」
と聞いてみる。
これは別に洞察ではなくて、単に他に魔術師がわざわざ足を運ぶような代物が他に思いつかなかっただけである。
「俺も本は好きだけど、アレは初めて見る本でね。
表紙のタイトル部分が擦り切れてるから題名も解らないし……ラピスは知ってる?」
と、聞いてみる。
当たり障りのない話題だが、最初に踏み込んだ話をするのはかえって退かれてしまう。
最初は相手が興味のある話題からというのは、雑談の基本である。
■識海・L・七空 > 「こんな時間にこんなところにいるチビッ子なんてのは夜更かしする悪い子か化け物に片足突っ込んだヤバイ奴って相場が決まってるからね。私は後者。」
彼女の前に2つの皿を並べようとしたバーテンに対し身振りで片方はお隣だと告げ自分の前に置かれた皿からチーズを摘まみ口へと運ぶ。
「司書…かなぁ、今は。」
無論魔術は使えるし研究もするがカテゴライズ的にはどちらもハズレだと笑う。
「あの本は表向きは単なる魔術の入門書だよ。魔術に魔術に明るい者が読めば隠された魔術がひとつあるんだが…どうやらアレは贋作だ。それっぽく汚されただけの魔術入門書だ。」
二杯目の酒は煽ることはせずに楽しむように少しずつグラスを傾ける。
クレスを見つめる瞳には微かに【本題があるんじゃないのかい?】と問い掛けている様にも見えた。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”2」からクレス・ローベルクさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”2」から識海・L・七空さんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”2」に識海・L・七空さんが現れました。
■識海・L・七空 > 【待機中】