2020/01/21 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”2」にクレス・ローベルクさんが現れました。
クレス・ローベルク > 景気良い電子音と共に、たん、たん、たんとスロットのボタンを押す男。
青い闘牛士服を着たその男は、周りからもかなり目立つが、それを樹にした風情もない。
スロットの台を難しそうな目で見ては、それが外れるたび「あー」と唸ったり、当たれば「おー!」と喜んだりしているだけだ。

「今日は割合勝ってはいるな。良いぞ良いぞ」

と口の端を緩ませながら、スロットを回し続ける男。
男は、何時もは此処に雇われイカサマ監視の仕事をしている。
客にはその存在自体を秘匿されている上、プライベートでも遊びに来るため、今日がどうなのかは男のみぞ知るだが。
だが、常連とは思われていてもおかしくはないだろう。
どちらにしても今日も男は、

「さあて、今日は倍稼ぐまで帰らないぞっと!」

などと調子の良いことを言っている。

クレス・ローベルク > 何度目かの回転で、それは起きた。
『7,7, 』の並び。
後一つでスリーセブン。このスロットで一番高い払い戻しの役である。

「こ、これは……!」

スリーセブンが出れば、向こう一ヶ月は働かなくて済む。
その間はエロい店にも王都にも出放題だ。
ちょっと一週間ぐらい王都の良いホテルを取って、贅沢な暮らしというやつを体験しても良い。

「これは外せない……!」

目をかっ開いて目押しを試みる男。
なにせ、反射神経には自信があるのだ。
場合によっては神速の太刀筋すら捉えるこの眼が、たかだかスロットの回転ごときを捉えられない訳がない。

そう、何か邪魔が入らない限りは……